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キャリア的視点255 -転機:ひき逃げ事件から考える-


毎日ブログ 255日目(2020/11/9)

轢き逃げ事件

先日の、俳優・伊藤健太郎氏のひき逃げ事件は実にショックでした。様々な番組でそのニュースが取り上げられていましたね。

スッキリ・加藤浩次氏
「事故を事件にしてしまった」
ワイドなショー・松本人志氏
「運転するかしないかの話ではなく、救護をするかしないかの問題」

私はいまいちドラマを観る機会が少ないのですが、コント番組は大好きで、NHKのLIFE(座長・内村光良氏)は毎回観ています。そこに出演している伊藤健太郎氏は活き活きとコントを演っていました。

その若き注目株の俳優が起こした事件には、やはりショックでした。

とは言え私も細かい事故は起こしたこともありますし、巻き込まれた事もあります。幸いにも今回の事件の様なレベルの事故にはあった事はありません。ですからその時の心理がどの様になるのかは全く想像はつきません。

ですが、それはそれ、これはこれ。
事故を起こした瞬間の彼の頭の中は真っ白だったのか、それとも走馬灯の様に様々な情感が交錯していたのか。その結果、未来より目先の事を優先してしまったのか。
逃げると言う判断をしてしまった事で彼は、被害者の未来と自分の未来とを捨ててしまったのです。

パトカー

先述の松本人志氏の言葉はまさに的確で、事故を起こした時の対応が、正に問われるところです。
実際に過去に事故を起こした芸能人は何人もいましたが、その時の対応ひとつで、その後の芸能活動には大きな差が出ました。

道路交通法による運転免許の交付には、事故を起こした時の被害者の救護の義務が謳われています。免許を受け取っていると言うことはそれを認識していないはずがないのが大前提です。

今回はその結果としてバイクに乗っていた2名が怪我を負いました。一人は骨折などの重症です。命に別状がなかったのは不幸中の幸いであり、それはただの偶然です。

これにより被害者と自分自身の未来を変えてしまったのです。


加害者の転機

まずは転機というものは3種類に分けられます。

①予定していた転機(イベント)
先日の岡村隆史氏の結婚などは正にそれです。他にも学校の入学や子供の誕生・成長などがそれにあたります。
②予定していなかった事が起こる転機(イベント)
事件や事故などがこれに該当しますし、正に今回の事故などがこれにあたります。加害者側も被害者側も少なからず人生が変わります。
③予定していた転機が起こらない(ノンイベント)
高校・大学の受験失敗などで予定していたにもかかわらず変化が起こらない転機です。
大阪維新の会の方々にとっての住民投票:都構想反対はまさにこれにあたっているのかも知れませんね。

大阪維新の会の皆さんにとっては、正に予定していた転機が起これないと言えばこれでしょう。


どうしても転機とセットで紹介するのが、転機の乗り越え方「シュロスバーグの4S」です。

①状況(Situation)
   原因は何か
   予期可能なことであったか
   一次的なことなのか・継続的なことなのか
   過去に経験したものか
   前向きに捉えているか
②自己(Self)
   個人的特徴(性、年齢、健康状態、社会的地位等)
   心理的資源(性格、価値観、信念・信条、行動様式等)
③支援(Support)
   身近の関係者(家族、親族、友人、上司、同僚等)
   専門家、専門機関
④戦略(Strategies)
   状況を変える対応
   認知・意味を変える対応
   ストレスを解消する対応

しかしながら、今回の事故という突発的で衝撃的な状況下では、仮にこんな知識を持っていたとしても、瞬時にその判断はできるものではありません。その瞬間は個人個人のモラルの問題になると思います。


被害者の転機

今回の事故で怪我を追われたお二方に対しては、命に関わる事にならなかったという1点に対してのみ、幸いだったと思います。心身両面に対する怪我の後遺症が遺らない事を願います。
「どんなに一生かけて償います」という言葉をもらっても納得は出来ないでしょう。できればさっさと忘れてしまいたいくらいなのではないかと邪推してしまうのですが、相手が著名人ではテレビを見るたびにフラッシュバックしてしまうのではないかと心配です。

実際今回は加害者が有名人という数少ない例でしたが、改めて全国のひき逃げ事件の関して調べてみました。

2019年は発生件数1万3404件、内検挙6964件、検挙率51.9%

とんでもない数字であると共に検挙率の低さに驚きます。もっと古い資料で、こんなものもありました。

ひき逃げ事件

検挙率は決して高くないのが現実の様です。慰めにもなりませんが、今回は犯人が検挙されたというのは不幸中の幸いだったのかも知れません。

これらひき逃げ事件の被害者の皆さんには、ぜひ様々な形での支援を提供してほしいと思います。先述の転機を乗り越えるためのシュロスバーグの4Sを見ていただいて一助になればと思います。


運転者のモラル

事故は毎日日本のどこかで起きています。自動車を運転していると、いつ自分自身が加害者になってしまうかもわかりません。実際に冒頭に書いた様に私自身細かい事故は起こしたこともありますし、巻き込まれた事もあります。
その際には事故を起こしてしまった時は、毎回真摯に被害者の皆さんに対応させていただいてきました。逆に巻き込まれた時にも真摯に対応していただいてきました。

事故

最終的には事故を事件にしてしまうか否かは、加害者のモラルに寄ってきます。自動車を運転する危険性も毎回ちゃんと自覚・覚悟をして、いざ事故を起こしてしまった時に、自分にできる事、すべき事を真摯に行う。この当たり前の事を、当たり前にできる自分でいたいと思います。



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個人の活性化を組織の活性化に繋げます。


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