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あったらいいなを考える

我々は場のビジネスを共につくる建築設計事務所です。
用途や方向性が決まってハードのデザインをする前の企画の段階から関わることにこだわっています。(下記note参照)

我々は少しばかり歴史はありますが、第2創業期のベンチャーですので、
社内で「あったらいいなを我々目線で考え、勝手に提案する」プロジェクトを立ち上げました。

社内メンバーがそれぞれ
「この場所もっとこうなったらいいのに。」
「この場所は困っているはずだ。」

という観点でアイデアを出しまくり、その中から筋の良さそうなものやメンバー自身がテンションの上がるものから勝手に提案書作り、持っていきたい企業を開拓しアプローチするというシンプルな戦略です!

例えば「カーディーラーショップ」
カーディーラーは、少し郊外の国道沿いに様々なメーカーのショップが並んでいるのが一般的です。
恐らく車でのアクセスの良いところで、かつ一度に色んなメーカーに来て欲しいから各々がエリアに集まっているのでしょう。

では、新しく出店したい場合どんなプロセスを経るのでしょうか?
恐らく出店したいと不動産会社に相談し、土地を探してもらうところから始まります。そうしたら不動産会社は、「カーディーラーなら国道沿いの集まっているエリアだ!」と、ある一定の規模の土地をご紹介し、購入か賃貸を斡旋します。
土地が決まれば、設計事務所に建物の相談がきて、「1階には何台置きたい。打ち合わせスペースはこれくらい欲しい。キッズスペースはこれくらい。」と建物の形状を決めていきます。

このプロセスって、恐らくどのメーカーもほぼ同じで、そうなると出来上がるカーディーラーショップは、メーカーや外観こそ違えど、来たお客さんの体験ってあまり変わらないのです。
(私も数年前に幾つか回って、実際購入しましたが、体験としてはほぼ同じでした)

ではなぜそのようなことが起こっているか。
土地を決定するプロセスと建物を建てていくプロセスが分断されているからです。不動産会社は、どんな建物が建てられるかはイメージできていないし、設計事務所は土地を探すプロセスには関わっていない。

でも
ジープに乗るなら山の上にショップがあって、山道を運転できた方がいいかもしれない。
ポルシェのオープンカーに乗るなら海沿いにショップがあって、海沿いを運転できた方がいいかもしれない。
そして、その横に泊まれる部屋があって、一日中どれにしようかを眺められたら車好きからしたら最高かもしれない。
そんな特別な体験ができたら一緒に連れて行った子供は、「パパこの車がいいー!」と言うかもしれない笑

もちろんそんな単純な話ではないのですが、
我々がビジネスサイドから関わるとこれらのことも実現できると思っています。

ちなみに他に出た事例をいくつかピックアップします
・百貨店
販売手法のあり方や時間の過ごし方の再定義
買うことが目的でない新しい百貨店
・ゴルフ場
ゴルフ以外のアクティビティやそれによる体験価値の向上
ファミリーで行って子供たちも全力で楽しめるゴルフ場
・ビールのホテル
クラフトビール会社と提携したビールタップのついたホテル
などなど。

攻める領域が決まれば業界をリサーチ
提案をお持ちする企業を選定し、そこに繋いでいただけそうな方にお願いし、勝手に提案書をお持ちしています。

頼まれてもいないのに、「〇〇株式会社御中」と書いた20ページほどの提案書をお持ちするとびっくりされたりしますが笑
お持ちすると「実はこの場所使いこなせてないんだよねー」とか意外と違う「場のお困りごと」を相談されることもしばしば。

一歩ずつ一歩ずつ頑張ります。

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