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精神病の治療が進まない理由・2
ちょっと昔、妻が友達と会うとなると、何かと不自由なことがあったので付き添いで行っていた。
病気の症状の関係でサポートがいるのだけど、その友人達から見たらどうして私が付いて来ているのか分からない。
私達も極力気付かれないように行動する。仲が良いということになっている。たしかに仲は良いのだけど、妻にストレスがかからないようにSPのよう張り付いていると、若干不自然な時もあった。
妻の友人達には病気だということは話していた。ただ、症状については理解が難しく、
そのくらい・・・
という感じだった。
理解が難しいのは分かる。なのでこちらもそこまで求めてはいない。だから、気付かれないように、悟られないように、私達だけでやっていた。
しかし、時にはアクシデントというか、普通なら何でもないことでも妻にとっては困難なことに直面することがあって、その時に私が誤魔化したり紛らわしたりしていた。
それを見た妻の友人から、
「そんなことしなくていいから」
「今私と買い物しているんだから、もういいよ」
「いいからいいから、大丈夫だから」
・・・と言われたことがあります。
そんなに邪魔するようなことはしてません。なんなら友人と離れてやってます。ただ、私の行為を見て、
イラッ
としてわざわざ言いに来るんです。
そんなにムカつきますかね・・・
例えばですよ、ファミレスで注文する時に、子供が吃音やチック症だったとして、その代わりに注文頼んだりしたとして、
「自分で注文したら?」
「代わりに言わなくていいから」
と言われるのと同じです。
理解出来ないのは仕方ありません。私だって妻と出会うまでは無知でした。今でも毎日が勉強です。
理解出来ないんだったら、
せめて見守ってくれないでしょうか。
妻の病気と接する上で、理解という点でいろんな困難があります。
おそらく、私自身も町を歩いていて、例えば盲目の方と面したりすると、気付かずに接したり、至らない部分が多々あるはずです。
それは、盲目の人の世界に対して無知だからです。
だからと言って、知らない世界に対して口出ししたりはしません。
・・・いや、妻と出会うまではしていたかもしれません。
だから、知らない人の気持ちも分かります。
私が妻の病気の理解に対して少々前向きだったのは、私自身が回りに理解されにくい経験があったからかもしれません。
それは、外食が出来ないということがありました。
家では食べれるのに、外に出ると、急に喉が熱くなって腫れているような気がして、食べ物が喉を通らないのです。
いくらお腹がすいていても口に入れることすら難しかったです。
友人や、会社の同僚にも
「どうして?」
「変なの」
「気まずい」
などと言われて、自分でも迷惑かけたくないと思ってはいるのですが、いざ注文した料理がテーブルに並ぶと吐きそうになります。
なかなか理解されずに約30年、自分でもどういうことなのか分からないままでした。
対処法として、外食する寸前に酒を飲んだり、何故か個室(他の客が見えない程度)だと少し楽なので、個室のある店を「あそこの料理美味しいよ」とか言って薦めたりしてました。
後々分かったことなんですが、どうやら強迫神経症(強迫性障害)の部類ではないかと考えられます。
このことについて心療内科に通ったりした訳ではないですが、妻の病気を調べていくうちに知ることが出来ました。
何故、強迫性障害だと言い切れるかというと、私の症状が
暴露療法で治ったからです。
今では普通に外食出来ています。それまでは妻にもいろいろと迷惑かけました。
ただ思うのは、この症状を誰か
強迫性障害じゃない?
って言ってくれる人が30年間誰一人いなかったんです。友人も、同僚も、家族もです。
これは、精神的な症状に対して、世間の知識が遅れているからだと思ってしまいます。
自分も言ってたかもしれないので強くは言えませんが、文句を言われることではありません。
なので、妻の症状も少しは理解が出来ました。
なにかがおかしい・・・と思うことが出来たんです。
精神病の治療が進まない理由として書いてきましたが、治療が進むかどうかは、お医者さんたちが頑張ってくれるしかなく、それを待つしかありません。
おそらく、たくさんの人が自分でも分からないまま苦しんでいたり、嫌な思いをしていると思います。
でも、理解されることで、少し楽になったり、治療に前向きになったり、治療に向かうことが出来ます。
なので、症状の見た目だけでおかしいと思うのではなく、何か理由があってそうなってるのではと考えるだけで、苦しむ人も減るのではと思っています。
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