詩『暗い夜はやけに落ち着く』
暗い夜はやけに落ち着く
視界を遮るカーテンがあるから
暗い夜はやけに落ち着く
ひんやりした空気が心地良いから
暗い夜はやけに落ち着く
星が空に綺麗だから
暗い夜はやけに落ち着く
今日あった嫌なことを反芻して帰るから
暗い夜はやけに落ち着く
昔の友達に会いたくなるから
暗い夜はやけに落ち着く
自分を映す姿鏡みたいだから
暗い夜はやけに落ち着く
家から漏れる声がとても楽しそうだから
暗い夜はやけに落ち着く
家から伝わる匂いがうちのと違うから
暗い夜はやけに落ち着く
灯す光にすぐ気づけるから
暗い夜はやけに落ち着く
暗い夜はいつも落ち着く
暗い夜にいつか住み着く
暗い夜を暗いままにする
おしまい。