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〈フィット・フォー・ライフ〉と果物神話の崩壊!実は健康に悪かった……

【聖書、風と共に去りぬと並ぶ人類史的ベストセラー】

 ●ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラーリストで40週連続1位。

 ●聖書や〈風と共に去りぬ〉とともにパブリッシャー・ウィークリー紙に「世界の名著ベスト25」に選定される。

 ●売り上げは全世界で1300万部。

 ……なにやらものすごい本なようですが、いったいなんの本かご存知でしょうか?

 正解は〈フィット・フォー・ライフ〉(ハーヴィー・ダイアモンド/マリリン・ダイアモンド)という本で、内容を簡単に言いますと「動物性食品は体に悪く、果物と野菜をたくさん食べると健康にいいよ!」というものです。

【果物大絶賛】

 著者たちは言います。

 果物は食べ物の中で最も水分を多量に含んでいる。その成分の80~90%は浄化に役立ち、生命力を与えてくれる水である。そのうえ果物には、人間が生命を維持していくうえで必要とするビタミン、ミネラル、炭水化物、脂肪酸のすべてが、大量に含まれているのだ。

 果物の生命力には、ほかのどんな食べ物もかなわない。果物が正しく摂取されたとき、その恩恵に匹敵するものはほかになにもないのである。果物はその性質上、蓄積された老廃物を、組織から排除する機会を全体に与えてくれる。体がきれいにされている状態であれば、生命活動のすべての面で活力が与えられ、体は最大限の効率で機能できるようになるのだ。

 この上ないほどの褒めちぎりぶりですが、〈フィット・フォー・ライフ〉は果物をたくさん食べて109歳まで生きたノーマン・ウォーカーという人や個人の体験談、独自理論などで大半が占められており、残念ながら裏付けとなる論文やデータなどはほとんど掲載されていません。

 そこでカウンターとして、果物が実は体に悪い裏付けとなる科学論文を紹介したいと思います。

【果物が健康に悪いデータ】

 1日あたり約680グラム(なんと10皿分)の果物と野菜を食べる群と、遥かに少量の果物と野菜を食べるか、または一切食べない郡に分けてランダム化比較試験がおこなわれたことがあります。 

 結果、炎症、酸化ストレス、DNA損傷すべてにおいて差異は認められませんでした(The Journal of Nutrition.2011)。

 それどころか同種の10週間の実験では、果物・野菜なしの郡に酸化ストレスと炎症マーカーに改善が認められたのです(BNJ.2002)。

 これで〈フィット・フォー・ライフ〉の主張が、かなり怪しいものであることがわかってもらえたと思います。

【長寿と果物は関係ない】 

 「しかし、ノーマン・ウォーカーという人は、果物をたくさん食べて109歳まで生きたんでしょ?」という声が聞こえてきそうですが、きんさんぎんさんがフルータリアンだったという話は聞いたことはありません……。

 また、「世界の長寿たちは共通してカカオチョコレートが好きだった」という話は聞いたことはありますが、果物が好きだったという話は聞いたことはありません……。

 果物をたくさん食べて109歳まで生きたノーマン・ウォーカーという人は、「探せばそんなような人もいるでしょう」というだけの話に過ぎないと思います。

【まとめ】

 ●果物を食べないほうが体調が良くなるというデータが存在する。

 ●長寿と果物は特に関係がない。


 日本の国民病の1つである糖尿病。しかし標準治療は大変危険なものなのです。糖質制限による治療をぜひご検討ください。

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