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心鏡の湖 詩集『魚の骨が刺さりまして』

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心鏡の湖の詩をぶっ込むだけのマガジン。俳句を含みます。
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#詩

心鏡の湖 詩のスタイル

どうも。マガジンを作成するにあたって、心鏡の湖の詩のスタイルをあらかじめ書いておきたいと思います。 私、心鏡の湖は発達障害(ASD、ADHD)を抱え、ジョブホッパーとなり、労働意欲を失った人間です。ストレスを抱えやすく、半年に1回の頻度で過呼吸で身体が硬直してしまいます。また、二次障害として気分障害になっていて、「働いていた頃よりかは症状が和らいだかな?」程度が現状です。 そのため、私が書く詩は基本的にネガティブであり、言葉の当たりが強くなっています。いわば、教科書には到

今日の詩 想い

想い言葉なんて淀みばかりで、嘘でも欺瞞でも、いくらでも誤魔化せてしまう。 だから、手紙に押し花を添える。 そんなわたしでありたかった。 心鏡の湖 まさかの過去形。白百合の花を持ったおばあさんを見て詩を書きたいと思いました。言葉だけでは伝わらないことがあるものです。しっかり書けばいいということではなく、心の底から表現するには言葉など軽すぎて信用に足らないのです。でも実際に手紙に押し花なんて高貴なことをできる男が2024年にいるものか、ということですね。心鏡の湖はできませ

昨日の詩

ここにいる ここにいるわたし どうも不機嫌で ここにいるわたし 不安だらけ 暗い部屋で真っ白い光を浴び、いまここにいる めまぐるしい早さで流れる時間に溺れ 肩の痛みとだるさを感じつつ いまここにいる つらくも歩む 五里霧中で 畦道はキョトンとしているよ 心鏡の湖 詩はいいものです。詩の優劣で争わないじゃないですか。素朴であり孤高であります。例えば心鏡の湖は恋愛で詩を書くとしたらこう。 好きとは 糸の切れた糸電話に話しかける。 「好きかもしれません」 好きとは何

詩 私、バースデー

私の誕生日、バースデー 土用の丑の日、バースデー うなぎを食べられない、バースデー 麦茶を作る、バースデー 花粉と闘う、バースデー 蚊にやられる、バースデー 生活保護、バースデー 嘆きと怒り、バースデー 虚ろ、バースデー 独り、バースデー それでも今、私のバースデー 心鏡の湖 *** 7月30日、心鏡の湖の誕生日です。しかも土用の丑の日と被っているのですね。配信者がこぞってうなぎを食べているところ、自分はいつものカップ焼きそばで済ませました。うなぎはもちろん、ケー

詩 スズムシ

秋の語り部が清涼感を届けにやって来た スズムシ どこで鳴いているのかな? 裏庭かな? やけに近いな、どこかな あれっ? 部屋で鳴いていたよ、すごいね どこからやってきたのだろうね 部屋に来たら、もはや鳴くゴキブリだね 困ったね 心鏡の湖 ここ数日、スズムシがやけにうるさいなと思っていたら部屋にいましたとさ。なんで?

詩 一匹狼 ぬるま湯

一匹狼 夜のほうが性に合う。月とともに輝けるから。 太陽は眩しすぎる。月明かりくらいがちょうどいい。 静寂の中で踊る。明日を忘れるくらいに。 自分を抱きしめる。自分こそが絶対的な愛人なのだと。 傷つきたくない、心の脆い狼。 ひとりでいると輝ける、そんな一匹狼。 ぬるま湯 ヒトはヒトのままだ。これ以上、何を求めるというのか。ヒトより下のなにかに成り下がる必要があるのか。 本やネットなどの情報からは、人生のあり方など見つけられはしない。人生のあり方など、意識的に変えら

詩 存在

風に舞い散る桜の花びらが、けたたましい音を出すスポーツカーにつぶされたとき、私の存在をもつぶしていったような気がした。 頭を抱える。 気づけば夜にめでられ、溺れるように寝るばかり。 私は何を間違えたのだろうか。 鼻からヘドロが出てくるような気分。 *** 疲れているとどうもネガティブになりやすい。 ということで心鏡の湖です。 ニキビ、口内炎、花粉症、胃もたれ。就労移行支援をやめても、すさまじい症状に悩まされる日々であります。やはり障害年金だけでは、現状の私をカバー

【詩】好きな詩

好きな詩を紹介します。 In my free time, just somehow. for whom? for me. 暇なときに、ただなんとなく。 誰のために? 自分のために。 心鏡の湖 自分で考えたんですけどね。 英語ができないため、グーグル翻訳に頼ってみましたが、ニュアンスとしては伝わるかなと思います。短文の場合、英語のほうが締まる気がするのは何故でしょうね。 女声でのメンタルといい、俳句でのメンタルといい、作曲であっても、だいたいのことは主体性があるか

【詩】静寂に

お風呂の静寂に、ハエが飛ぶ。 カタンカタンと窓の框(かまち)に当たっては、不快な羽音を鳴らし続ける。 寝室の静寂に、蚊が飛ぶ。 寝ている枕元で、血吸いの意気込みを卑しく奏でては、私は溺れたかのように腕を振り回して跳ね起きる。 静寂に潜む悪魔。 今まさに、このとき。 画面の光を浴びる、私たち。

【詩】感性の毒

Twitter眺めていたら体が硬直したため、スマホから。 ここで世界が見えても、触れることはできない。私がいるのは独房で、大きなハエが嫌味のごとく飛び回る。日の光は何も語らず、歯並びは愚痴ばかりこぼす。風呂場に浮いた父親の湯垢を捨てては、空虚な人生だと頭を抱える。目が覚めるごとに老いていく。墓は元気に一歩を踏み出す。

【詩】何もない

何もない あるにはあるが、書くほどのことではない 私にとっては何もない あったらあったで、それはどうでもよかったり、傷ついたりする 退屈が続くと、それはそれでつらい そんなとき ちょっとした時間つぶしとして 自分との静かな対話として 詩を書いてみる それらしいことが書けていればそれでいい 日記や日誌ではないから 誤字も展開の破綻もいいダシになる どれだけ貧しかろうが、苦しかろうが、言葉のコース料理を好きなだけ堪能できる どんな味かはわからないし、味の保証はできない

【詩】お口直し

お口直しに麻酔をしておくよ 痛いのは嫌だもの ティラミスにクロワッサンとかどうかな 幾層にもなっていて見栄えがいい 甘みだけのお菓子だと食べていて疲れるからね 良きも悪きも人生 許すも人の良心 温かい紅茶でも飲んで 満足したら寝ていればいいさ *** 補足 紅茶飲めない それと何でしょうね、しばらくたって詩のスタイルが変わったかと思います。前は理屈っぽさがありましたが、かなり砕けて、感情と語感に寄り添った雰囲気になっているようです。

【詩】無力であること

無力であること 逃げてきたこと 立ち止まってみると、知らない場所にいた うなだれた 今までの過ち 後悔はしていないが、苦しくなる 地図もコンパスもない あるのはパソコン 動画とゲームだけできるパソコン おなかの張り めまい 頬杖をついて うなだれる 社会であれ創作であれ無力であること 苦しみから逃げてきたこと 首凝りと口内炎はにっこり笑った 今ここにいること 疑念 そして、隠された生き地獄

夜中のなんでもない時間

タイトルで察していただければそれでいいです。いつもの詩ですわ。 静かなはずの夜中に 一際、存在感を放つ部屋 ジーと音を出す蛍光灯 熱風を吹き出すのは電気ストーブ ミストを吹き出すのはペットボトルの加湿器 よくもまあそんな、夜中に演奏会ですか 風呂上がり 私は頭にタオルを巻いて さながらアラブの石油王 無職で財布がすっからかんな私にとっては 何とも皮肉な話でありますが パソコンと睨めっこして キーボードと触れ合い 仕上がるは、この詩だと 下らないと言うなら下らない