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【水鳥の歌と生活】2023年8月6日日曜〜8月12日土曜


 八月六日日曜

 朝、radikoで「オードリーのオールナイトニッポン」を聴く。
 仕事のBGMはPrimal Scream『Sonic Flower Groove』にする。最近リリースした初期音源集はどうやら配信では聴けないらしい。

  十二弦エレキギターのキラキラと輝くようなアルペジオを聴く。
  乱反射してる水面を見るようなギターポップを猛暑日に聴く。
  夕方のアスファルトみたく内側にこもった熱を取れないでいる。

 暑さで寝苦しく寝不足気味なのだろうか、仕事をしていても眠くなるし、頑張って沢山仕事をしようという気分にならない。無理をしないように、サボり過ぎないように調整しながらやらないと。
 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。鰹刺身と鮪刺身、切干大根の煮物、冷奴で七笑を約二合飲む。
 飲みながらバナナマンライブ『O』のアーカイブを見ようと思って見始めたものの、同時に見ていたマストドンでメイソーと短歌の応酬を始めてしまい、ライブの再生を止めてそちらに集中する。私が書いたもののみ下に記録する。

  髪の毛を乾かすことをないがしろにずっとしてきた俺はどうなる。
  潤いを保湿のことと言うならばパサパサの俺はビールを飲むよ。
  毛髪や他人から見た評価とは異なる価値を見つけたんだね。
  釜の中で沸き立つようなテンションで普通の日々を歌に変えよう。
  髪を搔く宮本浩次の独断も誰かに届くことを知ってる。
  熊ほどの危険は欲しいけど子供くらいの熊で遊んでいたい。
  俯いて走っていては気づかない。輝く今宵の月のように。
  人里に降りてきたような雰囲気もあり、顔面に縫い目もあるな。
  暑ければガリガリ君を食うように忘れた日々も繰り返している。
  人里の社交とは日々ツギハギの会話を汗をかいてすること。
  パピコすら分け合いもせず半分はメルカリに出すほどの執着。
  人里に鰻や栗を届けても銃で撃たれる。それは狐か。
  首筋や頬に冷たいクーリッシュを当ててやるけど吸うのは私。
  会話とか笑い合うとかそんなことは何物でもない二人だったから。
  口論をしなくなるより口論に慣れていくとは思わなかった。
  口論のような会話にしがみつく、または楽しむ日々を恋という。
  大きさが分からなくってどのくらい強く殴れば恋だったのか。
  殴られて形成された凸凹の油粘土のような自意識。
  おもしろい形であればそれだけでコミュニケートになるんだもんな。

 メイソーとは過去に小説「タコソーはとてもいいやつ」「水猫の友達」、着る絵本(短い話が書かれた一枚絵をプリントしたTシャツ)「しらうお」を競作していて、短歌の応酬も過去に一度行ったことがある。相手の書く短歌に応答したりそこから連想した内容の短歌をひたすら交互に書いていくというもの。競作した小説は先日消してしまったnoteアカウントに投稿してあったのをアカウントごと消してしまったので、今のnoteアカウントに投稿し直す。

 八月七日月曜

 朝、TBSラジオクラウドで「東京ポッド許可局」を、Podcastで「髭男爵山田ルイ53世のルネッサンスラジオ」を聴く。
 仕事のBGMはQuincy Jones『The Dude』にする。時々無性に「愛のコリーダ」が聴きたくなる。サビがちゃんと日本語で「愛のコリーダ」と歌うのと、後半しつこいくらいにサビを繰り返すのが良い。
 仕事の合間にバナナマンライブ『O』のアーカイブを見る。
 昨日の短歌合戦が楽しかったので生活詠のみではなく題詠もしようと思い、X(旧Twitter)でお題を投稿しているアカウントをフォローして早速短歌を投稿していく。日記と共に生活詠として書いている短歌よりもう少し自由な発想で、完全な空想もありとする。
 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。マルゲリータピザとマスカルポーネのかぼちゃサラダを食べ、炭酸水で割った赤ワインをグラス二杯飲む。
 飲みながらバナナマンライブ『O』のアーカイブを見る。明日までが視聴期限で明日の夜は仕事なので今のうちに見ておかないと。

 八月八日火曜

 朝、radikoで「伊集院光 深夜の馬鹿力」を聴く。右目に違和感があり鏡を見ると瞼が腫れている。昨日から右目周辺の筋肉が痙攣したり痛んだりして変だと思っていた。疲労だけでは腫れないだろうから、抵抗力が落ちているところにきて寝てる間に汚い手で触ったりしたんだろう。

  目覚めたら右の瞼が腫れている。どうも昨日も変だと思った。

 午前中仕事が無いのでコンランドリーへ。洗濯の待ち時間にミスタードーナツに行き、フレンチクルーラーとアイスコーヒーを注文。Tarzanを読みながら一服する。

  目が腫れて仕事が無くて猛暑でも、ひとまずお茶を飲みに出かける。

 乾燥の待ち時間にコインランドリー周辺を歩く。側溝に大きい魚が泳いでるのを見つけて興奮するが、捕まえる道具も無いし、捕まえたところで飼うような設備は無いか、とも思う。しかし今年はザリガニを見かけない。死骸は道端に落ちていたりするのだが。

  側溝を泳ぐ魚を捕まえてみたいがそれでどうするのだろう。

 洗濯物を畳みながらradikoで「空気階段の踊り場」を聴く。
 これらの合間合間に題詠の短歌をXに投稿する。
 夜は酒を飲まずに職場でレトルトの中華丼を食べる。

 八月九日水曜

 朝、radikoで「爆笑問題カーボーイ」を聴く。
 相変わらず目は腫れているが昨日よりは引いている気がする。このまま治っていってくれるといいが。
 空いた時間に題詠の短歌をXに投稿する。

 仕事のBGMはCornelius『夢中夢』にする。
 夜は別所線に乗って上田市街へ飲みに行く。

  身中に不快があればなおのこと、憂さを晴らしに居酒屋へ行く。
  学生や仕事帰りの会社員などを見ながら瓶ビールを飲む。
  開け放す戸からビールに差してくる光が作る影も愛おしい。
  目が腫れて、顔認識もできなくて、痒くなっても酒を飲んでる。

 一軒目の居酒屋では、焼きとん(ばら、はらみ、たん、あぶら、がつ、喉なんこつ)を食べて、アサヒビールの大瓶一本と白ホッピーセットを飲む。飲みながら太宰治『晩年』中の「思ひ出」を読む。久しぶりに読むとだいぶおもしろおかしく書いているんだなと思った。その後の人生を知っていると必要以上に暗く捉えてしまうところがあって、太宰の初期作品について当時の読者のような楽しみを持って読むことができていないのではないかと思う時がある。
 二軒目はビアバーへ。胡瓜の佃煮を食べ、デュンケルラガー、シトラスシャワー(十日町BEER)、ミルクスタウト、麦焼酎の紫蘇ジュース割りを飲む。
 帰り道に月明かりで少し浮き上がって見えるような近所の鉄塔をiPhoneで撮影してみたところ、夜間撮影用に露出時間を長くするモードがあるらしく、妙に明るく撮れることがわかった。おもしろくて何回か撮影をしてみる。

 八月十日木曜

 朝、radikoで「山里亮太の不毛な議論」を聴く。
 予約していた美容院へ。髪を切り、パーマをかけてもらう。店主のKさんにRAFVENのCDを渡す。最近まで税理士をしていたという方を紹介していただく。経理についてわからないことがあったら質問する場を設けてくれるとのこと。もちろん有償だが税理士事務所に比べたら安価に対応してくれるらしい。
 美容室を出て、以前ひとに紹介してもらった佐久のスエトシ牧場に向かう。途中ローソンに寄ってまちかど厨房の「三元豚の厚切りカツ&タマゴサンド」とアイスコーヒーを買って車内で食べる。
 一時間半ほどでスエトシ牧場に到着。入場料千円を払って場内に入ると、早速左手にロバとリャマ、ミニチュアホースが居て自由に触ることができる。彼らは暑い中、屋根の無い競馬のゲートのような狭い柵の中に居て少し可哀想だった。他の動物は比較的スペースのある場所で自由にしていたが、彼らだけなぜそのような場所にいるのだろうか。お金を払うと乗ることができて、あの場所で待機しているという感じだろうか。
 ミニチュアホースというのは初めて見たがロバよりもさらに少し小さく、大型犬よりは少し大きい感じだ。どの馬もとても人懐こくて、向こうから寄ってきて顔を撫でてもらいそうにする。撫でてあげると、鼻を押し付けてきたりして可愛い。よりによって緑色の短パンを履いてきたからか、馬によってはズボンを噛もうとするのがおもしろいけど大変だった。
 他にも山羊、羊、犬、猫、鶏、駝鳥、家鴨、鴨、ハリネズミ、イグアナ、モルモット、ミーアキャット、ゾウガメ、デグー、リス、ミニブタなど本当にいろいろな動物が居て、そのほとんどに触れることができる。すごい施設だ。ミニチュアホースなど一部の動物は販売もしているらしい。可愛いからと衝動買いしてしまえるような大きさではないが、本当に飼いたいと思えばここで買えるのか、とは思った。
 スエトシ牧場を出て帰り道にあった鼻顔稲荷神社に寄る。はなづら、というのは変わった名前だがその名前に関する古事があるというわけではなく、この辺りの地名らしい。稲荷らしく赤い鳥居が沢山あってそれを潜って階段を登っていくと、川の上の崖に突き出すように建てられた本殿がある。雰囲気のある神社だ。
 上田市まで帰りながら、ツイキャスで配信をしてみる。音楽を流しながら話をしたりしなかったりしてみたが、人がやって来てはすぐに去っていくという感じで、難しいものだった。きっと配信でのコミュニケーションの仕方、お約束というものがあるんだろう。配信をよく見るというわけではないので、その辺りがよくわかっていないのかもしれない。
 ドン・キホーテで晩酌の買い物をする。最近SNSでブラジルの食事の話をして久しぶりに食べたくなったので、ブラジルの定番煮込み料理「フェイジョアーダ(豆と豚肉の煮込み)」の缶詰、パルミット(椰子の新芽の酢漬け)、ファロッファ(キャッサバ粉を炒ったもの)などを購入する。
 家に帰って晩酌をする。大きな皿にご飯、温めたフェイジョアーダ、切ったパルミット、ファロッファを盛って食べる。酒はバドワイザー330ml瓶一本と、ブラジルのサトウキビの蒸留酒「カシャーサ」の炭酸水割りをジョッキ二杯を飲む。
 飲みながらradikoで「ほら!ここがオズワルドさんち!」を聞いたり、YouTubeで「ウエストランドのぶちラジ」を見たりする。
 最近題詠の短歌を大量に書いたからか、この日は一首も書かず。

 八月十一日金曜

 朝、radikoで「おぎやはぎのメガネびいき」を聴く。
 ザリガニの水槽の水換えをして、メダカの稚魚を外の鉢に入れる。大人のメダカが全滅してしまったので、餌さえ上手く食べられれば鉢の中で成長していくだろう。
 仕事のBGMはSuU『Build』にする。Apple Musicのオルタナティブカテゴリの新着ミュージックから見つけたアルバム。宅録で、過去にリリースした作品が話題になっているらしい。確かにとても良い。宅録らしい編集の過剰さとメロディーや歌声のポップさのバランスが良い。個人的にはEL-MALOを思い出す。どこかが過剰か壊れているようなポップソング。
 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。パルミットと豚肉を炒めたら合いそうだったので、めんつゆで炒める。ニンニクもあったらもっと良かったかもしれない。それと唐辛子の酢漬け、ドライジャックフルーツを食べ、ダルグナーピルスナー330ml缶一本とカシャーサの炭酸水割りをジョッキ二杯飲む。
 飲みながらピエール瀧のYouTubeチャンネル「YOUR RECOMMENDATIONS」の最新回を見る。

 八月十二日土曜

 ここ数日、朝5時くらいになると外で電動草刈機のけたたましい音がしてきて寝ていられない。暑くて窓を開けて寝ているから余計にうるさく、毎朝苛々とした目覚めだ。
 朝、radikoで「バナナマンのバナナムーンGold」を聴く。ライブでも売れ残ったグッズの在庫をまた明日販売するらしい。キャップで欲しいのが一つあるので挑戦してみよう。
 家のメダカの鉢に布袋葵が二つ咲いていた。稚魚も一匹だが見かけたので無事のようだ。このまま育っていってほしい。

  日々記す生活詠は、過ぎた日を書きにくいのか。写真を眺める。
  金になること以外ならいくらでも没頭できることがあるのに。
  あったはずの仕事が不意に無くなって、どんな遊びをしようかと思う。
  短歌として邪道でもいい。流行りから離れていても嘘は書かない。
  生活を記す短歌と言語野を駆使して遊ぶ短歌とがある。
  鷺ぐらいおっとりとした足取りで水辺でひとり涼んでいたい。
  映画としてイニシェリン島の精霊は良いがそれよりロバを飼いたい。
  抱き上げるトイプードルも可愛いが、抱えきれないロバも可愛い。
  動物と触れ合う場所は嬉しいが、動物に無理をさせないでほしい。
  ロバや馬と暮らしてみたい願望はあっても迎える用意ができない。
  幸福な環境と日々を用意する自信が無くて一人で生きる。
  一人では生きられないと言うけれど、社会に居ても一人は一人。
  家族すら社会であって、関わりがあってもつまり一人は一人。
  恋人ができても多分変わらない。結婚しても一人は一人。

 仕事のBGMはTom DJ『Crazy Trip』にする。Apple Musicのインディーズカテゴリの新着ミュージックから見つけたアルバム。ダンスのためというよりはじっくり聴くためのエレクトリックミュージックという感じ。熱が高すぎないところがBGMに向いている。
 仕事の合間にXで題詠をする。今回はツイキャスで配信をしながら書いていく。やはりひとに見られていることを意識すると言葉が出てきづらくなってしまう。コメントを意識しすぎると特に駄目で、最後は書きたい内容があるのに全く言葉が出てこなくなってしまった。何回かやっていくと慣れるだろうか。
 配信のアーカイブと書いた短歌をまとめてnoteに投稿する。

 夜はツルヤで買い物をして家で晩酌をする。さつま揚げ、切り干し大根の煮物、卯の花、冷奴を食べて、七笑を三合飲む。
 飲みながら、配信で公開になった映画『シン・ちむどんどん』を購入して見る。ダースレイダーとプチ鹿島の時事ネタYouTube配信「ヒルカラナンデス」からの映画第二弾で、沖縄が舞台。相変わらず選挙はおもしろいし人間が出る。そして沖縄の人たちのやるせなさや憤りと、政治思想や金銭のためのその思いを踏み躙る人間の存在。沖縄の状況や歴史を積極的に知ろうとしてこなかった自分もまた沖縄を蔑ろにしていはしなかったか。まあ、沖縄の思い出と言えば唯一高校の修学旅行で訪れたにも関わらず、着いた日から帰る日まで台風でホテルに缶詰になったというそれだけの私ではあるが。いつかちゃんと沖縄を訪れ、その歴史にも触れてみたいと思う。

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