粉のゲータレードが最高だった~とっておきの夏の思い出
私は中学生の時、部活で卓球をしていた。
どうして、昔の部活って真夏でも水を飲んじゃいけなかったんだろうか。おかげで、いまだに多少のどが渇いても「あの時よりマシやん!!」っていう意識が根付いてしまっている。
夏の運動部は本当にキツイ。のどが渇いているのに、動かなくてはいけないので吐きそうになる。
水が飲めるのは、休憩の時だけ。水飲み場で、ただの水道水をグビグビ飲んでいた。どうかしたら、お腹がちゃぷちゃぷ言いそうなほどに。
練習中は、やっぱり水が飲めない。球拾いをしていても、トレーニングをしていても、ランニングをしていても、練習をしていても、頭の中は水を飲みたいという事ばかり。
卓球の「た」の字も出てこない。出てくるのは漢字で「水」という一文字だけだ。
水、水、水、水が飲みたい。私の体は水分を欲しているんだ。
そんな時に考え付くのは良からぬ事。
トイレに行きたいと行かせてもらって、そこでトイレの水でも飲んじゃおうか。
実行はしなかったけど、いつもそんな事ばかり考えていた。
そんなきついだけの夏の部活だけど、1つだけ楽しみな事があった。
それは、練習の終わりにゲータレードが飲める事。
4時を回る頃。1年生が2人組でジャグを持って氷屋さんに氷を買いに行く。氷を買いに行くのは当番が順番に回って来る。練習を抜け出して、買いに行くので息抜きになっていた。
買ってきた氷の入ったジャグに水を入れて(当時は普通の水道水)、粉のゲータレードを入れて、ゲータレードを作るのだ。味は何だっただろうか。ちょっとネットで調べてみたけど、よく分からない。おそらく、オレンジとかグレープフルーツとか、そんな感じの味。
練習が終わって、帰りの会的な事が終わると、いよいよゲータレードの登場だ。
まず、先輩達が飲み、その後に後輩達が順番に飲んでいく。紙コップに注がれた冷えたゲータレード。
乾ききった体に染み渡っていくみたいだ。
とてもおいしいと思った。
今でいうなら、お風呂から上がって冷えた缶ビールを缶のまま直接ゴクゴクっと飲んだ時みたいな感じだろうか。
なぜ、ゲータレードだったのかはよく分からない。おそらくその頃にはポカリの粉末もあったと思うのだけど。
のどが乾ききった後だから、ゲータレードはとてもおいしく感じたけど実際はどうだったのか。部活を引退してからは、私は結局ゲータレードは一度も口にしていない。
今もゲータレードはあるのかなと思って、ネットを見てみたら。もう日本では売っていないらしい。あるのは、並行輸入のゲータレードだ。もっとも、当時のゲータレードが売っていたからといっても買うかどうかは分からないのだが。
今は、運動中もきちんと水分を取らなければいけなくなって大安心。今の世の中、熱中症は怖い。
だけど、昭和の運動部だったみんなはのどの渇きに耐えまくった過去を持っている。私もそうだ。そんな苦しい思い出の中の、ほんの一粒のきらめきが粉のゲータレードだった。あの頃の粉のゲータレードは、どんな飲み物よりも最高だった。
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