現代語訳『我身にたどる姫君』(第三巻 その27)

 とても子どもっぽい性格で、内気で引っ込み思案なところはない。持ち合わせた分別や常識も申し分なく、得意げに振る舞い、他人にまったく遠慮をしないのは、まるで中宮の生き写しである。片時も女三宮を忘れたことはなかったが、悩みが紛れる折も多かった。

(続く)

 前回に引き続いて女四宮の描写です。
 とても得意げで周囲をぐいぐいと引っ張る遠慮のない性格は、よく言えば積極的ですが、悪く言えばわがままとも言えます。しかも「中宮に似ている」というのが一番の不安材料で、自分の思い通りにならない場合に、不機嫌をまき散らして周囲をかき回すことが予想されます。

 それでは次回にまたお会いしましょう。


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