【 運試し擬人化 -1 】#毎週ショートショートnote
初詣の後、良く当たるおみくじの所へ行った。
今年は元気に学校に通いたいよと俺に言いながらおみくじを引いた幼馴染みは、箱から出る七色の光に包まれた。その中で、カエルの姿になった。前方に向かって、うんうんと頷いているようにカエルの首が動いた。すぐに人間に戻った幼馴染みは、嬉しそうな顔を向けてくる。
「どうだった?」
「うん、雨の日に飛躍だって。他の天気の時に来る悪いモノは、粘着力のある舌でからめとって食べちゃうんだって」
「それは良かったな。今年は一緒に学校に行けそうだな。じゃー、俺も」
おみくじを引くとすぐに俺は、七色の光に包まれた。
「あなたは、今年の干支と同じウサギの姿。その長い耳で話をよく聴き、世界を飛び回り飛躍する年になりそうです」
その声を最後に、俺の周りの光が消えた。
目の前にいた巫女が、小さな陶器のカエルとウサギをそれぞれの手の平に載せてくれた。
(378文字)
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皆様、ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
こんな面白いおみくじがあったら良いなと思い、物語を作りました。
2023年が良い年になりますように。
(画像のイラストは、イラストAC様よりお借りしました)
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