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「不便」になるようデザイン。踏切の事故を減らす The Conscious Crossing(=意識しちゃう横断歩道) 【PR研究所037】

 ニュージーランドには、ちゃんとした横断歩道が用意されていない踏切が多くあり、事故もたくさん起こっています。

 そこで交通安全協会は、踏切の事故を減らすために、パズルのように誰でも組み替えられる、めちゃくちゃ「不便」な横断歩道をデザインしました。

 The Conscious Crossing(=意識しちゃう横断歩道)は、5つの動かせるバリケードからできており、なんと道行く人が自由に組みかえられます。

 ジグザグにしたり、遠回りさせたり、、

 道行く人々はいやでもこの横断歩道を意識せざるを得ません。また、誰でも自由に組みかえられるので、通勤・通学の道としてヘビーユーザーな人でも毎回違う通り方をしないといけなくなってます。

 それにより、マンネリ化せず継続的に安全を守ることが可能になってます。

スクリーンショット 2021-01-06 16.29.01

(普通に通るのむずい、、!!動画よりスクショ) 

 低予算でもでき、かつ相互のコミュニケーションが発生するクリエイティブな横断歩道でした。

 この横断歩道はクリエイティブだと注目され、Gold Spikeも受賞しました。

 PRの事例として特に注目すべきは1点あります。
 それは、「不便」をデザインしている点です。踏切の事故を減らすという課題に対して、いかに不便な横断歩道を作るかというマイナスのアプローチを行なっています。課題解決のときには、いかにGoodで便利なものをつくるか、というアプローチだけでなく、別の方法も有効であると教えてくれます。

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