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表現するための下地をつくる。 清水美由紀の散歩の心得5箇条

毎朝散歩をするようになって1ヶ月。
たまたまの成り行きで始まったこの習慣だけど、朝身体を動かすことで、体が温まって血行が良くなったり、思考の整理ができたり、新しい発見をしたり、すっきりとした前向きな気持ちで1日をスタートできることが気に入っている。

そんな中から選りすぐられた、大切にしたいこと5つ。

①カメラは持たない

この散歩で得たいものの第一優先は、心と身体が爽やかな感覚になること。
なので、まず、重たいカメラを持って歩くことは避けている。(一度、どうしても撮りたい景色に出会って、慌てて家まで戻ったことがある。そうしたらなんと、戻ったタイミングでキツネに遭遇!最高に美しい景色で、心に刻まれた。でも、やっぱり、カメラは持って出ないことにしている。)

それだけじゃない。
カメラを持って歩いている時と、持たない時とでは視点や思考回路が大きく異なることに気づいたのだ。

カメラを持つと、形や色に敏感になる。脳は、写真のための何かを探そうと、無意識に働く。元々視覚優位なタイプだとは思うけれど、それが一層強化される。

一方、カメラを持たないときには、視覚以外の感覚にも敏感になる。肺に入る冷たい空気、凍えた頬に優しく照る太陽の光、音や香り…危機を察知する程度に働いていた、視覚以外の感覚が研ぎ澄まされる。この感覚が満ちた時、私は地球と一部になれていると感じることができる。今の私は、この感覚を優先したいと思っている。

そして、この感覚になれたとき、私は言葉でのアウトプットをしたくなる。言葉による表現は今年大切にしていきたいことの大きなひとつなので、そちらに比重を置くことにしている。

②マスクはしない

私の歩く道は自然の中だからできることかもしれないけれど、マスクはしていない。マスクをしていると、全ての感覚が鈍る。心を全開にして、目の前のことを味わうには、マスクをしたままでは鈍くなりすぎる。

③快適な服装で

この寒い中、私が毎日散歩できるのは、本気のダウンジャケットを買ったからだとつくづく思う。(The North Faceに行って「このお店で一番暖かいダウンをください」と言って購入した)

どんな違和感もないよう、とにかく快適に散歩が続けられる服装で行く。歩きにくい靴なんてもってのほか。
日焼け止めをつけ忘れ、帽子を被り忘れた日には、日焼けが気になって太陽を真正面から味わうことができなかった。
すべてに心も身体も開けるように。

④何かを取りに行かない、囚われない

散歩に目的意識を持つと、それ以外のことに対して注意が散漫になる。
例えば、昨日の散歩で雑念が全て取り払われたような、ゾーンに入ったような感覚を得て、最高に心地良かったとする。でも、それを今日の散歩で再現したいと思って、瞑想状態に入るために努力すると、それは却って雑念となって、迷走状態になる。

他にはこう。心地よい散歩をしていると、様々な考え事が、ふっと湧いたり消えたり移り変わったりしていく。そんな時、手放そうともしない。どちらかというと私にとって散歩は、雑念を手放すためにあるのではなく、雑念のしっぽをつかまえて、ズルズルと引きずり出し、めちゃくちゃに絡まったそれを、少しずつほぐして整理する行為なのだ。だから、そんなゾーンに入った時、メモをしたくなる言葉が降ってくることがある。そんな時は、すぐにスマホにメモをしている。だけど、言葉が降ってくるのを目的に歩いて、実際降ってくることはない。

散歩の途中に、瞑想の時間を持つこともある。
大抵は、途中の公園のベンチや芝に座って。
時々は歩いている途中で。
その時は、雑念を追うのをやめる。
雑念が出てきたら手放す、雑念が出てきたら手放す、を繰り返している。
歩いているときには、歩く瞑想と言って、自分の足の感覚にだけ意識を集中させている。

きれいなものを見つけようともしない。ただありのままを見る。だけど、足をつい止めてしまいたくなるような心惹かれる景色に出逢ったら、惚けたように味わう。気の済むまで。十分に満たされるまで。

とにかく、ただただ歩くのだ。
その日の心地よさを優先して。

⑤心の声を聞く

とにかくこれに限る。歩数をノルマにしたり、昨日の自分と比べたりしない。いくらでも歩けそうなときには、いくらでも歩けばいい。なんだか気乗りしないなら、さっさと帰ってチャイでも飲んで、ゆっくりすればいい。
いつもと同じ道を行きたければ行けばいいし、違う道が気になったら進んでみればいい。



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