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舞城王太郎 阿修羅ガール(新潮文庫)を読んで

今回の作品は舞城王太郎さんの阿修羅ガールです。では、抽象的感覚派読書感想文、推薦文を書いていきます!

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この作品はかなり変わった作品です。主人公のアイコの住む調布ではアルマゲドンと言って子供たちが大暴動を繰り広げていて、その中でアイコは好きでもない男、佐野と行為をしてしまいます。佐野は翌日誘拐されたように行方不明になります。アイコが好きな陽治という男子は佐野の行方を追い、アイコも佐野はどうでも良いが、陽治に付いて行くため佐野を探します。だが見つかりません。そんな日の最後、アイコは同級生の女子マキに殴られ、魔界へと行きます。

これだけでも、ほんの序の口の話です。そこからカオス度が増し、最後は全て伏線を回収しながら、タイトルの意味も教えてくれます。阿修羅ガールとは、この小説を最後まで読んだものだけが正体の分かるものなのです。

舞城王太郎さんの作品は、これの他に土か煙が食い物か、を読んだことがあります。だが正直苦手な作品だったため、最初は抵抗がありました。だが、阿修羅ガールはそんなこと関係なしに、内容が面白かったです。舞城さんの文体が良い方向に転んだ作品だと思いました。

この作品は、好き嫌いが別れるかもしれません。パクチーが大量に入ったトムヤムクンのような作品です。好きな人は大好きで、嫌いな人は多分読み切れないかもしれません。しかも、トムヤムクンに入っている海老が歌い、マッシュルームなどのキノコ類が踊るような奇々怪々かつ幻想的な一皿となっております。見た目は食欲をそそらないが、一口食べれば神秘的な酸味すらも堪能できるのです。

是非、一度味わってみてはいかがでしょう。

抽象的感覚派読書感想文を終えます。拙作について↓↓


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