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人生ゲーム(詩)

体中がムズムズすると思ったら
突然細胞分裂が始まった
僕の体の一部が二つに割れて
もう一人の僕が組み立てられていく
一瞬頭が真っ白になり
気がつくと僕は僕の隣に立っていた
クローン人間を作るのは
倫理的にいけないことになっていたはずだが
自分の意志とは関係なく
もう一人の僕が出来てしまったのだから
僕が責任を負わなくてはならないとしたら
それは道徳的に問題のはずだ
とにかく僕が二人存在してはいけないのだから
クローン人間の僕をどうにかしなければならない
いや待てよ
僕は自分の人生がうまくいっていないことに
大きな不満を持っているのだから
この場はクローン人間の僕に任せて
僕自身がどこかへ行ってしまったほうがいい
そんなことを考えていたら
クローン人間の僕が
いつの間にかいなくなっていた
同じ脳みそを持っているのだから
考えることは同じになるのは仕方ない
僕も急いで逃げることにした
行方不明になれば警察も探すだろう
どちらが先に見つかるか
捕まったほうが連れ戻されるゲームが始まった

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