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キャリア的視点357 -お前の物は俺の物、俺の物は俺の物-

毎日ブログ 357日目(2021/2/19)


感動の話

皆さんご存知のこのセリフ。

お前の物は俺の物、俺の物は俺の物

「ジャイアニズム」とまで言われる俺様至上主義的なジャイアンのセリフです。なんて横暴で、なんて身勝手な言葉なんでしょう。

ところがこの言葉、【 名言 】なんです! ご存じでした?

これはテレビアニメのワンシーンの話です。

小学校の入学式の日に、のび太が犬から逃げている内にランドセルを植木屋のトラックに乗せてしまい、一生懸命追いかけるのですが、さすがにトラックには追い付けず、途方に暮れてしまいます。しかものび太の心境を代弁する様に雨まで降ってきました。
のび太を心配した同じく入学式でおしゃれをしていたジャイアンは、その雨の中のび太を探し走り回ります。そしてやっと河原でのび太を見つけたジャイアンは事情を聴くと、
「わかった、俺に任せろ!」
と雨の中トラックを追いかけます。
しかし、いくらジャイアンでも、2週間前までは保育園児だった子供です。トラックにはとても追いつけません。
しかし、運が味方をしてくれます。タイヤが小石を踏んだ表紙に荷台が揺れ、ジャイアンは転がりつつも、のび太のランドセルを落とすことなくキャッチすることができました。
追いついて、お礼を言うのび太に言ったジャイアンの言葉が、「漢」なのです。
「どうってことねぇよ。だって、お前の物は俺の物だろ! だから、お前の物は俺の物、俺の物も俺の物だ」
のび太もジャイアンも泥だらけですが誇らしげに、無事、のび太の帰りを待っていた全員と共に入学式は取り行われました。

俺とお前は心の友だ。だからお前の物は俺の物として、俺の物同様に大切にするんだ!
そんな気持ちが伝わってきますね。

実際にこのアニメの放送回を観ていなかった私でも、聞いたことがあった話です。
まさかあの言葉には、こんな感動的な話があろうとは!


実際の話

しかし実際はどうも違うらしいのです。近年制作のアニメでは間違いなく出ているので、公式なドラえもん世界における事実ではあるものの、原作を含めて見て見ると、どうも違うらしいのです。

コミックスの何巻にあるどんな話なのかは私も知らないのですが、原作漫画の世界においては、正に傍若無人、天下御免のジャイアニズムの極致の様なこの一連の話…

アニメはこの話このセリフを感動的にしようと創られたのかも知れませんね^^;
実際こちらの方が実に表向きはジャイアン的です^^;

キャリア教育で小学校に伺い、こんな質問をします。
「いつも乱暴なジャイアンですが、みんなに乱暴者として怖がられているのに、のび太やスネ夫はいつも一緒にいるよね。どうしてかな?
きっとジャイアンも良いところをいっぱい持っているからだよね。今日はみんなでジャイアンの良いところを一緒に探してみようよ!」

そんな小学生たちの彼に対する評価は大体こんな感じです。

映画では優しい。
映画では頼りになる。
映画では格好良い。

そうなんです。良いところを見つけてもらおうとすると、ほぼほぼ「映画では」という枕詞が付いてくるのです。面白いくらいに^^;


良いところ探し

どんな人でも100%悪い人はいません。それはたまたま自分と価値観が合わない面がある、というだけです。その一面だけをみて、彼は良くない、一緒にいるだけで…! というのは乱暴な話だと思います。

誰にだって「良い」面が必ずあるのです。
それに「悪い」と思われている面も視点を変えてみて、言い方を変えてみれば、良いところに早変わりする事だってあります。

ジャイアンの件も中学生に聴くと答えが変わってきます。怒りっぽくて乱暴な様子も表現が変わるだけで変わります。

感情が豊か。
正義感が強い。
自分を信じぬいている。
いざと言う時頼れそう。
あの歌声はある意味強力な武器になる。

これが言い方を変える【 リフレーミング 】です。

怒りっぽいけど、素直。
乱暴者だけど、妹想い。

えです。

どちらも相手に好意的関心がないとなかなかできませんよね。
まずは悪いイメージを取っ払って、相手を見直してみましょう。良い関係性つくりの、気持ちの良い組織つくりの第一歩です。
のび太やスネ夫たち小学生でもできていることです。私たちにできないはずがありませんよね^^

まずはアニメ版の「お前の物は俺の物、俺の物は俺の物」を活かして、相手を心の友と呼んでみましょうか!



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