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Wrecking Ball into Sexism

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Sexism in STEM🖕
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記事一覧

女性差別の継承を”断じはしない”メッセージは、「女子学生からのみ」研究者を足場とするキャリアプランを奪い得る

十年以上前だったら、あれをライフハックとしてやっていた女性はかっこよかっただろうと思うし、自分も当時に生まれていたら「そうやって乗り切っていくぞ」と張りきっていたと思う。でも今は、これまでの様々な市民の不断の努力の結果、もうその段階からようやく、すべての人に平等な高等教育の機会の均等を求め、女性差別自体を厳しく追及する動きが、やっと、やっと、現実味を帯びてきたんですよね。

そういうものに救われつ

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家父長制PI

家父長制はパターナリズム(paternalism)ともいわれる。父と子の関係にしばしば見られるような、他者の利益を名目に他者の行動に強制的に干渉しようとする考え方のこと[3]。父親が小さな子供のために、よかれと思って子供の意向をあまり聞かずに意思決定することから来ている[4]。
(「家父長制」Wikipedia 最終更新 2019年4月30日 (火) 13:52)

日本には家父長制PI(=主任研

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「都市型男尊女卑」とアカデミアにおけるミソジニー

日本人男性の女性差別の中でもタチが悪いのが都市型男尊女卑。いわゆるお受験エリートで、中学受験の成功体験が人生の支えになっている人々によるものだ。生息域は主に東大理系およびそれに準ずる男性集団。父親は同様の属性、母親は専業主婦で、彼らにとっては女子大は彼女候補のプールだと思っている。周りも同質なので認知の歪みに気付かない。

この手の連中は、漏れなく選民思想に汚染されている。勿論ジェンダー観だけが無

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国への要求第0版 -若手研究者の生存と研究、両立させてもらえますか?2

前エントリーでは、博士課程研究者が応募できる奨学金の中で一番良いとされている「学振DC」について、ざっくり書きました。お分かりの通り、どうみても改善の余地だらけです。伸びしろしかない。応援すればする分だけ立ち直ります。

で、初手として国側に要求したい、学振DCの改善方法を簡潔に提案します。

要約
1.最低賃金上昇にともなう支給額の引き上げ
2.研究奨励金への課税停止
3.社会保険加入、その他社

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これでも勝ち組です -若手研究者の生存と研究、両立させてもらえますか?1

若手研究者の直面する貧困と性差別をどうにか直そうとしているmkepaです。可及的速やかに直す方法を画策し、この3週間、諸方面に問題提起し情報収集を行ってきました。気に留めてくれた人々やその紹介で出会った人達と意見交換した結果、少し方向性が見えてきました。

※ここで若手研究者とは、博士課程研究者(修士号は取得済みで博士号をとる前)・ポスドク(博士号をとった後)を指したいと思います。

日本の研究者

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はじめて参議院議員会館に入った

どうも。若手研究者が直面する貧困と性差別、その二つの問題をどうにか直そうとしているmkepaです。修士課程の学生です。数学をやってます。マスターの学籍はフランスにありますが、博士からは日本に戻ります。その後は知りません。ここ一年は貧しくてクレジットカードの分割払いでなんとか凌いでいますが、この前通勤定期(半年88000円)を買ったら、分割払いすら支払いが追い付かなくなってきました。生活が苦しくて、

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長すぎたキャプション

私はまだ修士課程在籍中で、秋から博士課程に行く予定なのですが、ここ1年くらいアルバイトで食いつないでいて、非正規雇用歴はたった1年ですけど、既に経済的な理由で疲弊しています。

でも、私はまだマシです。これまで利子付き奨学金だって借りてないし、自分の尊厳を犠牲にして頭下げれば金を貸してくれる実家もあります(諸事情で下げるわけにいかないけど)。アルバイトだって、研究のアルバイトです。飲食店とか塾とか

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若手研究者の窮状(序)と、金ダライ

先日、理数系の博士課程の先輩(男性)と、若手研究者の貧困について話していたときのことだ。
「学振(DC1)の条件は本当に酷い。地方出身で東京で一人暮らしをしている学生にとっては、特に酷すぎる。実家が金持ちじゃないと無理だよね。」
という話題だった。

学振(博士課程学生向けの給付型奨学金のようなもの、月20万支給。後述の通り本当に条件はヒドイのだが、これ以外ほぼ選択肢がないので皆必死こいて応募書類

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子持ち男性の育休未取得はキャリア競争における不正。女が一人で「ライフイベント」を迎える?そんなわけあるかよ…。

この前、個人研究費の説明会に行ってきたのだが、プロジェクトの責任者の40代半ば〜50代の男性教授が

「ちょうど応募資格に当たる30代くらいは、女性はライフイベントが重なりますから、」

と言っていた。身構えてはいたものの、
(うわぁ…やっぱり言ったよ…)
と。すごく残念だったし呆れた。

(この人の周りにはバリキャリシングルマザーしかいなかったんだろうか…?)
(知り合いの男性は一人も結婚

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セクシズム撲滅計画 in Japan

このnoteの筆者はmkepa、神奈川生まれ東京近郊育ちの理系大学院生である。

このnoteは、mkepaがfacebookで女性蔑視的な社会慣習について批判をしていたときに、高校生の頃習っていた予備校講師の先生とやり取りしたことがきっかけで開設された。

その時やりとりした先生(男性)は、某大手大学受験予備校のトップクラスで長年物理を教えていて、東大を目指す高校生、高学歴の女子校・男子校(

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