「性格悪い」っていわれてた私が「優しいね」っていわれるようになった話。
ここ半年くらい、なぜか今までの人生でいわれたことがなかった褒め言葉を、よく人からもらっています。
優しいとか、気遣いができるとか。
この1年くらいで知り合った人からもそうですが、数年前からの知り合いにも「なんか雰囲気変わったね」「柔らかい感じになった」といわれたり。
とっても嬉しい。のですが、同時にとっても驚いています。
というのも、これまでの私は、自分の性格面について褒められた経験が、あまりないのです。
「しっかりしてるけど、ちょっとキツすぎる」
「薄情だよね」
「受け止め方がひねくれてる」
私がこれまでに言われてきたことって、こんな感じです。
いや、最近の印象と真逆すぎん???
過去の印象については否定はできない、というか、自分でも「私って性格悪いな」と思う瞬間が多々あるし、お世辞にも世間一般でいう「いい子」には属さないよなあ〜と自覚しています。
何年も前から、頭の隅のさらに隅っこの方で「優しい人間になりてぇな」と思ってはいたものの、特別なにか意識改革をしていたわけではなく。
なのにどうして、急にまわりからの印象が変わったのかと考えてみると、ひとつ心当たりがありました。
それは、
身を置く環境が変わったこと。
去年の春に会社を辞めてから、関わる人が大きく変わりました。
私の前職は、某クレジットカード会社の、不正利用検知部署。
この字面だけでもお察しのとおり、あんまりハッピーな部署ではないんですよね。
だって、毎日毎日「カードを不正に使われちゃった」っていうアンハッピーなことをお客さんに知らせて、シビアなお金の話をして、時には(というかしょっちゅう)クレーマーにあたって電話口で暴言を吐かれる。
そんな生活を、4年半続けていたんです。
さすがに長年続けていると、ちょっとやそっとの暴言では傷つかなくなってくる……というか、咄嗟に心にフィルターをかけて汚い言葉はシャットアウトし、しつこいクレーマーや話を聞かないお客さんには「そんな態度なら、こっちも対応しませんので!」くらいのことを平気で言ってました。(ヤバい)
そのくらいの姿勢じゃないと、やってられなかったんですよね。
いちいち暴言に傷付いていたら仕事にならないので、こちらも強気でいないとって。
鉄壁のハートを作り上げていたその頃は、傷付くことは少ないものの、いっつもイライラしていました。
まわりを気遣う余裕もなかったし、当然職場の皆も同じ状況なので、自分が気遣われることもなく。
「悲しい」という感情を手放したのと引き換えに、ストレスはしっかり溜まっていったし、もともとそんなに持ち合わせていない僅かな優しさも、どこかに置いてきてしまったのです。
そんな心の冷めきった私が「優しいね」なんていってもらえるようになった理由。それは、
今の私のまわりには、優しい人が溢れているからです。
フリーランスとして関わっている人も、在宅バイトとしてジョインしている会社の社員さんも、めちゃくちゃ優しい。
ふつーに仕事しただけなのに「ありがとうありがとうありがとう!!」って何度もお礼をいってくれて、「嫌とか無理とかあれば、すぐいってね!」なんて、超がつくほど優しい言葉をかけてくれるんです。
なにか間違ってしまっても暴言吐かれたり怒られたりしないし「こっちでも気がつけなくてごめんね」って言ってくれる人もいるほど。
バイト先の社員さんなんて、この前の年末には「やっぱり休みたいとかあれば、全然大丈夫なんで言ってくださいね〜!」って言ってくれて、目ん玉飛び出るかと思いました。
「え、そんな簡単に休んでいいの??」って。
そんな心の広い人たちに囲まれて過ごすことで、心にフィルターをかける必要も、強気な態度を取り続けることも、強い言葉で言い返す必要もなくなりました。
そして次第に、こんな私にも相手を気遣ったり、心配したりする心が生まれてきたのです。
もともとあんまりイイヤツじゃない私の中に残っていた僅かな優しさが、少しずつ回復して、水を得て、少しずつ育っていってる。
そんな感覚。
おかげで会社員時代に作り上げた鉄壁のハートはもうなくなってしまったので、人への優しさを取り戻した分、人の言葉に傷つきやすくはなってしまったけれど。
お客さんと電話口でバトルしてた数ヶ月前の自分と比べると、落ち込んだり悩んだりしやすいのがネックですが、人に対して尖りすぎているより、人にもらった優しさを返せる自分の方が、ずっといい。そんなふうに感じています。
改めて、環境というものは人を大きく変えるな〜!と思ったお話でした。おしまい。
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