幸せはここ以外から生まれない 読書メモ#02「幸福の資本論」3/4.社会資本
一昨日、昨日と2日続けて「幸福の資本論」の感想文を書きました。
気づきや実践したいことが多く、メモした点がかなりたくさんあったので、4つに分けたうちの3つ目を書き進めたいと思います!
過去記事
さて、本書の内容をざっくりと振り返ると、幸福に生きるためには「3つの資本」を最適化する必要があるという内容です。
3つの資本とはこちら
①金融資産→自由に生きるためのお金
②人的資本→仕事をする/お金を稼ぐための能力
③社会資本→恋人や家族、友人などの人間関係
今回は「③社会資本」について気づきと感想をシェアします。
お時間ある方はお付き合いください!感想も聞きたいです!
幸福は社会資本からしか生まれない
まず前提として、「社会資本」とは社会的ネットワークにおける人間関係のことを言います。
家族や恋人に友人、会社の同僚や上司、取引先の担当者まで幅広い人間が含まれている言葉です。
著者は、「幸福は社会資本からしか生まれない」というようなことを書いていました。
例えば、金融資産をたくさん手に入れたとしても、評価してくれる人や取引をしてくれる人がいないと全く価値を持たないのです。
他にも私たちは、身近にいる家族や恋人、友人から幸せを受け取っています。
しかし社会資本とひとくくりにしても、取引先の担当者と大切の家族が同じくらいの幸せを与えてくれるということはほとんどあり得ないのではないでしょうか?
そこで、本書内では社会資本(人間関係)を3つに分類して、それぞれのインパクトをわかりやすく解説していたのでそちらもご紹介します。
社会資本(人間関係)を3つに分類する
著者は、社会資本を3つの空間に分類します。それはこちら
愛情空間:家族や恋人などの最も親しい空間。2~5人くらい
友情空間:多くて20~30人の親しい友達を中心とする空間。周りには、150人規模の薄いつながりが広がっている。
貨幣空間:お金ベースでつながる世界中の人々とのつながり。
愛情空間と友情空間はなんとなくイメージしやすかったですが、貨幣空間については何回か読むまで「???」状態でした。
ちゃんと理解できているのかわからないですが例を出すと、僕がユニクロで洋服を買ったとき、その洋服を製造した東南アジアの工場で働いている人と僕は貨幣空間で繋がっているということです。
そこまで極端に遠い関係の人だと貨幣空間に分類しやすいのですが、仕事とプライベート両方で関わる人間もいると思うので、友情空間と貨幣空間にはグラデーションがあるんだろうなと感じました。
このあたりの理解はすこしあいまいなのでまた読み返してみようと思います。
主観的な重みと客観的な重みの違い
ここでもう一つ面白いなと感じたのが、3つに分類した社会資本のそれぞれの重みを考えた時、主観的にみるか客観的に見るかでかなり見え方が変わっていることです。
社会資本を客観的に見る
社会資本を客観的に見ると、だいたいこのような重みになります。
愛情空間→1%未満
友情空間→1%未満
貨幣空間→98%以上
これは、数や量ベースで客観的に見ると私たちの生活はほとんど貨幣空間で成り立っているということです。
しかし、主観的な重みは全くこの通りではありません。
社会資本を主観的に見る
反対に、社会資本を主観的に見るとこのようになります。
愛情空間→80%
友情空間→19%
貨幣空間→1%
全く違う割合ですよね!
この数値を見たときはすごく腑に落ちましたし、客観的に見た重みとかなり大きい違い(なんなら正反対)があることを知り、これまで無意識に構築してきた人間関係を俯瞰的に捉えることができました。
一見すると不思議な結果ですが、これは人間の進化の過程で起きた当たり前の現象だそうです。
というのも、ご存知の通り人間は、家族や狩りのための集団で生活する生き物でした。
そんな中で、家族や友人をそっちのけで、現代で言うと貨幣空間に当たるような見ず知らずの人を助けていたらどうなるでしょうか?
それはもちろん、家族や集団もろとも存続することができません。
つまり、僕たちが主観的にこのような価値を感じるのは、進化の過程で人間にあらかじめインプットされている、仕様のようなものなのです。
愛情の多くは愛情空間や友情空間から生まれると考えると、身の回りの家族や恋人、親友を大切にしようと感じますね!(ステキ❗️)
社会資本の最適ポートフォリオ
さて、人間が基本的にこのような価値観を持っていると把握ができたら、あとは上限のある社会資本をどう分散投資するかが大切になってきます。
著者は本書でこのように記しています。
「強いつながり」は恋人・家族・親友などでコンパクトに
「弱いつながり」は、貨幣空間に広く置く
大体の幸福は恋人や家族、親友から得られることがわかったので、自分に幸福を提供してくれる人をコンパクトにまとめて、狭く深く付き合うのがもっとも良い「強いつながり」のポートフォリオなのだと解釈しました。
「弱いつながり」を貨幣空間に置くというのは、お金や仕事ベースでつながる知り合いを増やして、そこから仕事や新たなつながりを広げていこうという意味だと解釈しました。
弱いつながりの大切さ
僕は、なぜ「弱いつながり」が必要なのかわからないままこのパートをしばらく読み進めていました。
何回か読んでいるうちに理解できた「弱いつながり」の良さを挙げてみます。(本の内容+個人的な考えです)
「強いつながり」よりもたくさんの可能性に触れられる。
「強いつながり」には、自分と似たような環境や職業の人が自然と多くなります。
「弱いつながり」を意図的に広げておくことで、想像もしていなかったような真新しい業界や案件などとのタッチポイントができるということです。
「強いつながり」よりも紹介しやすく広がりやすい。
「弱いつながり」における紹介は、いわばたまたまあった知人をたまたま会った知人に紹介するようなものです。
もちろんあまりにもひどいと問題だと思いますが、紹介する側も紹介者に対して大きな責任やリスクを負うことがないのです。
さらに紹介する側からすると、紹介がうまくいけば貸しができるので賢い人ほど「弱いつながり」内で紹介をし合うといったことも書いていました。
個人的には見返りのためだけに紹介などのGIVEを重ねるのはあまり好きではないのですが、考え方としてはWIN-WINであるうえに合理的だと思います!
社会資本を分散投資できるのでリスク耐性が高い。
「強いつながり」である、勤め先の会社や収入面で頼っている身内などに社会資本を全て投資してしまうと、依存先が崩れてしまった時に立て直すのがとても難しくなってしまいます。
「弱いつながり」に社会資本を分散投資することで、たとえ投資先の1つがダメになっても他の投資先を頼りにできるのでダメージをかなり軽減できるのです。
これは株式投資などと同じ考え方ですね❗️
金融資産と社会資本の成功は両立できない
これはうっすらわかりつつも改めて認識すると結構衝撃的な理論でした。
ただ、もうこの記事では文字を書き過ぎているので簡潔に感想を書きます!
この理論は簡単に言うと「人間関係において本当に幸せなお金持ちはほとんどいない」ということです。
なぜこのような悲しい結論になるかというと、人間の欲望が絡んでいます。
もしあなたがお金持ちになると、そのお金が周囲の人間関係に絡んでしまうのです。
目先のお金や遺産目当てで繋がりを作ろうとしてくる人が必ず出てきて、人間を信用することがかなり難しくなってしまいます。
悲しいことですが、これは資本主義の社会では仕方無いようです…
やはりこの本を読んでいると、幸せになるためにお金は必要ではあるがお金だけを追い求めていると幸せになれないんだなと強く感じます。
僕もバランスを大事にして幸せを追求していこうと思いました!
まとめ
「社会資本」のパートで学んだことは3つです!
幸福は社会資本からしか生まれない。
強いつながりは深く狭く。弱いつながりは広く浅く。
金融資産と社会資本の両立は難しい。
ただ、このパートはあまり深く理解できていないことが多いので改めて読み返してみようと思います!
・貨幣空間と友情空間の明確な区切りはあるか。
・金融資産と社会資本の両立が難しい理由。
などなど….
さて、つぎは総論としてまとめを書いてこの本の感想は終わりにしたいと思います!長かったけど楽しかった〜〜
それではまた後日!
ばいば〜い
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