2022年8月の記事一覧
怪談水宮チャンネル②
お久で。怪談です。
①水宮のふるさと
私の生まれ育ったのは鎌倉時代の古跡で、東京某所のとある池である。畠山重忠の恋人、傾城「夙妻太夫(あさづまだゆう)」が身投げをした悲恋の心霊スポットだ。おじいちゃんそんな土地なんで買った。今は公園になっているが。
当然「出る」噂は常にあったが、私は見たことがない。ただ、「全身白い、髪も性器もない全裸の、真っ青な目の、笑顔が素敵な変なおじさん」に一度、夜中に
怪談水宮チャンネル③
夏ですもの。
①母方の祖父たち
この春のある日、突如ハンパなく具合が悪くなった。冗談抜きで救急車を呼びたいレベル。加えて、近年あまり出ていなかったひどいパニック。
その時、なぜかはまったく分からないが、母方の祖父と曽祖父に向かって「助けて❗️おじいちゃん助けて❗️」と何度も泣きながら叫び、普段触りもしない数珠を握って転げ回っていた。
翌日、珍しく東京の姉から電話があった。私が苦しんでいたちょう
怪談水宮チャンネル④
①浮いた話
生まれた池(泉)のあるその敷地の真横を電車が通っていた。いつもその周りの森の中で一人遊びをしていた私はその音が怖くてたまらず、電車の音を「怪獣の音」と思い込み、しゃがんで耐えた。
そうしてしゃがんではまた小川や草で遊んでいる時、ふっと自分の背中を見下ろしていた。
三歳の自分の後ろ姿。お下がりのレトロな柄のワンピースの背中の、ジッパー。
「ああ、ああなっているんだな。次に着替える時は自