Sverige/ SWEDEN AND GENDER EQUALITY
スウェーデン公式サイトから、気になるセクションを1つずつ紹介していきます。(サイトがめちゃ可愛いので、デザイン好きはぜひ直接見て欲しい!)
第1弾は見出しページの中でも一番目立っていた、
SWEDEN AND GENDER EQUALITY
について!!!
このセクションはざっくり分けると5項目。
1 History: 歴史
2 Power and Influence: 政治とジェンダー
3 Gender in Workplace: 経済的平等
4 Work and Family (Work-life balance): 仕事と家族
5 Men's violence against women: 性暴力
今回は次の3点を中心に見ていこうと思います!
・なぜスウェーデンはジェンダー平等先進国家を作る事が出来たのか?
・スウェーデン(Swedish)の家族事情
・世界屈指のジェンダー平等国家スウェーデンに未だ残る課題とは?
Ⅰ 男女平等の国! スウェーデンの歴史と政治
<年表>(一部省略)
1250年代:レイプ・誘拐が(法律で)禁止される
1842年:女子が教育を受けることが認められる
1919年:全ての女性が参政権を獲得する(Elin Wägnerが350,000の署名を集める)---★
1938年:避妊・中絶が法によって認められる
1947年:スウェーデン政府初めての女性閣僚誕生:Karin Kock---★
1955年:働く女性のための3か月の産休---☆
1974年:産休(母親限定)から育児休暇(両親ともに申請可能に)へ---☆
1980年:職場での性差別が違法になる
2009年:平等オンブズマンの制定・スウェーデン差別禁止法
2016年:3か月の育児休暇が両親ともに約束される---☆
スウェーデンの政治と女性---★
スウェーデン政府は自ら「フェミニスト政府」と宣言するほど、ジェンダー平等に力を入れてきました。現在も更なる平等な社会づくりに向けて、努力を続けています。
そんなスウェーデン政府は写真を見ても分かるように、閣僚全体の24人のうち12人が女性(50%)です!!!また現在、議会の約半数を女性議員が占めています。
スウェーデンには、"Feministiskt initiativ" といういわゆるフェミニスト党が存在します。(公式サイトのこのセクションには明記されていません)2005年に設立された比較的新しい党ですが、現在13議席を保持しています!インスタグラムもおしゃれ!
Ⅱ 男性中心の重役会議室---☆
閣僚・議会ともに約半数を女性が占めるスウェーデン政界。
一方で産業界は未だに男性中心、特に重要な役職に占める女性の割合は低いようです。
スウェーデン証券取引所に上場している企業では取締役員の約3人に1人が女性であるというデータが出ています(2015)。スウェーデンではジェンダー平等達成のための取り組みが盛んに行われており、このままのペースで行くと10年以内にジェンダー平等を達成できると言われています!!!(⇦すごい!!!!!)
しかしながら、任命役員のうち10人に9人が男性であるといわれており、中には割り当て法でジェンダー平等を達成するべきと主張する政治家もいるようです。(その方が効果的だと。アファーマティブアクション/クオーター制の考え方と言えますね)
世界的に見て、スウェーデンはジェンダー平等の達成度合いが高く、ジェンダー平等先進国と言えます。一つの指標として、世界経済フォーラムが発表しているジェンダーギャップ指数でスウェーデンは2006年から4位以上をキープし続けています。
*ジェンダーギャップ指数=「経済活動への参加・機会/教育/健康・生存率/政治への参加」の4つの項目から男女の格差を数値化し、順位をつけたもの。世界経済フォーラム(World Economic Forum)が毎年発表
Ⅲ 賃金格差と15:57
ジェンダー平等先進国スウェーデンでも、ジェンダー間の賃金格差は未だに大きな課題のようです。
スウェーデン女性の平均月収は男性の87%以下といわれています。この約 13.2%の格差は言い換えると、(約8時間を平均労働時間として)女性は15:57から無賃労働していることになります。この15:57という数字を使って、賃金格差への抗議運動が行われました。(2012年)
この賃金格差の理由は様々考えられますが、パートタイム労働が男女の賃金格差を生む要素の一つと言えるようです。スウェーデンでは女性の3人に1人、男性の10人に1人がパートタイム労働従事者です。子どもが生まれると女性がフルタイム労働からパートタイム労働にシフトするというパターンが日本同様やはり多いようで、育児休暇取得後は約半数の女性がパートタイム労働者にシフトするというデータが出ています。
一旦ここでまとめ。
・なぜスウェーデンはジェンダー平等先進国家を作る事が出来たのか?
・世界屈指のジェンダー平等国家スウェーデンに未だ残る課題とは?
・積極的な政治参加
1919年という他国に比べても早い段階で女性が参政権を獲得し、現在では内閣・議会ともに約半数を女性が占めているスウェーデン。スウェーデンの女性たちは勝ち取った権利を決して無駄にする事なく、積極的な政治活動への参加を行う事で、自分たちの求める社会を作ってきたのではないかと思います。
イギリスでNGOの活動などに参加していても思うのが、ヨーロッパの人はとにかく個人の「権利」に対する主張や意識が強いということ。後期からHuman Rights(人権)に関する授業を取り始めたので、人権に関してはまた別の機会に詳しく書きたいと思います!
・産休(母親限定)→育休(両親とも取得可能)への転換
スウェーデンのジェンダー平等達成の一つの鍵とも言える育休制度。世界で初めて両親ともに取得できる「育児休暇」を設けた国でもあるそうです。
・課題--役員は男性!女性はパートタイム?
ほとんどジェンダー平等を達成している政界に比べて、産業界はやはり男女差が残っています。特に決定権のある高い役職になればなるほどその格差は広がっていくよう。
<Resourses>
English · Feministiskt initiativ (no date) Available at: http://feministisktinitiativ.se/sprak/english/ (Accessed: 30 January 2017).
Feministiskt initiativ (@feministerna) • Instagram photos and videos (no date) Available at: https://www.instagram.com/feministerna/ (Accessed: 30 January 2017).
15: 57 - time for pay all day! - the Swedish women’s lobby (2014) Available at: http://sverigeskvinnolobby.se/en/project/1552-campaign-on-the-gender-pay-gap/ (Accessed: 30 January 2017).
Sweden and gender equality (2016) Available at: https://sweden.se/society/sweden-gender-equality/ (Accessed: 30 January 2017).
Sverige!スウェーデン公式サイト | OZA (no date) Available at: https://note.mu/mizuki1101/n/n05a522e69c15 (Accessed: 30 January 2017).
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