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マクロビアン薬剤師 魚上氷〜ゆりね

マクロビアン薬剤師 魚上氷〜ゆりね

現役薬剤師のみゆきです。
認知症の母が施設に入って8年目に入りました。

調剤薬局での仕事は、扱うものは『薬』

わたしはその『薬』を扱う仕事をしながら、
マクロビオティックの基本である、
身土不二、一物全体、陰陽調和
の3つの東洋の伝統的な考えを基本とした生活を送っています。

本日は
旧暦睦月ニ日
立春
魚上氷(うおこおりにのぼる)
西暦2021年2月13日


今日から七十二侯の
『魚上氷』(うおこおりをいずる)
立春の最終候

魚たちが泳いでいるのがみえるくらい氷が薄くなってくる時期。

それを端的に表しているのがこの一句です。
薄氷の裏を舐めては金魚沈む 三鬼
金魚が薄氷を舐めては沈む様子が目にみえるようで、春がはっきりと感じられます。

冬の間、川や湖の底の方に身を沈めてじっとしていた魚たちは、
水がぬるくなってくると、春の陽の光に誘われるように、
水面近くに上がってきます。

魚たちにとって温度の1度の差は、人間の5度に匹敵するそうです。

この時期は、まだまだ寒く、寒暖差もありますので、
魚たちは、暖かい日は水面まで上がってきては、寒くなると水底に潜る。
氷が張る日もあれば、解ける日もある。

『魚上氷』は、そんな季節を表しているのです。

まだまだ寒い日が続きますが、心はあったかくいきたいものです。

こんな時期にぴったりのお節料理を使った薬膳の食材を一つご紹介すると、、、

『ゆりね』

お節料理に煮物として入れられます。

ゆりねは鱗茎が花びらのように重なり合っていることから、
『歳を重ねる』『和合』(仲が良いこと)に通じるとされていて、吉祥の象徴とされています。
また、重なり合った麟弁を子宝に見立て『子孫繁栄』の縁起を担ぐとも言われています。

薬膳の食材としては、

五味『甘』

五性『寒』

帰経『心』『肺』

精神疲労からくる、不安、不眠に効果があります。

心を落ち着かせ、肺を潤し、肌に潤いを与える効果も期待できるものとして、
『無病息災』を祈って食される食材でもあります。

改めて、春に向けて、気持ちを落ち着かせる食材として、取り入れてみましょう。


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