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12月11日「ロンドン(の郊外)より愛を込めて」

ひっさしぶりにロンドンへ行きました!!!!

よく「ロンドンでの大学生活どう〜?」って聞かれるけど、ごめんなさい本当はそんな都会に住んでいないんです。ニアロンドンなんです。都心部から電車で40分くらいの、ど田舎に住んでいます。

11月いっぱいのロックダウンpt.2、その間はずっと課題就活課題就活。冗談抜きで、日々の楽しみは週1でいくスーパーへの買い物だけ...。私の22歳初冬の思い出は、今更沼にハマったBTSをずっとゴロゴロしながら観ていたことのみ。正直、それもまた良きでした。みなさんおすすめあったら教えてください。

ということで、ロックダウン明けにロンドンへ行きました。もちろん、マスクと消毒液完備で...。コロナの話をしてしまうとキリがないので、今回はその単語を出すのはやめにします。楽しいことの、備忘録 :)

ロンドンのカフェで暮らしたい

朝の9時過ぎ。Leicester Square周辺で適当に見つけたカフェで軽く朝ごはん。入り口からまず目に入るのは、カウンターにずらっと並ぶ大きめサイズのペイストリー。クロワッサンとパンオショコラで迷ったけど、奥の方に大好きなパンオレザンを見つけてしまった。それとフラットホワイト。

店内にいたのは、私と(おそらく)ローカルのマダムだけだった。せわしなく動き始める金曜日のロンドン。そのど真ん中にいるのに、そこだけ少し時間がゆったりと流れているようで、1日中ここでぼーっとしていたいと思った。もはや暮らしたい。このカフェの上階がアパートになっていて、私がそこの住人だったら、どんなにいいだろう。

ワインもあった。マダムと私。

私の中にある美術館と、特別なコレクションたち

朝ごはんを終えて、近くにあるNational Galleryへ向かった。訪れるのは4年ぶり2回目。正直、美術には全然詳しくなくて、絵を描くことも上手じゃない。中学の通信簿では、5段階評価で3だった。そうやって今までは見向きもしてこなかったのだけど、なんだか最近色んなことに興味がでてきたので。

Joseph Mallord William Turner. The Evening Star, about 1830

この絵、とっても好きだった。夜になり月が強い光を発する少しだけ前の曖昧な時間、確実にそこにあるはずなのにはっきりと見えない一番星が水面に反射していて、そこにいる少年と白い犬。ただ純粋に、綺麗だなあと。美しいものを美しいと感じる時間がどれほど尊いかは、ロックダウン中に学んだことのひとつだった。

全然別の視点から、海の絵を好きだと思った。描かれていたのは80年代後半フランスの海で、だけど私は、今年の夏に岡山の海沿いにあるホステルから見た、瀬戸内海を一番に思い出した。

Theo van Rysselberghe. Coastal Scene, about 1892

こうやって、絵とか音楽とか香りは、私を知らない場所に連れて行ってくれるのと同時に、私を過去へと引き戻すことがあるなと思った。80年代のフランスを見て2020年の岡山を思い出すなんて、とも少し思ったけれど、やっぱり実際に五感で体験したことは、頭の中の想像よりも強くて強くて強い。そういうものに少しでも繋がるトリガーがあれば、いつでも簡単にそこへ飛んでいける。もしくは飛ばされてしまう。

きっとみんな自分のなかに美術館をもっていて、そこでは知らない間に色んなものがコレクションされていく。冬に寄り道して食べた肉まんの味とか、旅先で泊まったホテルの窓から見た景色とか、好きな人の香水の匂いとか。そしてあるときはうきうきしながら、あるときはきっと悲しい気持ちで、コツコツと靴音を鳴らして、自分しかいない館内を歩くのだ。

そうすると段々、当時一緒にいた人の言葉や、自分の気持ちなんかも全部思い出して、そんなこともあったね、でも今は全然違う場所にいる。何があってもそうやって日々は続いていくから大丈夫ということに気がついて、少し安心する。そうやって過去を振り返ることは、きっと悪いことじゃないよね。

インターバル

中華街で飲茶(仮)。

(なぜかこの写真しかなかった)

デザートにタピオカ。幸福堂でひいたおみくじ。

「人生に誰かが足りていないような感覚を抱くだろう」

女神なのに?不吉だ。

キラキラを吸収する

日が暮れてくると、(もしくは暮れてなくても)街中のデコレーションが目立ち出す。今回はこれを見るために、ロンドンに来たようなものだった。少し道に迷いながらも、腹ごなしと買い物をかねてお散歩。

もともとイルミネーションやデコレーションにはそんなに興味がないタイプの人間なのだけれど、今回はこれでもか!ってくらいにはしゃいでしまった。久しぶりに外に出て、綺麗なもの可愛いもの素敵なものが、ただ歩いているだけで目に入ってくるのが嬉しかった。体全体でロンドンのキラキラを吸収しているような気持ちだった。

特にハイブランドが並ぶBond Streetの、気合の入れようが半端じゃない。お店に入る用事も度胸もお金ももちろんないけれど、デコレーションを見るためだけに通りを練り歩いた。てかこれディレクションしてる人たち誰?ほんと、弟子にしてください。

初めての地中海

キラキラを全身に浴びたあと、お腹にもキラキラをと思いティラミスを食べるつもりが、お店が臨時休業だった。気を取り直して好きだった日系の本屋さんに行こうとしたのだけれど見つからなかった。閉店してしまったみたいだ。完全なるリサーチ不足。その間、Sohoエリアを行ったり来たりの、踏んだり蹴ったり。

しょうがないので適当に入ったレストランで自主的に0次回を開催(そのお店もめっちゃ可愛かった...)。少し時間を潰したところで、Covent GardenはNeal's Yardにある「The Barbary」というお店で夜ご飯。初めての地中海料理!

小さめの店内はぐるっとキッチンを囲むカウンター席のみで、青を基調とした少し暗めのライティングが素敵だった。うるさくない程度にガヤガヤしていて、気取りすぎない雰囲気がちょうどよかった。

キッチン中央にグリル台があり、焼かれているお肉から脂がポタポタ落ちているのが見える。うわ〜〜ラム肉が私を待っている!お魚も待っている!ウェイターも注文を待っている...。ごめんなさい、メニューが全然理解できなくて。と言うと気前よく説明してくれた。全部とっても美味しそうで、選べない。

これ美味しすぎてびっくりした

初めてのクナーファ

一皿がわりと小さめなので、たくさん頼んでも大丈夫とのこと。結局、ファラフェル、ラム、ポーク、シーバス、デザートにクナーファ。このクナーファ、調べると千夜一夜物語にも登場するような歴史あるデザートらしい。本当に美味しかった。お願いだからスーパーに売っててほしい。

When will be the next?

そんなこんなで一日中はしゃいで、帰りの電車で爆睡。また来たいね、すぐ来たいね、と話していたのに、気がつけば外出制限という名のほぼロックダウンアゲイン...。正直見えていた未来だったので、驚くこともなく、冬休み中は課題もあるのでどうせそんなに遊ぶつもりもなかったし、まあ、しゃーないか、と個人的に今は割と前向きです。

リバティで撮ったお気に入りのミラーセルフィー、
クロップしたら後ろの人存在感すごくて笑った

でもやっぱり、早く色々よくなって、またロンドンへも行けたらいいな。ホスピタィリティ学部としては飲食業界や宿泊業界にどうしても肩入れしてしまう部分があるから、きっとまだ行けてないカフェに、レストランに、色んなお店に次は行けるようにと、今はお部屋で静かに祈るばかりです。

Also wish you a Merry Christmas and a Happy New Year! xxx

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