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【原田治展「かわいい」の発見】行ってきました!in神戸

チャンチャカチャンチャン
チャチャンチャチャンチャン。
お久しぶりの神戸訪問なのに~。
警報レベルの大雨降りました~。

あ゛あ゛あ゛チキショォーーー!!!


茶番はさておき。こんにちは。
最近展覧会巡りにハマっている、瑞野蒼人です。

7月3日より六甲アイランド・神戸ファッション美術館で開催中の展覧会【原田治展「かわいい」の発見】。先週、私も行ってまいりました。いや、冗談じゃ無くね、マジでこの日どうしようもないレベルの土砂降りでした。感染対策もしつつ向かったんですけど、結局予定よりちょっと早めに切り上げて帰ってきてしまい、ちょっと満喫するには物足りないなぁ・・・という感じでした。

展覧会の内容を紹介する前に、
まずは原田治さんの略歴をご紹介しましょう。

原田治(1946 - 2016)
東京都出身・イラストレーター。主要な作品としては「カルビー・ポテトチップス」のキャラクターやECCジュニアのイメージキャラクターをデザインされたことで知られており、70年代~80年代にかけて、マザー・グースを題材としアメリカナイズドされたファンシーな絵柄を特徴とした「OSAMU GOODS」で一大ブームを巻き起こします。


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原田さんのデザインやイラストは、私もミスタードーナツで「ノベルティ復刻キャンペーン」的なのが開催されたときにお見かけしたことがあり、馴染みがないわけではありませんでした。ですけど、原田さんの作品がどういう時代の流れや背景で流行し始めたのかというのはあまり存じ上げなかったので、この展覧会でなぜ原田さんの作品がヒットしていったのか?というところをうかがい知ることができました。

有名雑誌として今も出版されているan・anやBRUTUSの創刊当時に使用されていたポップイラストの原画や、創成期から晩年に至るまでの貴重な作品が数多く展示されていて、そのどれもが、とても「映える」わけです。

バブル期の香りを感じつつ、でも決して古臭いわけではない。むしろこういうSNS全盛の時代である今だからこそウケるという不思議な作品の数々。イラストの普遍性というか、いつまで経っても褪せないデザインの素晴らしさ。イラスト自身が持つ絵柄のパワーというのを強く感じる作品たちだなと思いました。


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やっぱりフォトジェニックに適したデザインや絵柄であるため、SNSでの拡散やいわゆる「映え」を狙うために、会場内は基本撮影可能でした。

これは私もいい取り組みだなぁとは思ったんですが、会場が混んでるときはこれがちょっとネックだったというか、写真撮りたい人が多すぎて展示に集中できなかったんですよね。私が行った時もインスタ映えを狙う女性が多すぎて、作品ちゃんと見なよって言いたくなっちゃいました。そこがちょっとがっかりだったかな。

私はそれに逆らって全然写真撮りませんでした(ただの天邪鬼)


で、展示の終盤になって、今回の
展覧会で一番印象に残った作品が出てきました。
それが『Noir Cargo』という作品。

写真をあえてここは撮らず記憶に残そうということで、写真が手元にないんですが(気になる方はぜひ検索してみてください)晩年原田治が「商業ベースのデザイン」と逆行する、非常に抽象的な絵画作品を作り続け、その数少ない公開作品がこの『Noir Cargo』なのです。

パブリックな空間に放たれるイメージ作品を作る人には、それと逆行する「自分しか見ない作品」「自分しかいない空間」というのが必要になる。なおかつ、画家志望であった原田治にとっては、「商業=印象的なアイコンにならなければならない」というプレッシャーの中でデザインを生み出し続けた。そういった意味でも、自分自身を自由な思考空間に解放してあげることの意義みたいなものを感じて、そこがすごく印象的でしたね。

その後に壁一面に並べられた「オサムグッズ」の数々も含めて、そのコントラストがとても強烈だったなと。世間に愛されたオサムデザインと、本人が目指したかった原田治の姿。この大きなギャップに、原田治自身のアーティストソウルというものを感じました。



これは余談ですがグッズ売り場は
女性9.5割で大混雑だったので、そのまま
すごすごと帰ってきてしまいました。ちぇっ。

というわけで、【原田治展「かわいい」の発見】。神戸ファッション美術館での開催は8月29日まで!(今週末で終わっちゃう!)となっております。関西にお住いの方はぜひ。それ以外の地域の皆様は今後さらに巡回展示があれば!ぜひご覧いただきたいと思います。



おしまい。



PS.そろそろ瑞野が神戸大好き・神戸しか勝たん・神戸フリーク人間であることを忘れられそうなのでなんか一発記事を書かねば・・・。