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私のカスタマーサクセス

私は法人やコンシューマーを相手にしたカスタマーサクセスという職種に携わらせてもらっている。

カスタマーサクセスとは聞きなれない言葉かもしれないが、一般的に「顧客の成功」をいう。

「顧客の成功」をどう定義するかは、企業やそれを扱っているサービスやプロダクトにより違うであろう。

コールセンターなどのように問い合わせを受けてサポートする受身のものとは違い、能動的に顧客にアプローチすることで顧客の目的を達成するお手伝いをすることである。

SaaSなどのサブスクのビジネスが普及したことで、法人を相手にする企業などではチャーンを抑止するために積極的に顧客に関与するカスタマーサクセスの仕事は重要である。

しかしながら私は長くこの仕事に関与しながら、矛盾を感じ続けていた。

企業が最終的に求めるのは利益(売上)であり、必ずしも顧客の成功と会社の利益(売上)がイコールになるわけではない。

顧客が成功していても必ずしも利益(売上)が上がるわけではないし、売上が上がっても顧客が成功しているとも限らない。

KPIで厳密に管理していても、売上という企業の利益が先行している以上は、顧客の成功と声高らかに掲げても私は矛盾を感じてしまうのである。

私はこのカスタマーサクセスという業務に携わり、この矛盾の間で苦悩してきた。

「顧客の成功」と言いつつ、チャーンを防止したいために契約の継続のために頭を下げたり、しつこく提案を繰り返し続ける。

顧客のためになっていると思い込み、解約させないテクニックを身につけそれに終始し小手先にまわる。

カスタマーサクセスと言いつつ業務の大半は、こんな本音の中で繰り広げられているのではないだろうか。
(私はカスタマーサクセスの考えを否定しているわけではない。より良い考えを模索しているだけである)

ではカスタマーサクセスをどう考えればいいのだろうか。

企業の利益を抜きにして顧客の成功のみを真摯に考え、私の中で以下と纏めてみた。

私は顧客が成功している状態は、「共感と愛着を持ち信頼関係で結ばれた状態で顧客に最大限の利益を生み出していること」ではないかと考える。

  • 顧客が喜んで楽しく使ってくれている

  • 信頼関係で結ばれている

  • コミニュケーションが楽しい

  • 顧客に利益が生まれている

  • 顧客に成果が出ている

  • 納得して利用している

  • 顧客が困っていない

上記を定量化しKPIに落とし込むことは考えず、顧客の成功のみを真摯に考えるのであれば上記に十分な気がしている。

上記のように顧客の成功のみを真摯に考えることで、カスタマーサクセスの仕事が楽しく、顧客にとっての最大限の利益になるのではないかと信じている。


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