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脳内ゲームオブザイヤー アーカイブ '09

第26回の脳内ゲームオブザイヤー
2000年代も終わりが迫る、西暦2009年。
個人的に09年のベストゲームを決めていきたい。

ハードは小型化、または大型化した

09年は新ハードは発売せず、同規格のモデルチェンジ機の発売のみだった。
PS3の薄型が発売したほか、PSPの最終機種である「PSP Go」が発売するなど、ソニーハードは小型化が進んだ。
一方でDSiはまさかの大型化。LLが発売した。
高齢の親や祖父母に脳トレをプレゼントする…みたいなシチュエーションで大型・大画面の需要があったのかもしれない。

ソフトはDSで「ドラクエ9」「ポケモンハートゴールド/ソウルシルバー」が発売。ドラクエの地図集め、秋葉原を歩き回ってやったなぁ…
Wiiでは「NewスーパーマリオWii」と「モンハン3(トライ)」、PS3と360とのマルチで「バイオハザード5」「ストリートファイター4」。
「FF13」も09年発売だがPS3のみ先行発売で、360版は後から発売した。翌年だったっけ。
PSPでは「ファンタシースターポータブル2」「グランツーリスモ」が発売した。

2009年 ノミネート作品

  • ドラゴンクエスト9(DS)
    国民的RPGナンバリングの新作。DSオンリーで発売したことや、ガングロギャル風の妖精が出てくることなどが話題になった。
    クリア後のやりこみとして、すれ違い通信でダンジョンの地図を集めるという要素があり「まさゆきの地図」がブームになった。

  • 鉄拳6(PS3、XOBX360)
    有名な格闘ゲームの続編。先行でゲームセンター版が稼働しており、家庭用版はそれの移植ということになる。
    ゲーセン版の鉄拳6がPS3と互換性のある基板で作成されていたため、筆者はPS3版を購入した。

  • ストリートファイター4(PS3,XBOX360)
    こちらも有名な格闘ゲームの続編。制作はディンプス。
    ディンプスって元SNKの人たちが興した会社だよね。そこがストリートファイター新作の開発を請け負った。という話を聞いて、勝手にドラマを感じたものだ。
    こちらは360版を購入した。

  • エルミナージュ2(PSP)
    ウィザードリィを超好きでウィザードリィを作りたくてたまらない人が作った、ウィザードリィではないゲーム。
    かの有名な”ファイプロ”は「プロレス超好きで、実在するレスラー全員愛してる!って感じの人が作った、実名ではないプロレスゲーム」だったが、あれとコンセプトが近い。わかっている人が遊ぶと超楽しいゲーム。

  • 機動戦士ガンダム ギレンの野望 アクシズの脅威V(PSP)
    ギレンの野望の新作。というかアッパーバージョンかな?
    大筋は前作「アクシズの脅威」にならっているが、モビルスーツやパイロットが増えていることと、難易度に幅ができ易しい難易度が選べるようになったこと、資源を売ってお金にできるようになったことなどいくつかの改良がされた。「ジオンの系譜」スタイルの「ギレン」を遊ぶならこれが一番いいと思う。

受賞作品

第26回脳内ゲームオブザイヤーは…

「エルミナージュ2(PSP)」です!

マイナーなタイトルだが、ずいぶん長いこと遊んでいた。2009年発売だったのか。
エルミはいうなればウィザードリィエンパイアのスタッフが作った、「ウィザードリィの名前を冠していないウィザードリィ」である。
オマージュ作品というべきかフォロワーゲームというべきか。
ウィザードリィの権利が取りづらくなってしまったがために生み出された、似た要素の多い別ゲーム。というべきか。

いってしまえばウィザードリィなのだ。製作者がここまでウィザードリィを愛してるなら、もうお前がウィザードリィでいいよ。と思わず言いたくなるレベルの清々しさを感じた。

筆者もウィザードリィ大好きなので、エルミ2は超面白かった。

少し乱暴なゲームバランスと散見されるバグには閉口するものの、それを補って余りある、やりこみがい満載のゲームだ。

攻略しがいのある多彩なダンジョンやモンスター、アイテムの数々。
キャラクタークリエイションの幅も旧来のウィザードリィと比較するとものすごく上がっていて、俺はこんなキャラで攻略してやったぜ!的な楽しさ、手塩にかけた美少女キャラが首飛ばされたり老化したり復活不可能になったりという不可逆な悲劇すらも楽しくてしょうがない。

キャラの顔グラフィック画像をPCで作成しメモリースティックにいれるとゲームで使えるというのも特徴。
自分でオリキャラを考えてクリエイトせずとも、アニメやほかのゲームのキャラなんかを持ってくることもできてしまう。
プレイヤーキャラのバックグラウンドや性格づけ、ムービーや自動的に会話を行ってシナリオが進むようなシーンはほぼゼロで、NPCの台詞のみでゲームが進行する。
寂しいと思うかもしれないが、自分で思い入れを持って(妄想して?)楽しめる手助けがされていて心憎い。

そしてなんと本作「呪文名を変更する」オプション機能がついている。
呪文の名前は「バラド」「マバラド」(炎の攻撃魔法)とか「ミサーマ」(眠らせる魔法)とか「エンテルクミスタ」(魔法使いの最強攻撃魔法)…みたいな感じなのだけど、ウィザードリィのファンはあの名前で遊びたいよね?
本来なら叶うことのないハズのそっち系の要望を、「ゲームに登場する魔法の名前を好きな名前に変更できます」という一見意味わかんない機能で力づくで実現している。

ドラクエやFFや女神転生やペルソナしかやったことのない人は、この機能がついている意味も活用法も良くわからないと思う。
しかしウィザードリィを作っていたアメリカの会社がつぶれ権利が取れなくなってしまった今、新作のウィザードリィを遊びたくてしょうがない我々にとって、この機能はありがたい。
本当のファンが何をほしがっているのかを分かっていて、それを実行しているところは大変すばらしい。
ちなみに余談だが、プロレスのゲームには、似たことができるソフトが多い。

シナリオクリアまでもかなり手ごたえがあってやりこみが必要なゲームだが、さらにクリア後に挑むことのできる強力なボスキャラクター達が用意されている。
プレイヤーキャラも育て方次第で修羅のごとき強さを得るようになっていくので、やりこみ系ゲームが好きな人にはお勧めできる。

世界観はシリアス風だけど、NPCはギャグ調の人物が多めである点も特徴だった。これは賛否が分かれると思う。
パソコン版の最初期のウィザードリィもそんな感じだった(アスキー制作のファミコン版において、ギャグ要素は少なめに修正され、シリアス要素が多めになった…と言っていいと思う)ので、初期PC版の空気を再現しようとしていたのかもしれない。

こいつはとにかく好きな1本。
セーブ消してもう一回遊ぶか悩み中のタイトルだ。

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