見出し画像

自邸(リノベーションマンション)完成までのプロセス公開


少し前になりますが、中古マンションを購入し、フルリノベーションして、引っ越ししました。
そのプロセスを公開したいと思います。

なぜ公開するのか。
家を購入するにあたり選択肢が少ないと思っているからです。
例えば中古マンションだと「大阪 リノベーションマンション」と検索すると不動産サイトが出てきて、その中の物件は、ほとんど同じようなキッチンや洗面で全然面白くない。
もちろんそれでも売れていくので、いいのかもしれませんが、恐らく多くの人は、中古マンションを買うなら築浅であまり手を入れなくていいマンションか、古いものはリフォーム済みのものくらいしか選択肢がない。

もちろん私の知り合いにも、面白いリノベーションの会社もあるので、選択肢は広がっているのですが、テレビや雑誌で出てくるようなデザインされたものは、一部の余裕ある人達だけができるものという感覚もまだまだあるのではないかと思います。

当社は不動産も建築も扱っているので、当然プロですが、
今回は、一個人として
一般的な不動産サイト(suumoなど)で物件を探し、
物件価格+工事費のほとんどを住宅ローンで借入し、
自社でデザインしたものを
外部の工務店に工事をしてもらって

作っています。
つまり自社のリソースはデザインのみ。

同業の方はご存知のことも多いですし、お恥ずかしい部分はありますが、
以下が探し出してから完成までのプロセスとなります。

探した条件

・今住んでいる周辺の中古マンション
・総額5~6000万円の予算
・広さを重視したいので、100㎡以上。
・内装は全て解体し、フルスケルトンから作り直すので、
 築年数は古ければ古い方が良い。 
 →物件の価格は抑え、内装費用にお金をかけたい
・総戸数が少なすぎるのは(20戸以下)管理費や修繕積立金が高かったり、  
 今後なる可能性が高いので、個数は中規模以上。
・住宅ローンでの購入。(頭金は1割目安)

物件決定

1971年築(築52年)
総戸数80戸
広さ114㎡
価格2700万円

古いが綺麗に管理されている

スケジュール

■22.08 ローン審査
フラット35にて物件価格+リフォーム費用にて審査
(物件価格2700万円+リフォーム費用2300万円)
※ローン担当者からは2000万円以上リフォームにかける人は初めてとのこと。

■22.09 マンション購入
15年ほど前に大改装してたので、中はそこまで古く見えませんが、この状態で購入。ただし、114㎡もあるのに、プラン的に使いづらい。

before LDK
beforeプラン
114㎡、2LDK

■22.10 解体
スケルトン状態

フルスケルトン

■22.10〜22.12 解体後測量し、設計

■22.12〜23.01 見積もり、調整

■23.02〜23.04 工事
息子を毎週連れて現場確認。出来上がる様子を見せ、
どうやって家ができていくかとても面白がって見てました。

息子は基本的に掃除担当

完成

できた家のポイントは、
とにかく一番滞在時間の長いリビングを広くしたこと
収納をとにかく大きく、たくさん取ったこと。(妻の希望が物が見えないように)
広い部屋が故、室内に大きな柱と梁が出ているので、それを一列廊下兼収納にして、隠したこと。
サウナを実験的に入れてみること(サウナ自体は購入)
土間収納

afterプラン
LDK側をパブリック、洋室側をプライベート

物件その他写真
https://kuru.co.jp/works/5260/

かかったお金

物件購入費 2700万円
リノベーション(解体・サウナ・デザイン含む) 約2500万
諸費用 約300万
(※社内リソースも使っているため実際かかった費用と多少違います)
(※家具などは別途)

周辺は、新築マンションで100㎡超えだと基本的に1億円以上のエリア。
予算も無理なく、最終出来上がりや住み心地に家族全員とても満足しています。


実際経験して思うこと

築年数の古い物件を購入し、大幅にリノベーションするっていうのは、結構ハードルが高く感じるのですが、ちゃんと初めからその想定で物件探しからローン審査まですれば全然できます。
(多少お金の流れなどテクニック的なところはありますが)
実際このような選択肢を取る方は増えていますし、それをサポートする会社も増えていますが、とはいえ、もっとスタンダードになればと思います。

最も重要なのは、
予算からデザイン、工事までを最初から横断的に計画すること。

よくあるケースは、
先に不動産会社でマンションを探して購入し、我々デザイン会社に相談をいただいた時には、工事にかける予算があまりないケース。
これは本当に勿体無くて、もしかしたら事前に伺っていたら
購入するマンションを変えた方が良かったかもしれない。

我々が、会社として目指している、
場づくりにおいて、「企画、設計、運用」まで関わるというのもこの一環です。
つまり、我々が仕事の依頼をいただく上で、
お金の話の段階からちゃんとご相談を受けたらもっと可能性は広がります。
家だけでなく、ビルやホテルでも何でも。
何かこだわりの場所をつくりたいという方はお気軽にご相談お待ちしています。

また、見学したい方はいつでもお待ちしております。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?