「好みの問題」にしたい。
有給を取った日にコーヒーを飲むことが好きだ。
有給を取らなくてもコーヒーは大好きだけど、みなさんが働いている時間に「すみませんねぇ」と心のどこかで思いながら飲むコーヒーは格別だ。
今日は有給を取って用事を済ませたので、急にコーヒーが飲みたくなって、初めて「ブックカフェ」とやらに入った。
「未購入の本を2冊まで持ってきても良い」
というルールを知らずに入店したので、
「いや、私、この本が読みたかったんですし」
という顔をして、もそもそとリュックの奥から自分のブックを引っ張り出して読んだ。
コーヒーを売りにしているだけあって、周りのお客さんは皆コーヒーを飲んでいる。
コーヒー以外の人や、ケーキを一緒に頼む人は殆どいない。
私はさっきの
「いや、私、この本が読みたかったんですし」
ではイマイチ格好がついていない気がしたので、ここは
「私、大人の女なので、コーヒーだけでイイっすわ。甘いものは食べたくないんですの。」
と言わんばかりにコーヒーだけ頼むことにした。
わりかし可愛くないお値段のコーヒーを頼むことにした。
よく覚えられない、カタカナ語の複合語みたいなコーヒーを頼んだ。
しばらくすると、店員さんがサイフォンごと持ってきてくれて、その場でコポコポとカップに注いでくれた。
流石、可愛くないお値段だけはある。
カッコつけるにはうってつけのパフォーマンスだ。
目の前にコーヒーの良い香りが広がる。
大事に一口飲んでみる。
カチャ・・・
ゴクリ・・・
・・・まずい。
「嘘でしょ」と思った。
可愛くないお値段なのに、サイフォンのパフォーマンスしてくれたのに、
嘘でしょ?
ミルクを入れた。
飲んだ。
・・・まずい。
嘘でしょ?
水で薄めた。
飲んだ。
・・・まずい。
嘘でしょ?
「嘘でしょ?」「嘘でしょ?」
を繰り返しているうちに、コーヒーを飲みきってしまい、「ああ、みなさんが働いているときに私はコーヒーなんて飲んでしまってすみません」と思う心の余裕が全くなかった。
私の舌が馬鹿なのか。
これは、一般的に美味しいコーヒーなのか。
色々と葛藤した末に、
「これは、わたしの好みではなかったのだ」
で決着をつけることにした。
そういえば、以前見たテレビ番組で、お笑い芸人の「だいたひかる」さんの旦那さんは、
「ほら見てください!妻(だいたさん)の顔に手を当てると、おでこと、鼻と、口が全部つくんですよ!!」
と話していた。
フレンチブルドッグに似ているところが堪らないんだそうだ。
それを聞いた「だいたさん」はすかさず「マニアがいるんですよねー」とニヤリとしていた。
そうだよ。
きっとそうなんだよ。
わたしの舌が馬鹿なのではなく、このコーヒーは私の好みではなかっただけだよ。
そう自分を納得させていたらそろそろみなさんの仕事が終わる時間。
「みなさんがお仕事してるときに、note更新しちゃってすみませんねぇ。」
そう思いながらこれを書きました。
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