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がんになる前に知っておくこと

2月2日から始まるドキュメンタリー映画「がんになる前に知っておくこと」を観ました。

仕事でお世話になっているお医者さんも出ているのでオススメされていた映画で、ようやく試写に伺えました。

たまたま受けた乳がん検診で、しこりがあるとわかった俳優・ピアニストの鳴神絢香さんが、15人の専門家やサポーター、がんサバイバーに「がんって何?」という話を聞いていくもの。

鳴神さんは幸い良性の腫瘍だと分かったそうだけど、「2人に1人ががんになる」と言われているのに、どこで「正しい情報」を集めればいいのか、そもそもがんについて全く知らない…!と感じたそうです。

ストーリーはまず、国立がん研究センターの若尾文彦先生に話を聴くところから。
わたしも医療記者になるまで全然知らなかったけど、「標準治療」って「フツーの治療」ではなくて、「今のところ最も安全で効果のあるとガイドラインで定められてる治療」なんですよね。鳴神さんも「そうだったんだ!」って感じで。
がん治療の三本柱とか、一般の人が知りたい基本に答えてくれる映画です。
そして若尾先生が取り組まれている国がんの「がん情報サービス」はとても充実していて、正しい情報が発信されています。

映画の中ですごいな…と聞いていたのが、放射線治療を専門としている東京女子医大の唐澤久美子先生の実体験。

ご自身は乳がんにかかっているそう。薬の副作用が出やすいたちで、ごく弱い抗がん剤を使いながら診療を続けています。
ご自身が医療の道に進んだのも、がん家系だから、と言います。お風呂に入っていて触診して「あ、わたしもなったな」と淡々と受け止めたとおっしゃってました…。

でも、わたしも、「自分らしく働き続けられること」が自分の人生の質において重要なことの一つだと思っているので、とても共感したなぁ。「生存期間」が全てではないという。

たしかに治療は大変なことも多いと思うけど、きちんと知っていれば、むやみやたらに不安になって怯えることはないのかな、と思った。

以前、がんサバイバーの方にお話を聞いた時も思ったけど、がんについてわたしたちは知らないことが多すぎるなぁ、と。

2人に1人がなるのに。

以前お話を聞いた写真家の幡野広志さんは「2人に1人がなるなら、看病も含めたら無関係でいられる人なんていないでしょう」と言っていて、本当にその通りだなと思った。

情報の見極め方は、島根大の大野智先生のTipsを参考にしてみてください☺️

ぜひ映画を観て、まわりの人と話してみてほしいなぁ。

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