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1970〜1974

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笠井紀美子 With Gil Evans - Satin Doll(1972)

笠井紀美子 With Gil Evans - Satin Doll(1972)

1972年ギルエヴァンスは菊地雅章さんと共演するため来日します。その際それと同時に当時日本に住んでいたヘレンメリルとの共演が計画されかなり話が進んでいたもののヘレンは日本を出ることになったため代役として笠井紀美子さんとの共演に変更されます。この時のツアー中にスタジオに入り録音するというハードスケジュールだったうえに録音に参加したのはオーケストラからピックアップした9名だけという少しあのサウンドを実

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Stanley Turrentine - Cherry (1972)

Stanley Turrentine - Cherry (1972)

 本作はスタンリータレンタインとミルトジャクソンというブルースが得意な2人のコラボ作ということもあってかホーンやストリングスアレンジを排しCTIにしては作り込みを甘くしてブルースフィーリングの濃いアドリブを引き出すことに成功しています。個人的にはスタンリー、ミルトの両名がCTIに残したアルバムの中で一番気に入っています。
 余談ですがもしここにウェスがいたらどうなっていたのか。生前もっとアドリブを

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Airto - Free (1972)

Airto - Free (1972)

RTFにも参加したパーカッション奏者によるソロアルバムでRTFの全メンバーにCTIオールスターとキースジャレットが加わって制作されています。基本的にはRTFのあの音ですが、よりブラジルの土の匂いやジャズ的なアドリブが多いのが特徴です。日本盤ではRTF人気に乗っかるため名義がアイアート&チックコリアになっているうえに邦題もリターントゥフォーエバーとなっています。乗っかりが分かりやす過ぎます笑

メン

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Nina Simon - It Is Finished(1974)

Nina Simon - It Is Finished(1974)

怖いイメージのあるニーナシモンですがこのアルバムはグルーヴィで楽器の音やバラエティに富んだサウンドが面白くそこまでトゲが気にならず比較的聴きやすいです。ただこの後、音楽業界やら社会が嫌になったらしく長らく在籍していたRCAを離れ半引退状態に入ったようです。

メンバー
ニーナシモン:ピアノ、ボーカル
アルシャックマン:シタール、ギター、ベース
ナディカマル:ママーライクンビ、タルヴィハ、マダガスカ

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Ramsey Lewis. Sun goddess (1974)

Ramsey Lewis. Sun goddess (1974)

このアルバム1番の特徴はかつてのサイドマンであるモーリスホワイトと彼のバンドE,W&Fそしてチェス時代から付き合いのあるアレンジャー、プロデューサー、ソングライターのチャールズステップニーとリチャードエバンスが制作に参加している事です。リチャード=ラムゼイはカデット時代の名コンビだったし、このラムゼイ=アース(モーリス)=チャールズのチームはチャールズが亡くなるまで続き、アースとラムゼイの関係もそ

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Antônio Carlos Jobin. Tide (1970)

Antônio Carlos Jobin. Tide (1970)

アントニオカルロスジョビンがCTIからリリースした2枚目のアルバムはアレンジャーにデオダートを迎えブラジルのミュージシャンを多く起用しています。しかし前作以上にクラシックやジャズ色の強い曲が多くCTIレコードの作風を感じます。

メンバー
アントニオカルロスジョビン:ギター、ピアノ
ジョーファレル:フルート、サックス
エルメートバスコアール:フルート
ジェリードジオン:サックス
ロンカーター:ベー

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Antônio Carlos Jobin.  Stone flower (1970)

Antônio Carlos Jobin. Stone flower (1970)

濃淡のくっきりしたセピア色のジャケットにはタバコを吸うジョビンの横顔が。ジャケット、内容共にジョビンのアルバムで1番洗練されていておしゃれなアルバムだと思います。

メンバー
アントニオカルロスジョビン:ピアノ、エレピ、ボーカル、ギター
デオダート:ギター、アレンジ
ロンカーター:ベース
ジョアンパルマ:ドラム
アイアート、エベラルドフェレイラ:パーカッション
アービーグリーン:トロンボーン
ジョ

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Booker T. &The MG’s.  McLemore Avenue(1970)

Booker T. &The MG’s. McLemore Avenue(1970)

原曲とカバーのどちらがいいか(好きか)というのはよく見聞きする話題ですがどちらもいいミュージシャンの演奏だった場合違う良さを持つことが多いです。(特にジャンルが異なる場合)本作はビートルズのアビーロードをジャケット、タイトル含め全てカバーしています。B面にあったメドレーは解体されたうえで組み替えられ(演奏されていない曲もあり)よりスケールの大きいものになりました。演奏もロックのフィーリングを残しつ

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The Delfonics.  ST (1970)

The Delfonics. ST (1970)

今日はデルフォニックスの同名のアルバムを紹介します。個人的にデルフォニックスというとやっぱり映画ジャッキーブラウンです。劇中のサミュエルLジャクソンの「お前デルフォニックス聴くのか?」は個人的な映画名言ベスト50の一つです笑。
このアルバムは1970年リリース。ジャケットに映るメンバーの服がいかにも60s後半から70s前半といった感じでかっこいいです。

Dind’t I(Blow your mi

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Earth Wind and Fire   S.T (1970)

Earth Wind and Fire S.T (1970)

ラムゼイルイスのバンドでドラムとカリンバを演奏していたモーリスホワイト。脱退後は弟ヴァーダインとソルティペパーズを結成し1969年に二枚のシングルを出し一曲がローカルヒットするも解散。(アースの前身ということで興味深いグループですがなぜか調べても音源や資料があまり見つからず謎の多いグループです。discogsによるとグループにはダニーハサウェイやマイルスデイヴィスのバンドのギタリストだったピートコ

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George Benson - The Other Side Of Abbey Road(1970)

George Benson - The Other Side Of Abbey Road(1970)

ビートルズのアルバムアビーロードがイギリスで発売されたのが1969年の9月26日のこと。(日本では同年の10月21日に発売。全世界同時発売がメインの最近では1ヶ月もタイムラグがあるのは違和感があります。)なのでアビーロードの紹介とはならずあえてカバーアルバムを紹介します。本作はジョージベンソンのアルバムで何とアメリカでのアビーロードの発売が10月1日にも関わらず録音は同年の10月22日に開始ししわ

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Hubert Laws. Afro Classic(1970)

Hubert Laws. Afro Classic(1970)

ヒューバードロウズはデビュー前のクルセイダーズのメンバーでもありヒューストン青年交響楽団のソロイストでもありジュリアード大学院ではクラシックのフルート奏者のレッスンを受けていたという少し変わった経歴のミュージシャンです。そんな彼がクラシックをジャズ風にアレンジしたりクラシック的なストリングスを使ったレコードを制作していたCTIと契約するのは不思議ではありません。本作は5曲中3曲がクラシックのカバー

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Ike & Tina Turner  Workin’ together (1970)

Ike & Tina Turner Workin’ together (1970)

今日は1970年リリースのWorkin’ togetherを紹介します。メンバーはティナとアイケッツがボーカル、アイクがギターとボーカル。他は不明です。

迫力あるベースがめちゃくちゃかっこいいので近所迷惑にならないギリギリの爆音で再生してください。

Workin’ together
ニューソウルやゴスペルの影響を受けたような曲。ベースラインがめちゃくちゃファンキーでかっこいいです。

(As

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Jackson5 ABC (1970)

Jackson5 ABC (1970)

前半のタイトル詐欺から一転シンプルかつストレートなジャケットとタイトルです。前作から数ヶ月しか経っていませんがコーラスは上手くなっている気がします。ただ前作よりボーカルが全面に出ているので前作ほど演奏が楽しめない気がしないでもないです

Love you save
軽やかなポップファンクナンバー。

One more chance
ファンキーなベースがかっこいいポップナンバー。

ABC
ポップで

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