現代語訳『我身にたどる姫君』(第三巻 その25)
中宮と連携し、密《ひそ》かに婚儀の準備を進めていた関白は、今回の結果にすっかり満足した。初めから吉日を選んであり、三日後の夜に露顕《ところあらわし》の儀(披露の宴《うたげ》)を執り行った。皇女の降嫁は特例であるため、女四宮の婿取りに批判的な者も少なくはなかったが、中宮と良好な関係を築いている関白が熱心に取り仕切ったことなので、人々は素直に従った。
(続く)
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権中納言と女四宮との結婚が正式にお披露目となりました。
臣籍降嫁(皇女が皇族の地位を離れて臣下と結婚すること)は特殊なケースなので、反対する人も多かったようですが、今の中宮と関白に真っ向から逆らえる人はこの世に存在しません。
それでは次回にまたお会いしましょう。
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