イノベーション

「味方」の作り方 その2

前回、周りの人間を「味方」にするための方法のひとつは、「共通の敵」を作ることだと書いた。

今回は、もうひとつの「味方」の作り方。


2. 「共犯者」に仕立て上げる

何かを成し遂げようとするときに誰かを「味方」にしたいのなら、
その人を、実行しようとしている企画を作り上げるメンバーの一員にしてしまえばいい。

つまり「共犯者」、もっと分かりやすく言うなら「作り手」だ。

人を「共犯者」に仕立て上げるための方法は、2つある。


2-1. お金を借りる

お金を出させることで、「共犯者」を作る。

これは、キングコングの西野さんが言っていること。

『お客さん』を増やすのではなくて、『作り手』を増やした方がいいということ。
なぜなら、『作り手』は、そのまま『お客さん』になるから。
そして、『お客さん』なんて、もう存在していないから。
『えんとつ町のプペル』は、クラウドファンディングを使って、1万人で作った。
支援してもらうことで、作り手側にまわってもらったわけだ。
クラウドファンディングの本質は、資金調達ではなく、共犯者作りだ。
『えんとつ町のプペル』は発売1ヶ月前の予約で1万部が売れた。


この「共犯者」を作るマーケティング手法は、フィンテックの発展とともに使いやすくなっている。

お金を出すことによって、意図せず作り手側に回ってしまった人は、応援する気持ちがあるから、
その商品やサービスを買ってくれるし、周りにもその良さを広めるだろう。


そして、「共犯者」を作る方法は、もうひとつある。


2-2. 知恵を借りる

特に、会社の中で企画を通したいというような場合、自分より上の地位の人を「味方」にしたいときに効果的だ。

使える呪文は、これ。


「アドバイス頂けませんか?」


これが、人に教えてあげたいおじさんの心理をくすぐるのだ。
だって、自分より若い人間が、素晴らしい企画を完璧なストーリーでプレゼンしたら気に食わないでしょう。

それが、普通の人間の感情というものだ。


だから、教えてもらうという形を取ることで、相手を上に置いたまま「味方」にする。
「この企画のこの部分で困ってるんですけど」と、アドバイスアイディアをもらう。
これに応えてしまった瞬間、相手は意図せずに、その企画に手を貸したことになる。


一度自分が知恵を貸してしまえば、その企画が上手くいなかったときに、
自分のアドバイスが役立たずだったということにもなってしまう。

だから、もしかすると、プレゼンのときに困ったら、助け舟を出してくれるかもしれない。
あらかじめ、キーパーソンに根回ししておいてくれるかもしれない。


できるだけ相手に意識させずに、気持ちよくお金か知恵を出させる
すると、その瞬間に、その人は意図せず「共犯者」になってしまうのだ。

ということで、最後にまとめ。


「味方」の作り方

1. 「共通の敵」を作る

2. 「共犯者」に仕立て上げる

  2-1. お金を借りる

  2-2. 知恵を借りる

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