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【ホラー】嫌いなアイツとゾンビと俺と(連載)

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水保学園高等部に通う御神楽歩樹は、同じクラスの真鍋空斗のことが嫌いだ。明るい人気者で輪の中心の歩樹と、一人でいる事の多いクールな空斗は馬が合わない。だが学園祭の出し物の班が同じに…
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記事一覧

【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第9話

 空が白み始めた頃、二人は再びヘリポートを目指して歩きはじめた。  まだ肌寒さの残る朝は…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第8話

 ゾンビの群れをかいくぐり、角へと曲がろうとした時だった。 「っ」  細い裏路地から現れ…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第7話

 朝になると、驚くほど快晴だった。絵の具を溶かしたような嘘くさい色の空を見上げながら、歩…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第6話

 剣道場を併設している和風の邸宅に到着する頃には、すっかり二人は濡れていた。  空斗が呼…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第5話

「なんだ?」 「これから……何処に行く? 真鍋はどう思う?」  歩樹が小さな声で言った。…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第4話

 緑色の非常階段を駆け下りていくと、二階の扉が開いていた。  何気なくそちらを見た歩樹は…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第3話

 エレベーターホームの方を見ると、フラフラと白いシャツが汚れた男が歩いてくるところで、足取りがおぼつかないのが分かる。それを見て取った、女性が声を上げたようだった。隣にいた、同じ指輪を薬指に嵌めている青年が、慌てたように男に歩みよる。  そして歩樹が見ている前で、男を支えた。周囲の視線もそちらに集中している。  ――その瞬間だった。  大きく口を開けた男が、青年の首元に噛みついた。  何が起こったのか、歩樹には分からなかった。それから男が口を離すと、無言になった青年が、

【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第2話

「それではー、学園祭の班のあみだくじの結果を発表しまーす」  学級委員長の声を聞く前に、…

水鳴諒
2か月前
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【嫌いなアイツとゾンビと俺と】第1話

【あらすじ】  水保学園高等部に通う御神楽歩樹は、同じクラスの真鍋空斗のことが嫌いだ。明…

水鳴諒
2か月前
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