【短編小説】振り向いてよ
誰もいない道を歩いている。どこにも繋がらない道を歩いている。この未舗装の道はどこまでも続いているような気がしている。遙か彼方、名も知らぬ惑星まで通じている気がしている。そこに辿り着くことがない予感がある。元いた場所に戻ってくるだけの予感がある。わたし以外の誰もいないことだけが確かだ。どこにも繋がらないことだけが確かだ。この未舗装の道はどこまでも続いている気がしている。遙か彼方、名も知らぬ惑星を見下ろすあの虚無まで通じている気がしている。
わたしはどこに行くのだろう。どこ