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キャリア的視点253 -テレハラ・リモハラ-

毎日ブログ 253日目(2020/11/7)

テレハラ・リモハラ

先日ラジオを聴いていたんです。朝の車の中の話です。
そこで聞えてきたワードは、実に朝のさわやかに雰囲気にふさわしくないものでした。

テレハラ・リモハラですって。

要するに、テレワーク・ハラスメントとリモートワークハラスメントです。
要はハラスメントですから、人間関係を破壊する、相手に対して不快な思いをさせる行為です。

世の中がテレワーク・リモートワークに移行する中で、また新しいハラスメントが起こってきました。馬鹿らしい話です。

ちなみにテレワークもリモートワークも「遠隔地での仕事」という意味合いで、内容的な違いはほとんどありません。ですので当然テレハラもリモハラも意味は同じと考えてよいでしょう。

もう少し具体的にテレハラ・リモハラとはどんな事なのかを見ていきます。
テレワークの最中の言葉を例に挙げてみます。

「○○さん、今日お化粧ちゃんとしてる? 画面越しでも簡単に分かっちゃうよ^^」
「○○さん、背景から見て今いる部屋って寝室?」
「彼氏(彼女)隠れていないよね、仕事の内容を話すから聴かれちゃまずいからさ」
「テレワークになって普段の様子がわからないから、これからは週に2回は1on1でミーティングしようよ」
テレワークをやりたいんだったら、通信環境位事前に整えておかなきゃだめだよ。ちょっとこれからはこの程度の準備ちゃんと頼むよ。

極論としてハラスメントというのは、相手が不快になれば成立します。その相手とのリレーションシップが成立していないと、どんな態度・言葉が相手を不快にしてしまうのか分かりません。いつ加害者になっても不思議がないのです。

環境問題

何度もかきますが、私はこの手の話が嫌いです。
私自身がパワハラで転職を経験している口ですし、そもそもその行為自体を許せません。
許せませんが、加害者自身がハラスメントをやっている自覚がないのも理解しているつもりです。

一番の問題は環境だと思います。

ハラスメントを容認する職場環境。いじめが発生しやすい教室。DVが起こり易い家庭。

そして全てのハラスメントの根っこは同じだと思います。
「自分の優位を確保したい」と言う欲求です。

自分自身の努力でそれが可能な人は全く問題ないのですが、それが叶わない人は誰かを蹴落としてでも自分を優位に見せようとします。

蹴落とす過程として何をするか、相手が誰かによって種類が変わりますが、基本的に全てハラスメントです。たまたま相手が不快に思わなくてハラスメントとして顕在化しない事もあります。

周りにいる仲間が加害者の圧に負けて見て見ぬ振りをしたり、経営陣が横暴なリーダーを放っておいたり。
その様な環境がハラスメント加害者を増長させてしまうのです。

2020年の6月にパワハラ防止法が施行(大企業のみ。中小企業は2022年4月)されました。
それでも先述の様に自分以外の誰かの力を使って自分を良く見せようとする輩がいる内はハラスメントはなくならないのです。

ハラスメントの問題とは

タレントのケンドーコバヤシさんなど、いかにもスケベなキャラクターだったりしますが、好感度が高いため視聴者からのクレームになることは稀です。
ハラスメントにおいても要はその関係者間に存在する関係性によります。

「おはよう!」と言いながら、リーダーが私の肩に手を置いて笑っていました。

想像してみてください。そのリーダーが尊敬する人だった場合と、嫌いなタイプだった場合とそれぞれのパターンを。

ハラスメントの問題は、加害者に自覚がない事です。自覚がないからハラスメントが一掃される事はありません。残念な話ですがと今の加害者がいなくなっても、新しい加害者が現れるだけです。

だからこそハラスメントを減らすためには従業員一人一人の自律心と共に、リーダーを含めたメンバー全員が対等な立場である事を明確にする必要があると思うのです。

「テレワークの世界にも新たにハラスメントが起こりました」ではないのです。テレワークが浸透していく中で顕在化してきただけです。

何度も言いますが、良い関係性が成立していないのに、権威や立場の違いを利用して相手が不快に思う事を繰り返す輩はどこにでもいます。いつの時代にもいます。
今まで会社の事務所で起きていたことが、テレワークの現場に変わっただけのことです。

先述の通りハラスメントはなくなりません。減らす事はできても根絶は不可能です。であればどの様に付き合っていくのかを考える方が建設的な様にすら思えます。

と言ったところで被害者にとってはたまったものではありません。自分は何もしていないはずなのに、標的にされて人生を狂わされるのですから。
先のパワハラ防止法で「ハラスメントは犯罪です」と明言されても、環境が悪ければいつまでも顕在化しません。痴漢被害にあう方と同じで手を挙げにくいのです。

テレハラを含め、あらゆるハラスメントを減らすためには、それぞれが所属する環境を変えていく事が大切なのです。
皆さんの職場環境は大丈夫ですか?

パワーハラスメントに関する記事はこちらにもあります。3回連続記事の初回へのリンクです。是非合わせてお読みくださいね(^^)

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