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映画備忘録

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たくさん見たステキな映画を忘れないための備忘録。
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#映画

リチャード・ジュエル 3日間で英雄から容疑者に暗転した実話の映画化

映画「リチャード・ジュエル」刺さりまくった……。自分がメディアで働いているからというのもあるけど、SNSがある今、誰も人ごとではない。むしろSNSのある今だったら、1本の記事がつけた火にどんどん油が注ぎ込まれて……もっとひどいことになっていたんだろうな……とぞくっとした。 あらすじ: 1996年、アトランタ五輪開催に浮かれたアメリカ国内。アトランタのセンテニアル公園で開かれていたコンサートで、警備員として働いていたリチャード・ジュエルは、不審なリュックを見つける。呼ばれた警

ピーナッツバター・ファルコンの不思議な心地よさ

映画の途中じゃなくて、エンディングでなぜかじんわり涙がにじんだ映画「ザ・ピーナッツバター・ファルコン」。なんか最近疲れてるな~って人はぜひ見てほしい。おすすめ。 あらすじ:家族に捨てられ、老人ばかりの介護施設で暮らすダウン症のザック。ビデオで何度も見たプロレスラーの学校に入るため、施設を脱走する。 仲の良かった兄を事故で亡くし、投げやりな日々を送っていた漁師・タイラーは、漁の獲物を盗んでいたことがばれ、網に火をつけ、ボートで逃走する。 偶然そのボートに隠れていたザック。

再登場のボー・ピープが超かっこいいTOY STORY4 映画pickup4

すっごいたくさんの映画や本、音楽にふれていて、そのセンスをめちゃ頼りにしている会社の先輩がいる。「この映画、観るかどうか迷うな…」という時はその先輩に相談。「水野さんは好きだと思うな~」とかだいたいアドバイスは当たっていて、そのあと先輩と感想をシェアするのもめっちゃ楽しい。 TOY STORY4が日本で公開されたばっかりの頃、最近観た映画を聞いたら「TOY STORY4だよ!!観てないの?絶対観た方がいいよ!」とオススメしてくれていたのだけど、「うーん……TOY STORY

「タクシー運転手」「1987」韓国の民主化闘争 映画pickup3

今回のおすすめは韓国映画の「タクシー運転手 約束は海を越えて」と「1987、ある闘いの真実」。 またもや「考えさせられる系」映画をピックアップしてしまった……。「観てほしい!!」って映画って、わたしの場合どうしても、史実に基づいた映画based on a true storyになりがちだ…… 韓国語ペラペラな友人が「タクシー運転手→1987の順番で観て!」ってオススメしてくれたので、去年、言われた通りに観ました。それが大正解! それまで韓国映画をほとんど観たことがなかっ

「伝説」の戦争記者を描いた「プライベート・ウォー」映画pickup2

巣ごもり映画ピックアップ。次のオススメは、戦場記者のメリー・コルヴィンの生涯を映画化した「プライベート・ウォー」。 スリランカの内戦を取材中に銃撃戦に巻き込まれて左目の視力を失い、それでも眼帯をつけて戦地取材を続けた女性のストーリー。 「観てほしい!!」と言いたいところだけど、心が元気なときに観た方がいいです…。ただでさえ外に出られずに鬱々としてるのに、なんでわたしは「考えさせられる系」の映画ばかり観てしまうのか……笑 (トップ画像だけはスカッと明るくしてみた) ★以下

対岸の火事とは思えなかったパラサイト アカデミー賞うれしい!

パラサイト、アカデミー賞4冠!!おめでたいー!! 実は受賞の1週間ほど前に見にいって、鑑賞後はずーーーんっとなってたのでした。 韓国で深刻化している「格差」がテーマ。半地下でその日暮らしのキム一家と、高台の豪華な一軒家に住む経営者のパク家が登場する。キム家の長男・ギウが、パク家の家庭教師の代打を頼まれたことで、パク家の「幸せ」を少しずつ〝いただき〟ながら暮らしていく……だけど……というお話。 わたしの英会話の先生は過去に映画を学んでいたアイルランド人なのですが、「アカデ

なぜ実写版アラジンにあんなに泣けたんだろう

小さな頃、家にあったディズニー「アラジン」のビデオテープ。何度も何度もくりかえし観て、英語版も日本語版も曲はぜんぶ歌えるぐらい。トラのラジャーを従えて、父親の国王に嫌なことを嫌とハッキリ言うジャスミンがかっこよくて憧れてたのは覚えてる。 だから、実写版アラジンが公開されると知ってめちゃくちゃめちゃくちゃ嬉しかった!!!!!どんな世界観が再現されているんだろう?って。 始まってすぐ、「あ。これはわたしの知ってる『アラジン』の世界だ」ってうれしくなった。ジーニー役のウィルスミ

「ユダヤ人を救った動物園」300人を助けた夫婦 映画備忘録

「ユダヤ人を救った動物園」という映画、ご覧になったことありますか? 舞台は、1939年、第二次世界大戦下のポーランド。地理的に、ロシアとドイツの板挟みになっている小国です。 主人公は、ワルシャワで動物園を開いていたヤンとアントニーナ夫妻。献身的に動物の世話をしていたアントニーナは、ユダヤ人の友人も多かった。空爆や、ドイツ兵たちによって動物が殺され、ユダヤ人たちはゲットーへ強制連行される……。その状況を見かねたヤンは…。 動物園の存続も危うくなる中、アントニーナはヒト

がんになる前に知っておくこと

2月2日から始まるドキュメンタリー映画「がんになる前に知っておくこと」を観ました。 仕事でお世話になっているお医者さんも出ているのでオススメされていた映画で、ようやく試写に伺えました。 たまたま受けた乳がん検診で、しこりがあるとわかった俳優・ピアニストの鳴神絢香さんが、15人の専門家やサポーター、がんサバイバーに「がんって何?」という話を聞いていくもの。 鳴神さんは幸い良性の腫瘍だと分かったそうだけど、「2人に1人ががんになる」と言われているのに、どこで「正しい情報」

カメラを止めるな! 伝わる「映画が好き!」でスッキリ

SNSでじわじわと人気が広がり、いまや47都道府県で上映を果たした映画「カメラを止めるな!」。 制作費300万円、公開前には出演者でビラ配りをしていた映画だそう。 記事にもなってる。興行収入1億7千万円ってすごいな…! 映画のストーリーとか知りたい方は、以下の記事で確認してくださいませ。 Twitterで話題になっていて、noteでも。ずっと観たかったのですが(だから監督インタビューとかも読まないようにしてました)、ようやく今日朝イチ!観てきました。以下、ネタバレなしで

映画The Greatest Showman みんなThis is meと思えたらいい

映画館で観たかったのに、すっかり行きそびれて、DVDで観た「The Greatest Showman」。ヒュー・ジャックマン主演。 わたしは、ミュージカル映画ってオープニングの曲でどのぐらい引き込まれるかどうかで「これ好き!!」ってなるかどうかが決まることが多い。(でもLA LA LANDだけは最初の曲が一番好き!で終わってしまった) これまでのミュージカル映画(実写)で何がよかった?と聞かれたら、決めきれないけど…「天使にラブソングを」と「RENT」は外せない。 「天使

映画備忘録③ 三度目の殺人/ライフ

 土日は本当に最低限しか外に出ないインドア生活を送ったのですが、やっぱり観ちゃうよねー映画。  ということで忘れないうちに感想を。 ■三度目の殺人 それは、ありふれた裁判のはずだった。殺人の前科がある三隅(役所広司)が、解雇された工場の社長を殺し、火をつけた容疑で起訴された。犯行も自供し死刑はほぼ確実。しかし、弁護を担当することになった重盛(福山雅治)は、なんとか無期懲役に持ちこむため調査を始める。 何かが、おかしい。調査を進めるにつれ、重盛の中で違和感が生まれていく。三

映画備忘録② ワンダーウーマン/ナミヤ雑貨店の奇跡

 あぁぁーまたインプットの日々。こんな風に、借りてきた映画を寝る前に観ることで、気持ちを支えられて仕事をしています。映画を作る人ってすごいなぁと心から思う。 ■ワンダーウーマン ワンダーウーマンは、「こんなうまい話があってたまるか」という戦場のシーンばっかりだったけど、【それは神様の話だからね】と言われたら、まぁ、そうなんだけど…みたいな。うーん。  正直、あなた(ダイアナ)が神様なら、アレス以外がやってしまったことについては、もうちょい手が及ぶんじゃないの?と思ってしま

映画備忘録① 怪物はささやく/帝一の國

 先週末は……というよりこの年度末の1~2週間は驚くほど頭が動かなくて(なんか体調悪かったのかなー)、取材時間をのぞいてひたすらインプットデイ。集中力がほしい…  そんななか見た映画の備忘録を。 ◆怪物はささやく  不治の病になったシングルマザーの子どもの目線で描かれた物語。  絵が好きな男の子は、クラスメイトにいじめられたりおばあちゃんとうまくいかなかったり、多難。  ある夜、お母さんがよく語りかけてたイチイの木が、「三つの物語を語る」といって現れてくる……というファ