現役営業マンが明かす求人広告業界の裏側その①~掲載までの流れ~
僕の本職である、求人業界についてお話したいと思います。
僕の会社が扱っている媒体は主に総合転職系。マイナビやリクナビ、エン転職やdodaといった、すべての業種職種をバランス良く扱っている媒体です。
会社に入り3年間、死に物狂いで営業し、本当に色々なお客様(採用担当者・決裁者)に出会い、様々な媒体を売ってきました。その中で、採用に関する大きな成功や、とてつもない失敗を見てきました。
本稿は僕が経た経験。つまり【求人広告のリアル】を書いたものです。
これから転職を考えている方々。そして求人広告を使おうと考えている人事の方に向けて書いていきます。
拙い文章にはなりますが、この文が皆さんの【転職活動】と【採用活動】における一抹の助けになれれば幸いです。
求人広告の掲載プロセス
皆さんは転職を考えた時、何を参考にして次の企業を選ぶでしょうか?人材紹介や知り合いのツテ等、方法はたくさんありますが、最もポピュラーなものは求人媒体でしょう。
マイナビやリクナビなど、CMや電車広告をとおして嫌でも目につくはずです。
実際そういった広告を打っている媒体は、大体月に4万人ほど登録者を増やしています。
では、その媒体に掲載されている求人案件は一体どのようにして増えているのか。
そりゃもう、ほとんどが営業によってです。各媒体社や代理店の営業マンが全力で企業にテレアポし、求人のニーズを探り、提案して掲載まで繋げているのです。
そんなん当たり前だろ!と思うでしょうが、少し考えてみてください。営業されている企業が、一体何を判断材料とし、掲載に踏みきるのか。それはコストパフォーマンスです。具体的に言うと、採用できる可能性とそれに見合った価格で決めているのです。
例えば、IT企業A社に媒体社Bの営業マンであるCが営業をかけたとします。
A社は経験3年以上のwebエンジニアを採用したいと考えていました。
そこで営業マンCは、自分たちの媒体Bには経験3年以上のwebエンジニアが〇〇人登録していますよ!と人数を伝えたり、A社に似た企業(同じ業態や同じ勤務地)の採用成功事例も共有したりします。これが採用できる可能性です。
そしてCは、一か月100万円のプランをA社に提案しました。しかし、A社は本当に採用できるかわからないのに100万円もかけらない!とその提案を蹴ってしまいます。
A社の要望を受けてCは値段を80万円に下げました。これが見合った価格です。
結果、A社は媒体Bに月80万円で求人広告を載せることになりました。
上記が、あくまでも一例ですが、広告掲載までの一連の流れです。
求人広告の値段設定
この流れを見て、一つの疑問が浮かんでこないでしょうか。
【簡単に値引きすぎじゃないか?】ということです。
扱っているのはあくまでも自社の商品であり、自社の利益を生むコンテンツです。なのになぜこんなにも簡単に値引きしているのか。それは、【求人媒体】という商品の利率が半端じゃなく高いからです。
サイトさえ作ってしまえば、あとはインタビューした記事を載せるだけ。一つの求人広告を載せるのにかかるコストなど、ほとんどかかりません。だから簡単に値引きができるのだし、業界ではこういったことがまかりとおっています。
もちろん、正規の値段や最低販売価格というものは存在します。だけど、それどおりに売っている営業マン、そのとおりに買う企業がどれだけいるでしょうか。実体験だから言えることですが、かなり少ないと思います。
だから人事の皆さま、求人媒体の営業マンが出してきた見積もりを鵜呑みにしてはいけませんよ。必ず値引けますからね。
次回は契約後、求人原稿作成の流れを説明していきます。
良い原稿を作るコツも紹介いたしますので、ぜひご覧ください!
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