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旅、思い立ったが吉日。

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上高地一人旅日記
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旅、思い立ったが吉日。〜上高地編完結〜

旅、思い立ったが吉日。〜上高地編完結〜

午前十時。
太陽の温もりに包まれて、昼寝(厳密には朝寝)から目覚めた私は
ハイキング第二弾へと出発した。
次は上高地の右側にある明神池を巡るコース。往復で約130分の道程。

朝晩の冷え込みが嘘のように、太陽が気温をぐんぐん上昇させている。
しかし、湿度を感じないカラッとした暑さで、不快感はない。
あたり一面の鮮やかな緑と、梓川の透明なエメラルドブルー、そして北アルプスの山頂付近に残る雪の白。

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旅、思い立ったが吉日。〜上高地編二日目①〜

旅、思い立ったが吉日。〜上高地編二日目①〜

朝四時半。
寒さでいても立ってもいられず、朝日を拝もうとテントの外に出た。
空には雲一つなく、まだ日が昇ったばかりの淡い青色をしていた。
そして、眼の前に広がる山々の下半身を覆うように横長に広がる濃霧。

刻一刻と、空は青さを増していく。

日は昇ったものの、まだまだ寒い朝。
出発前に少しでも体を温めたくて、持ってきていたインスタントスープ(無印のひよこ豆とコリアンダーのハリラスープ)を飲んで、カ

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旅、思い立ったが吉日。〜上高地編一日目〜

旅、思い立ったが吉日。〜上高地編一日目〜

午後十時、松本着。
松本駅前に出ると、降り始めたばかりなのであろう雨が空気を湿らせていた。
まだそこまで雨脚は強くないし、長野からの電車の中で取った宿は松本駅の目の前だったので助かった。
ホテルの階下にあるコンビニで水と翌朝の軽食を買い、足早にチェックインを済ませて部屋に向かう。一秒でも早く、この激重ザックを下ろしたくて仕方がなかった。
直前に取った部屋は、シングルベッドとセミダブルベッドが置かれ

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旅、思い立ったが吉日。〜出発編〜

旅、思い立ったが吉日。〜出発編〜

先日、思い立って長野の上高地へ旅に出た。
目的はハイキング。
そして、上高地を流れる美しい梓川の麓でのキャンプ。
45リットルのバックパックに、テントやら食料やら着替えやら
入るだけの荷物を詰め込んで
私は、梅雨入り直前の信州地方へと出発した。

身長は平均よりもある方だが、なんともひ弱な私の筋骨は
出発早々悲鳴をあげた。
旅のスタート地点である駅で、左首筋に寝違えたような痛みが走り
首が回せなく

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