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脳内ゲームオブザイヤー アーカイブ 2000年

21世紀!…になるのは2001年からなので、世紀末と呼ぶのが正しいのかな。
第17回の脳内ゲームオブザイヤーは西暦2000年。
就職してクッソ忙しかった中、給与所得を得、ネット通販の存在を知った筆者は睡眠削ってゲームを遊びまくっていた。

PS2登場年!ケドまだあまりソフトが無かった…

2000年といえばプレイステーション2が発売した年だ。入手困難な中探し回って即買いしたが、正直、PS2はソフトがそろうまでに時間がかかったと思う。
「鬼武者(2001年1月発売)」が出るくらいまでは、PS1のゲームを動かして遊ぶか、マトリックスのDVD観るかくらいしか使い道がなかったというか…とにかく本体全然買えないし、買ったら買ったでなんか面白いゲームねーのかよ、みたいな感じがそこそこ続いた。

いまのPS5とちょっと似てるかもね。
PS4しか持ってない民には遊ぶことができないPS5オンリーで(だから本体が買いたくて仕方なくなる)、スクエニとかカプコンとかセガみたいな日本の有名な会社が作ってる、完全新作か、超有名ナンバリングの続編とかなんかそういうの1個くらいねーのか? みたいな。
無いよね、実際。今のところは。
4でも遊べるんじゃん。みたいなのは萎える。5万も出してディスクドライブ付き買った上にSSD3万で増設したけど、今んとこPS4と同じ遊びしかしてない。

でもPS2初期は、ユーザーの期待感「待ってるから早くすげえのくれよ!」みたいな感じはそれなりに強かったと思う。雑誌やネットで、先々に控えているのはわかっていたから。かもしれない。
1年くらいで停滞が打破されてソフトいっぱい出るようになって良かったと思う。
他のハードだと、ドラクエ7やFF9、ポケモンクリスタル、ムジュラの仮面、ドリキャスのバイオハザード(コードベロニカ)なんかが人気だった。

ゲーム以外だと、2000年問題(世の中の全てのパソコンの時間表示が全部バグって大変なことになるよ!銀行を管理してるパソコンとかヤバイぞみたいな問題)が発生したこととかはよく覚えている。
あと、仮面ライダーが10年ぶりくらいに(いわゆる平成ライダーとして)シリーズ再開した。クウガだっけ。
キックボードや慎吾ママがブーム。シドニーオリンピックでマラソンのQちゃん(高橋尚子)が有名人になった。
2000円札ができたのもこの時(筆者は2000円札、2回くらいしか見たことないかも)。

2000年 ノミネート作品

  • ファンタビジョン(PS2)
    PS2のロンチタイトル。夜空に花火を打ち上げ、派手に爆発させるパズルゲーム。シンプルで見栄えが良く、新ハードは画像が綺麗だなぁ!という期待感を盛り上げてくれたゲーム。

  • リッジレーサーV(PS2)
    こちらもPS2のロンチ。PS1のロンチが初代リッジレーサーだったことを思うと感慨深い。
    リッジレーサーVは初代リッジみたく「ゲーセンのすごいゲームを家庭用に移植したもの」ではなく、「最初から家庭用として開発されたもの」だった(年末くらいにゲーセン版が出たはず)。
    ゲームのグラフィックの「すごい」のベクトルが、ここにきて時代の流れによって変わったなと感じた。
    以前の「すごい」は、家庭用はハードがしょぼいから再現するなんて無理だと思ってたあのゲーセンのゲームが、筐体と同じような忠実な見た目で自宅で動いてる!すごい!という方向のものだった。
    PS2世代以降は、家庭・ゲーセン関係なくこんな綺麗なものは今まで何処でも見たことなかったでしょ?この品質の画像を描画できるの、弊社の家庭用マシンが一番乗りなんですよ。すごいでしょ。という方向になっていった。
    ゲーセンと家庭で、ハードウェアの性能差がなくなっていったのだ。
    ここからだんだん、ゲーセンのゲームのグラフィックは、超すごいものではなくなり、家庭用と同じ画像が使われるようになっていった。

  • ファイナルファンタジー9(プレイステーション)
    初代プレステ最後のFF。このころはまだPS1のゲームも元気だった。
    近所のコンビニで買ったのを覚えている。この時期はファミマやサンクスなどコンビニでゲームを買うことができて、メーカーもそれを推してたんだよね。

  • ウィザードリィ・ディンギル(プレイステーション)
    ゲームボーイやスーパーファミコンで出ていた「ウィザードリィ外伝」シリーズの5作目がプレイステーションで登場した。
    この後(2003くらいに)版元のサーテックが倒産・解散する。そしてウィザードリィ界隈は権利関連が複雑な感じになっていく。
    ディンギルは、作中の魔法の呪文名が「カドルト」とか「ティルトウェイト」とか、古くからおなじみの名前で実装された最後のウィザードリィとなった。

  • ポケットモンスター・クリスタルバージョン(ゲームボーイカラー)
    1996年に、死亡寸前だったゲームボーイ市場を劇的によみがえらせた「ポケモン赤・緑」の続編である「金・銀」のアナザーバージョン。
    アナザーバージョンって最近の作品では出てないよね?
    赤・緑に対する「青」 / ルビサファに対する「エメラルド」 / ダイパに対する「プラチナ」みたいなやつ。
    元のゲームとおおむね同じなんだけど、ちょっとした変更や追加要素が入ってることが特徴だ。
    「クリスタルバージョン」では女子の主人公が初登場した(マイキャラに女の子を選べるようになった)ことと、スイクンを捕まえるイベントが追加されたこと、あとはゲームボーイに携帯電話を接続して通信で遠方のユーザーとポケモン交換したりする機能(これです)が追加された点、とかかな。交換は一回だけ試してみたっけ…。

受賞作品

第16回脳内ゲームオブザイヤーは…

ウィザードリィ・ディンギル(プレイステーション)」です!

プレイステーション初のオリジナルウィザードリィ。
ウィザードリィ外伝の名前を冠してはいないけれど、開発会社やクリエイターがウィザードリィ外伝と同じで、5作目として認識されている。
相当楽しみにしていて予約して発売日に即ゲットした。

中世ヨーロッパでなく古代アステカ文明的な世界だったり、シンボルエンカウントだったり、階段がメガテンみたいに1マス使うタイプだったりと、従来のWIZと異なる部分もあったが、呪文名がちゃんとWIZの名前だし、全体的にクオリティは高かったと思う。攻略本無しでラストまで突っ走った。
ダンジョン内でNPCパーティと会って会話することがあるところや、キャラクリしなくても酒場で冒険者をスカウトできる(プリセットキャラが居る)ことなど、多くの冒険者が生きている中に自分もいる・という感じが強調されてる点が面白かった。

パソコン版の初代ウィザードリィにはサウンドが無かったけれど、ディンギルではついに主題歌がつき、歌い手はなんと中森明菜だった。
どういう繋がりだろう?WIZ好きが中森明菜ファンになることも、その逆もあんまりなさそうだなって思ったけど…ただ、歌はけっこう世界観に似合っててカッコよかった。

クリア後ダンジョンの激ムズさが話題になった。クリアまでの謎解きも結構歯ごたえがあって楽しかった。
映像面も結構進化してたし、(一部を除けば、ウィザードリィにしては)即死ゲーじゃなかったので、タフなRPGが好きなみんなにオススメできる作品だ。

[B] で ぬけます.