つらい副鼻腔炎を解消!漢方と自然療法でアプローチする方法
「寝ている間も鼻づまりがひどくて、眠れない」
「会話中に口から嫌なにおいがしていないか不安になる」
こんな副鼻腔炎の症状に悩まされていませんか?
「なんとか我慢できる」と放置しているうちに、副鼻腔炎の症状が悪化・慢性化することも少なくありません。
私も何度も副鼻腔炎に悩まされてきました。
耳鼻科で「副鼻腔炎になりやすい鼻」と言われたこともあります。
一度、副鼻腔炎が悪化して高熱や痛みに苦しんだことがあり、それ以降は漢方とハーブを活用して、症状がひどくなる前に対処するようにしています。
今回のnote記事では、私の経験を踏まえ、副鼻腔炎で悩むあなたに、漢方やハーブを使った対策法をご紹介します。
つらい症状を改善して、もっと快適な毎日を過ごすために、ぜひ参考にしてください!
副鼻腔炎とは?
副鼻腔炎は、鼻の奥にある空洞(副鼻腔)の内側が炎症を起こしてしまう状態です。
鼻の中が腫れて、息がしづらくなり、鼻水や痛みが出ることがあります。
ちなみに、蓄膿症は、古くから使用されている副鼻腔炎の俗称。
一般的には、副鼻腔炎が慢性化した状態とされています。
副鼻腔炎の主な原因
ウイルス感染
風邪などのウイルスにより、鼻や喉の感染が副鼻腔に広がると、粘膜が腫れ、膿が溜まりやすくなります。細菌感染
ウイルス感染後に細菌が二次感染しより重症化することがあります。
とくに長引きやすいのがこのタイプです。アレルギー性鼻炎
花粉症やダニなどアレルギー性鼻炎は、副鼻腔炎を繰り返しやすい傾向にあります。鼻中隔弯曲症やポリープ
鼻の中の構造的な問題(鼻中隔の曲がりやポリープ)があると、空気や分泌物がうまく流れず、副鼻腔炎になりやすくなります。
副鼻腔炎の症状
✅鼻づまり
✅粘り気のある鼻水
✅匂いがわからない
✅のどにおちる鼻水(後鼻漏*)
✅咳や痰が出る
✅頬のあたりが痛い、歯痛
✅頭痛、頭が重い
*後鼻漏(こうびろう):鼻水がのどの方に流れ落ちてしまう状態。これが原因で、痰がからんだり、喉がイガイガしたりすることがあります。
急性の副鼻腔炎が3か月以上続くと、慢性副鼻腔炎になることもあります。
慢性化すると、鈍い痛みや鼻やのどの不快感、鼻の臭いが続きます。
副鼻腔炎は早めのケアが大切
副鼻腔炎を放っておくと、症状が悪化して手術が必要になることもあります。
また、慢性化すると、症状が治りにくく、治療に時間がかかりがち。
「早く治したい」と病院で抗生物質など薬を処方され、しっかり飲んでいるのに改善しないと、不安になりますよね。
「頻繁に抗生物質を服用することに抵抗がある」
「毎回病院に通うのが大変」
という方も多いのではないでしょうか。
だからこそ、「副鼻腔炎になりやすい体質だから」とあきらめず、予防や早めのケアが大切です。
副鼻腔炎対策におすすめのハーブ
副鼻腔炎におすすめのハーブティー
🟢カモミール
・鼻の粘膜の炎症の改善
・消炎・鎮痛・鎮静・発汗・保温作用
・ハーブの香りを吸入すると効果的とされている
⚠️キク科アレルギーの方は注意してください。
🟢エルダーフラワー
・気管支や副鼻腔の炎症の改善
・痰や鼻水を出しやすくして鼻づまりや鼻水を軽減
・発汗・保温・抗アレルギー作用があります。
個人的には、ハーブティーだけでつらい副鼻腔炎の症状を改善するのは、正直難しいと思います。
ですが、漢方薬やアロマ、そして薬とハーブティーを併用することで副鼻腔炎ケアに役立ちます。
カモミール、エルダーフラワーともに、副鼻腔炎の薬(抗生物質や去痰薬など)との飲み合わせは問題ありません。
どちらのハーブティーも体を温めて免疫力を高めることが期待できるので、風邪や副鼻腔炎予防にもおすすめです。
副鼻腔炎におすすめの精油(アロマ)
アロマは、鼻から吸い込むことで直接、副鼻腔に作用するとされています。
副鼻腔炎によいとされるアロマはいくつもありますが、
「子どもと一緒につかえる安全性」を考慮して、以下の2つをおすすめします。
🟢ラヴィンツァラ
・免疫刺激作用(免疫の働きを強めて活性化する)
・誘眠作用(睡眠の質を高める)
🟢ユーカリ ラディアタ
・鼻や呼吸器のうっ血をとり炎症を鎮める
・副鼻腔の排液を促す
2つに共通するはたらきとして他にも以下のようなものがあります
・去痰(痰をスムーズにだす)作用
・抗ウィルス作用
・抗カタル作用(鼻やのどの粘膜の炎症を抑える)
単独(ひとつのアロマ)で使っても効果はありますが、数種類を組み合わせると相乗効果が期待できるとされています。
副鼻腔炎のときはもちろん、鼻炎や鼻づまりが気になる時にも、私はブレンドアロマを鼻から眉間のあたりに塗ります。
ちなみに、私がおすすめするのは、プラナロムというメーカーの精油です。
副鼻腔炎対策におすすめの漢方薬
漢方薬は医薬品として「蓄膿症」「慢性鼻炎」に効果が認められています。
市販されている漢方薬のなかから、副鼻腔炎におすすめを3つご紹介します。
🟢葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)
名前の通り、葛根湯に川芎と辛夷を加えた漢方薬です。
川芎と辛夷の2つの生薬が入ることで、鼻づまりに特化した漢方薬となります。
あたためながら治す漢方薬なので、熱感がある場合は使いません。
葛根湯が風邪のひき始めにつかわれるように、
どちらかというと、急性(症状が出てすぐ)の副鼻腔炎によく使われます。
詳しくはこちらのブログ記事に書いています。
風邪の後の鼻づまりには市販薬の漢方、葛根湯加川芎辛夷を試してみて!
市販薬には、顆粒タイプと錠剤タイプがあります。
■市販のツムラの葛根湯加川芎辛夷:顆粒
医療用よりも生薬量が少ない(1/2量)です。
1回1包、1日2回飲むタイプです。
■市販のクラシエの葛根湯加川芎辛夷:錠剤
錠剤は漢方薬が苦手な方におすすめ。
医療用よりも生薬量が少ない(1/2量)です。
1回4錠、1日3回飲むタイプです。
🟢辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)
「清肺」=鼻の炎症をとって、肺や気管支の熱をおさえるという意味があります。
漢方では、「肺は鼻に開竅(かいきょう)する」といい、五臓の肺と鼻が関連が深いとされています。
辛夷清肺湯は、鼻炎や蓄膿症の原因となる肺の過剰な熱を冷まし、失われた潤いを補い、炎症を鎮めます。
葛根湯加川芎辛夷との使い分けは、
辛夷清肺湯の方が、鼻に強い炎症、熱っぽい感じがある時や慢性副鼻腔炎に使うイメージです。
辛夷清肺湯について詳しくはこちらを。
風邪の後に咳が続く原因となる後鼻漏に役立つ市販薬の漢方チクナイン
市販の辛夷清肺湯は、「チクナイン」という名前でも販売されています。
カタカナの名前ですが、成分は辛夷清肺湯と同じです。
生薬量(成分量)は、医療用よりも少なめです。
錠剤タイプは5歳から服用可能です。
■市販のクラシエの辛夷清肺湯:顆粒
医療用よりも生薬量が少ない(1/2量)です。
1回1包、1日3回飲むタイプです。
🟢荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
荊芥連翹湯は、体の上部にある過剰な熱を冷まし、血(必要な栄養)を補い巡らせて炎症を鎮める漢方薬です。
解熱作用、抗炎症作用、排膿作用、鼻どおりをよくする働きのある17種類の生薬からなります。
慢性副鼻腔炎によく使われます。
また、副鼻腔炎や鼻炎の体質改善にも効果が期待できます。
とくに、荊芥連翹湯は首から上の炎症に効くので、副鼻腔炎だけでなく、扁桃炎やにきびなどにも効果があります。
ひとつ欠点がありまして、味が苦いというかマズイ漢方薬です。
荊芥連翹湯の市販薬の選び方としては、顆粒タイプもありますが、錠剤タイプをおすすめします。
■市販のクラシエの荊芥連翹湯:錠剤
医療用よりもやや生薬量が少ないです。
1回4錠、1日3回飲むタイプです。
副鼻腔炎は重症化すると、市販の漢方薬(医療用より成分量も少ない)だけでは十分な効果を得られないことがあります。
症状が改善しない場合は必ず医師の診察を受けるようにしましょう。
私の副鼻腔炎体験談
子どもの風邪がうつって副鼻腔炎になった時のことです。
鼻づまりがひどく、鼻全体が熱を帯び、頬や目の下も痛むほど。
発熱はないものの、頭がぼんやりしていました。
過去にひどい副鼻腔炎で通院した経験から
「抗生物質を飲まないと治らない」
と思っていたのですが…週末で病院も休み。
自分でできるケアを試してみることに。
急性の副鼻腔炎と判断して、漢方薬は、葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)。
前述のアロマブレンドをロールオン容器を使って鼻に塗り、水分補給には、カモミールとエルダーフラワーのブレンドハーブティーをこまめに飲んでいました。
すると、2日ほどで鼻の熱っぽさや痛みが大幅に改善!!
結局、病院に行かずに自力で副鼻腔炎を治すことができました。
漢方とアロマのちからを改めて実感しました!
副鼻腔炎のケアには漢方やハーブも活用してみて!
副鼻腔炎の初期や軽い症状であれば、風邪と同じように自然治癒することもありますが、重症化すると抗生物質が必要になるケースが多いです。
とくに、多忙や過労、睡眠不足で免疫力が低下していると、副鼻腔炎になりやすくなります。
以前に副鼻腔炎にかかったことがある方や、なりやすい方は、鼻水や鼻づまりが続くと感じたら、悪化する前にすぐに漢方やハーブでのケアをおすすめします。
こうした自然療法は、副鼻腔炎だけでなく風邪の予防にも役立ちますよ。
ぜひ、あなたも漢方やハーブを試してみてください!
私の経験から、漢方や自然療法はとても効果的ですが、医師の診断を無視して自己判断で治療を進めるのはリスクがあります。
副鼻腔炎が改善しない場合や症状が悪化している場合は、必ず医師の診察を優先してくださいね。
*参考図書
漢方重要処方60 横浜薬科大学漢方和漢薬調査研究センター編
図解漢方処方のトリセツ第2版 川添和義
ケモタイプ精油小事典 ナードアロマテラピー協会
メディカルハーブLesson 林 真一郎
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