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カナダ vs 日本 「必要な情報はどこまで」

<前回と同じくFrog Agentさんのアドベントカレンダー(これは21日目)に参加に際しこの記事を書いております>

どうも、カナダのバンクーバーでプログラミング勉強中のまいまいです。今は冬休みで日本にいます。今回は「必要な情報はどこまで」と題しまして、肌で感じたカナダと日本の違いをデザインに焦点を当てて書き綴ります。


冬休みに帰国して、しみじみ思いました。

日本の標識、看板によくありがちに感じるのは「情報が多すぎてわかりにくい!」こと。昨日銀座を歩いておりますと、即迷子になりました。

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今銀座何丁目を歩いてるのかを知りたくて上を見上げるのですが、すぐ見つけられないのです。同じく私みたいにぐるぐる回ってる外国人がいました。あーほら、同じ反応!ネットがないともう歩けません。(海外観光客の気持ちがよくわかります)

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比較してみると、バンクーバーの標識や看板は随分スッキリとしています。
なので普段、ダウンタウンで待ち合わせをするときはストリート名×ストリート名ということが多いです。余談ですが、1792年に英国出身のジョージ・バンクーバーがバラード・インレットの港を探索し、さまざまな場所に英国の名前を付けたとされています。この記事によると『ROBSON(さん)』はBC州の元首相で彼の名を称えてとのこと。キャブのドアに指を挟んで亡くなった?とか。 

道の名前や通り名に歴史があるということは、どこにでも言えることです。ただ、それが例えば、銀座6丁目はここがメインストリートなのか、並木通りで相手に伝わるのか、みゆき通りが正解なのか、、扱いにくい感じがします。

今生きる「私たち」がどうそれを心地よく利用できてるのでしょうか。
それはどの「ターゲット」にしているのかが、明確ではないように見えます。あまり情報をいっぺんに載せてしまうと、初めてその地に訪れて閲覧した相手に多すぎてどれをまず見ればいいの?と感じさせてしまいます。


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バンクーバーは合理的

この街に住んでいて思うこと、「すぐ馴染める」。道は簡単で交通機関も複雑ではなく自国の人も多いから困ることも少ないです。でも視点を変えて考えると、余計なものがあまり無いからなのかな、と思ったのは私(日本人)から見た感想。

バンクーバーで歩くと、街の看板や広告を見渡すとアイキャッチ+ロゴのものが多く、ターゲットは大衆になるほど情報が少ないように感じます。意外と大事なことが書かれてないこともザラです。ウェブサイトやモバイルアプリなども然り、デザインや画で魅せて興味を持った方は詳細(ページ、ブローシュア)を見てくださいといった具合です。ごちゃ付いてないから片付けるべき場所もよく見えます。ただ、少し日本のデザインに慣れていると不親切に感じるかもしれません。

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この都市は新しく、都市開発もまだまだされていくことでしょう。電車やバスを使う時に欠かせないコンパスカード(ICカード)は数年前に生まれたばかりだそうです。

では、例えば日本がこのコンパスカードの「マンスリーパスを利用しよう」といったプロモーションするとしたら、どんな広告ポスターが張り出されるでしょう?想像したら文字いっぱいー(ゾーンによって金額が変わるよ、夜は1ゾーン料金になるよ!)のアイコンいっぱいー(地図だとかタップの仕方のインフォグラフィックとか)の数字いっぱいー(利用料金だとかお得になる差額はこれくらい!)のものになってそうだ、と考察してしまいます。笑

日本には、全ての情報を載せたい「クライアント」というフィルターで削ぎ落としをしきれない部分が多く、デザイナーの本来したかった事から少し遠くなった成果物が生まれてしまってることがしばしばあります。でも日本人同士ならお互いその結果(情報の多いデザイン)に慣れているから推測することや熟読することは大したストレスでは無いかもしれません。いやいや、本当にそうでしょうか?

つい先日、洗練されたデザインと思った広告を見ました。カロリーメイトの広告(電通)なのですが、これは随分とスッキリした商品名(ロゴ)+アイキャッチ(ちょっと意味深)の組み合わせ。このくらい削ぎ落としてもいいのではないでしょうか。このCMも他のレイアウトのデザインも伝わる部分がはっきりして好きでした。

私は日本でデザイナーをしていたのでこの部分が大変なのも理解しますし、情報量が多いからこそ伝わりやすく工夫を凝らしている日本のクリエイティブなデザインが好きです。アイデアがたっぷり詰まっていて、見応えがあって。

でも、環境を変えることで自分の「こう」思っている概念は変わりますね。日本に帰ってきて「複雑」と思うように感じました。全部そこまで必要な情報..?


見習って、片付けをよくするようになりました。今まで部屋いっぱい、モニターいっぱいに物やツールが無いと嫌だったのですが、最近は前ほどではないかなと。(それでも多いんですけどね...)

そういう心境の変化もちょっと楽しかったりします。



それでは、メリークリスマス。良いお年を。


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