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何度でも読みたいnoteの引き出し

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何度でも読みたいなぁ・・・と思ったnote、トラックバックのように大々的に紹介はしないけれど、誰かにもおすすめしたいなぁ・・・と思ったnoteを、そっとしまう場所です。ときどき、…
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2021年12月の記事一覧

noteに転がり込んで転がって

中年男性は変化しない。 世の物語の主人公は思春期から30代。 本棚にある小説やまんがを眺め、そして今まで見た映画を思い出す。中年男性が主人公になるものは少ない。あったとしても彼らは薄らぼんやりしている。そう、中年男性は物語にならないのだ。 物語とは、主人公が何かをきっかけに選び、変化をする。 変化出来なくても、もがく。呆然とする。 中年男性は選択しないし変化しない。変化できなくても、もがかないし、呆然ともしない。その場にいるだけだ。 一概には言えないが、中年であっても女

褒め殺しのNが僕にくれた言葉 #忘れられない先生

「椎名トキって、面白い人間ですね」 先生がくれた言葉で、僕は一生ものをつくっていけると思えた。 大学2年の後期が始まった週。 午前中の講義を履修しなかった僕は午後に共通の授業を取った友達と合流した。すると何やら気になることを話していて。 「さっき取ってた授業が、お絵描きできて楽しいの」 とおっとりした雰囲気が朗らかな友人が午前中に履修したある講義について教えてくれた。広告の実技兼座学の授業で、授業時間の開始、3分の1が座学。そのあとに課題が出され、課題に沿ってA4用紙1枚

つながるいのちの環と大地の祈り~1/17新長田でカンタ!ティモール上映会をやりたい!

カンタ!ティモールとの出逢い 東ティモール民主共和国。 初めて聞いたのはいつだったか、もう思い出すこともできないけれど、その名前だけは聞いたことがあって、おぼろげな知識で「長く続いた戦争から独立を果たした国だ」くらいの認識でいたわたし。 ある日、友人のSNS投稿でその名前をまた目にした。 内容を読んで少しは東ティモールについて知ることができたあとも、まだあんまりピンと来ていなかった。 ただ、その想いを友人へ伝えてきてくれた中学生のお手伝いができるのなら、と東ティモール

理由がなくてもいいじゃないか

※これは2021年4月26日に書いたものの続きです なんにでも理由や意味を求められると そんなの、どうでもいいじゃないかと 全てどうでもいいと思ってるわけじゃないけれど 時に最近はそう思う。 それしてなんの意味あんの? とか そんなことして何になるの? って、言われれば言われるほど その言葉に影響されて どんどん冷めた気になって 自分が侵食されていく。 何にも意味なんかないような 大事でも楽しくもないような気がしてくる。 それが嫌で。 とてつもなく嫌で。

負けてはいけない、負かしてもいけない

「対話」は共同作業です。 手と手を取り合って二人で一つの関係性を築く行為。言わば、互いが調和してゆく“アンサンブル”であり、対立構造にはなり得ません。負けてはいけない、負かしてもいけない。そのことを念頭に置くと、心構えにおおらかさが現れます。 公平な感覚でことばを送り合えるといいですよね。関係性に極端な偏りがない方が望ましい。崇め過ぎることもなく、ないがしろにすることもなく。自分のことも、相手のことも、尊重する。お互いの「大切にしているもの」に敬意を込める。そう、相手だけ

小説|仮想の別れ

 別れのときが来ます。仮想の別れでした。彼女は相手の本名も顔も住んでいる場所も知りません。それでも彼らは友だちでした。インターネット上でお互いの文章を読み合う仲。仮想の世界で文字を介して繋がった関わり。  彼女にしてみれば、とつぜんのことです。友だちは仮想の場から離れると彼女に話しました。なぜ去るのか彼女は尋ねません。引き止めもしません。突き放すわけではなく、友だちの望む道に進んでほしいと願いました。  出会いと別れが仮想のものでも、彼女の寂しさは現実です。またどこかで話