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【連載小説】ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい[#110]◆登場人物紹介(#85まで)

ケモ耳っ娘になったからにはホントはモフられたい~前世はSランク冒険者だったのでこっそり無双します~

◆登場人物紹介(#85まで)

※これを読まなくても、今後の話に影響はありません。
※今までの話を読んでいない方には大きなネタバレがあります。
※今まで物語内で断言していなかった設定部分も、はっきりと明記してまとめてあります。その為、そこを敢えて確認したくない方にはスルーを推奨します。

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ページ内の構成は、以下の通りです。部分的に見たい方は参考にしてください。
尚、端役キャラの紹介はほとんどを省いております。

1)王都キャラ(仲間&王族など)
2)過去キャラ(前・魔王討伐隊)
3)他のキャラ(故郷、聖獣など)
4)種族について
5)王族についてのまとめ
6)小ネタ解説
7)過去話流れ





◆リリアン
 種族:狼獣人(灰狼族) 女性
 年齢:15歳/前世は享年22歳
 ジョブ:Cランク 獣戦士/剣術、武闘術、完全獣化、神秘魔法※
 髪:長い黒髪、黒狼の耳と尾
 瞳の色:黒(光が入ると少し赤く見える)
 身長:小柄(156cm)(獣人なので13歳程度のはずだが、その標準より小さい)
 胸は控えめ

 ※神秘魔法…「スキルの鑑定」「スキルの偽装」「変姿の魔法」「結界魔法」などを、今のところ使えるらしい。「変姿の魔法」により、大人(22歳くらい)の姿(女戦士、女性騎士)や、前世の姿、大黒狼に変化が可能。ちなみに大人の姿ではリリスと名乗っている。

 主人公。前世の記憶を持つ、黒毛の狼獣人の少女。灰色の毛色の狼獣人の一族(灰狼族)の若き族長の妹。一族で一人だけ黒色の毛並みをしている。
 転生前は前・魔王討伐隊、『英雄』のアシュリー(アッシュ)。冒険者でもあり、Sランク以上の実力を持つ人間の剣士。前世で身に付けていたスキル+今世の鍛錬の成果で実はかなり強い。が、周囲にはあまり目立たない様に隠している。
 前世の記憶のいくつかは思い出せぬように封じられている。

◆デニス
 種族:人間 男性
 年齢:23歳
 ジョブ:Aランク(元Sランク) 剣士/剣術、槍術、火魔法
 髪:短い栗毛
 身長:高い(186cm)

 王都シルディスの西の冒険者ギルドに所属するAランクの冒険者。後輩の面倒見が良く皆からの信頼も厚い。西の冒険者ギルドの世話役も担っている。
 Sランクだった過去があるが、クエストの失敗により仲間を死なせてしまい(Ep.14)、Aランクに降格されている。(その時の傷が背中じゅうにある)
 孤児院育ちで、幼い頃に魔王討伐隊のアシュリーと知り合い、師事を得ている。亡きアシュリーを後見人として、成人した。
 アシュリーの死や過去の失敗の経験から、身近な人を失いたくない気持ちが強い。(#5で焦ってミスしたのはその所為せい) なので、自分の事より後輩の指導などに力を入れている。

 リリアンが大人に化けた姿を目にしてから、リリアンに好意を抱いているが、今一歩踏み出せずに告白も出来ずにいる。
 しかも、旅から帰ったシアンがリリアンの家に住んで、彼女にちょっかいをだしているので、気が気でない。つい先日から、デニスもリリアンの家に居候する事になった。

◆ニール(本名:ニコラス)
 種族:人間 男性
 年齢:14歳(あと4か月ほどで15歳)
 ジョブ:冒険者見習い/剣術、弓は練習中
 髪:金髪、ミディアム
 身長:リリアンに高いと言われたが実は普通(170cm程度)リリアンが小さいだけ

 冒険者見習いとして活動している、王族の少年。態度は貴族というよりヤンチャ坊主で、偉ぶったり権力をかさに着たりするような事はしない。物知らずなところはあるが、教わった事や感じた事は素直に受け入れられる、意外に純粋な少年。
 現国王の甥にあたる。前・魔王討伐隊英雄のクリストファー(クリス)と、同じく元討伐隊のアレクサンドラ(アレク)を両親に持つ。父方の祖父は先王ケヴィン。(父親は生まれる前に亡くなっている)

◆ミリア
 種族:狐獣人 女性
 年齢:17歳
 職業:『樫の木亭』の給仕(ウエイトレス)
 髪:長く緩やかなウェーブのかかった金髪

 『樫の木亭』の給仕をしている、狐獣人の少女。可愛い上にしっかり者で、客からの人気も高く、ファンも多い。服に拘っていて、給仕の時も毎日違う服を着て着飾っている。
 幼少時に怪我が元で親に捨てられ死にかけたが、当時の魔王討伐隊の一行に拾われた。その後、王都の孤児院に預けられ、彼らの支援を元に育てられた。
 同じ孤児院出身のデニスと、自分を救ってくれた一行の一人であるシアンを、兄のように慕っている。

◆アラン
 種族:人間 男性
 年齢:20歳
 ジョブ:Bランク 魔法剣士(複合)/剣術、風魔法、回復魔法

 騎士団に所属しながら、ニールの教育係をしている青年。色々な事を教えるだけでなく、一緒に住んで保護者的な役割も果たしている。元は冒険者でもあり、デニスの後輩。その伝でデニスを頼ってニールを連れて西ギルドに来た。真面目な性格で、ニールの教育にもそれなりに厳しくあたっている。
 ニールの祖父である先王ケヴィンが、孫を甘やかし気味なのが悩みの種。
 若干惚れっぽい。今は最近知り合った黒髪の女性騎士にアタック中だが……?

◆マーニャ
 種族:エルフ 女性
 年齢:見た目は20代前半だが、実際にはかなり年上
 ジョブ:Bランク 魔法使い/回復魔法、水魔法
 瞳の色:紫水晶(アメシスト)

 エルフでBランクの魔法使い。デニスたちとは付き合いが長く、10年以上前からの知り合いらしい。Bランクとなっているが、実力はもっと上のようだ。
 他の冒険者たちや、他の地区のギルドなどや貴族たちとも手広く付き合いがあるようで、あちらこちらで活動をしていて、ふらっと西ギルドに戻ってくる。
 美人でスタイルよし、色気も胸もある。また酒に強い。かなりモテるのだが、大抵酒の飲み比べで撃退している。
 若く見えるがエルフなので実年齢はかなり上で、実は子持ち。

◆シアン(シア)
 種族:人間 男性
 年齢:35歳だが、見た目がとても若く26歳程度にしか見えない
 髪:栗毛の短髪
 ジョブ:Sランク(戦士系)だが、それ以上のランク表記がないだけで実力はもっと上

 前・魔王討伐隊の『サポーター』で、デニスとミリアの兄貴分。デニスとは、アシュリーの葬儀の場で知り合った。
 討伐隊に選ばれるより以前、冤罪えんざいで自警団に捕まりひどい乱暴を受けていたところを、アシュリーに救われた(Ep.12)。それ以来彼女に恩義を感じ、付き人の様に添って旅をしていた。彼女の事を想っていたが、毎回告白には失敗していたようだ。
 討伐隊だった当時に魔族との戦いで右目をやられ、今は眼帯を付けている。眼帯の下の目は人間の物ではなく古龍エンシェントドラゴンから貰った『龍の眼』になっており、その目で人間では見えない色々なもの(スキルや魔力、魂の匂いなど)を見る事ができる(#69、#72)。
 前回のリリアンとの二人旅で、リリアンの過去がアッシュだと知り、昔のように軽口を叩いたりちょっかいを出したりする様になった。
 今はリリアンの家にデニスと3人で住んでいる。

◆ジャスパー
 デニスの後輩冒険者(Cランク)で、『樫の木亭』夫婦の一人息子。濃い茶色の髪を持つ、気弱そうな雰囲気の平凡な青年。
 父親のトムが元Sランクの冒険者だった為、自分にも実力があると慢心し、冒険者として成りたてずに落ちぶれてしまった。居場所の無くなった王都を逃げ出したが、ある事件によりデニスに保護されて王都に戻った。
 自分は冒険者にむいていないと凹んでいたが、スカウトされて今度は魔法使いを目指し中。魔法の腕は結構上達しているようだ。

◆ケヴィン
 シルディス国の先代の王で、過去の魔王討伐隊の英雄。当時の勇者と想い合っていたが、気持ちを伝える事はできなかった。
 愛息クリストファーの息子であるニールを可愛がっており、その成長を楽しみにしている。
 元想い人の残した日記をきっかけに、リリアンの思いに賛同し「調べもの」に協力をしている。
 最近はここにシアンを加え、何やら情報交換や相談をしているようだ。

◆ウォレス
 シルディス国の第二王子で、ニールの従兄。金髪、碧玉|(ブルーサファイア)の瞳を持つ美青年。
 表では女性からの人気が高いが、その実性格はあまり良くないようだ。ニールの事が気に入らないようで、嫌がらせのような事をしている。自信家で女好き。

◆ルーファス
 シルディス国の第一王子で、ニールの従兄。弟とは違って、常識のある人格者。
 弟と同じく国での女性からは人気があり、「ルーファス様派」「ウォレス様派」の言葉がある程。

◆ローザ
 シルディス教会の神巫女。先代神巫女マーガレットの娘。

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◆前・魔王討伐隊(現役当時は約15年前)
 おおよそ20年に一度、魔王はその眷族けんぞくと共に復活し、人間の国を襲う。人間は魔王に対抗すべく、魔王討伐隊を編成する。
 代々、討伐隊は次の7名で構成される。
 神の国から遣わされた『勇者』。王族、教会、冒険者から選出される『英雄』が3名。さらにその英雄の補佐をし、いざと言う時にはスペアになる『サポーター』がそれぞれ3名。

◆アシュリー(アッシュ)
 主人公リリアンの前世。冒険者の『英雄』。当時22歳。長い黒髪で深紅の瞳を持つ、女性剣士。スタイルも良くかなりの美人なのだが、認めようともしないし、モテる自覚もない。酒に強い。
 英雄になる以前から、1年近くシアンと行動を共にしていたらしい。出自は不明だが、家族はいないようだ。魔法使いメルヴィンの恋人だったと言われている。
 魔王討伐の任務の途中で、仲間をかばって命を落とした。

◆シアン(シア)
 冒険者の『サポーター』。当時20歳。 (※詳細は前述を参照)

◆クリストファー(クリス)
 王族の『英雄』で一行のリーダー。シルディス国の当時の第二王子。金髪碧眼の青年。
 先代の英雄であった父王に憧れて、且つ体の弱い兄に代わって『英雄』になった。しかしその事で兄と母には疎まれてしまい、父ともすれ違ってしまう。
 魔王討伐の後に、魔族から受けた呪いの所為で若くして亡くなった。

◆メルヴィン(メル)
 教会の『英雄』で魔法使い。黒髪の美青年。酒に強い。
 自分が容姿のせいでモテる事を自覚しており、その事をむしろ嫌っていた。特別な異性として扱わずに、ただの酒のみ友人として、そして仲間として受け入れてくれたアシュリーに、むしろ好意を抱く様になった。
 15年前、討伐隊の役目が終わった頃に亡くなったらしい。

◆アレクサンドラ(アレク)
 女性騎士で、クリスの『サポーター』。また、幼い頃からのクリスの婚約者でもある。真面目で一生懸命な性格。
 淑女として過ごす事を好まず、婚約者であるクリスを慕って騎士団に入り、『サポーター』となった。
 クリスの婚約者である自信を無くしかけていた時にアシュリーの力添えで自信を取り戻す。
 討伐隊の役目を終えた時にはクリスの子を身籠っていたが、そのままクリスと引き離されてしまい、郷里で一人息子のニコラスを出産する。
 アシュリーが亡くなった事故の事で、王都で色々と良くない噂をされている。その所為もあり、郷里で大人しく過ごしている。

◆サマンサ(サム)
 教会の魔法使いで『サポーター』。可愛いらしいドレスを着た、金髪巻き髪のエルフの少女。
 見た目は15歳くらいだが、実年齢は一行の中では一番年上。魔力は高いが早熟過ぎた為に、見た目が成長できなかった事を気に病んでいる。
 討伐隊の任務の後、教会を抜けて行方をくらましていたが、北の地である青年と結婚し子供をもうけていた。2か月程前に何者かの手によって殺された。

◆ルイ
 神の国(日本)から来た『勇者』で女性。当時20歳。
 サムと趣味嗜好が合う事で意気投合する。サムには神の国の話をよくしていたようだ。
 一方、色々と世話を焼いてくれたシアに好意を寄せていた。
 シアが言うには魔王を倒した後に元の国に帰ったらしいが、獣人の神によると勇者の剣に命を吸いつくされて死んだらしい。

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◆ギヴリス
 『黒の森の王』と呼ばれる、獣人たちの神。長い黒髪を持つ長身の男性。
 死に掛けのアシュリーをリリアンとして転生させ、助手のドリーを通じてリリアンに力を与えた。
 彼の本体は魔族の研究所に捕らえられており、意識体だけでの活動をすることが出来る。
 何百年の昔、もう長くはない身であった恋人を、本人の望みにより自らの手で殺している。

◆ドリー(ドリフォロス)
 ギヴリスの助手で、「人ではない、ゴーレムのようなもの」。黒髪で眼鏡を掛けた男性。
 ギヴリス不在の中、聖獣の健康管理や研究所の管理などをしている。遠い場所に居るギヴリスと、ある程度連絡を取る事はできているようだ。

◆サティ
 ドリーと同じ、神の助手。王都の大教会の奥におり、シルディス神に従っているらしい。
 ドリー曰く「壊れている」そうだが、サティ曰く「主の命令に従っているだけ」。
 人間を卑下している。

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◆ゴードン
 ドワーフの国ミーテの町に住む鍛冶師 壮年のドワーフ
 先代勇者一行の聖剣を打った鍛冶師

◆カイル
 銀髪に銀の尾を持つ、獣人の灰狼族の若き族長。リリアンの三つ子の兄。
 リリアンと一緒に幼少の頃から鍛えていた為、他の狼獣人より能力が高い。
 本来は一族で一番強い者(=リリアン)が族長になるが、リリアンを自由にする為に自らが族長になった。リリアンに対しては、シスコン気味。

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◆聖獣(最高位魔獣)
 この世界に住む魔獣の中でも高位の存在で、神に造られた魔獣。人の言語を解し、神秘魔法を使い、獣人の姿や他の魔獣の姿に身を変えることが出来る。

仙狐せんこ
 複数の尾を持つ、白毛の狐。
 先代の九尾ナインテールは15年前に魔族に殺され、魔力の籠ったその尾を二人の子狐と魔王討伐隊の一行に託した。

・タングス
 仙狐兄妹の兄 尾は3本
 人狐の姿になると20歳程度の姿
 子狐の頃に母を亡くし、リリアンの前世と出会った。数日間、親の代わりに付き添ってくれた前世のリリアンを慕っている。甘えたいけれど恥ずかしいので、甘える時は狐姿になる。

・シャーメ
 仙狐兄妹の妹 同じく3本の尾を持つ。
 人狐の姿になると20歳程度の姿
 兄と同じく、リリアンを姉の様に慕っている。甘える事に躊躇ちゅうちょはないので、人孤の姿であろうと全力で甘える。

鳳凰ほうおう
 五色に光る羽根を持つ大きな鳥。魔法が得意。

・バスク 鳳凰の長

古龍エンシェントドラゴン
 通称「爺様」。若い連中と見るとすぐに稽古をつけたがる、体育会系じーさま

「ケモ耳っ娘になったからには~」人物相関図

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◆種族について

・人間、人族……
 これといった特徴などは持たない、この星で一番多い種族。
 大地と豊穣の神、シルディスを信仰している。

・エルフ……
 長い耳を持つ、長寿の種族。高い魔力を持つ者が多く、魔法に長けている。
 成長段階は人間とほぼ同じだが、魔力が一番高い年頃で見た目の成長が止まる。青年期の一番美しい時期(18~23歳くらい)で止まるのが良いとされている。(Ep.10)
 かなり寿命が長い為、繁殖力が弱く、さらに一つの物に固執しない性格もあり、恋愛感情は薄く、むしろ「より良い子孫を残す機会を増やす為」に能力の高い者と積極的に関係を持とうとする面もある。
 生まれた子供は集落単位で育てるのが一般的で、「夫婦」や「家族」を持つ習慣はない。自分の親兄弟を知らない者も珍しくはない。
 恋愛対象には「美しく魔力が高い」者が好まれる傾向がある。(Ep.9)

・獣人……
 獣の耳や尾、翼などを持つヒト型の種族。狼や獅子、虎、竜、鳥、兎など、種類は多岐にわたる。
 大抵はその種族毎に集落(町や村)を作って生活している。
 獣人の集落が集まっている地域は、便宜上『獣人の国』と呼ばれるが、正確には国ではない。それぞれの集落が自治体として機能している。『獣人の国』は大きく4つのエリアに分けられ、それぞれを力ある有力種族がまとめ上げている。(北:灰狼族、東:竜人族、西:白虎族、南:金獅子族)(#9、18)
 『獣人の国』の中央都市(閑話1)には、多彩な種族が集まっており、種族の壁はない。文化や流通の中心の役を担っているが、一方で別種族同士の婚姻をした者たちが居を定める場所にもなっている。
 獣人たちは大きく「肉食系」「草食系」と分けられる。「肉食系」の獣人は戦闘が得意でプライドが高い。「草食系」の獣人は穏やか、もしくは臆病な気質を持つ。いずれもさほど魔力は高くない。
 成長は人間に比べて幼年期が非常に短く、代わりに少年期~青年期が長い。
 多産の種族も多く、また一夫多妻制の種族もいる。(灰狼族は一夫一妻制)(#52)
 恋愛対象には「力の強い者」が好まれる傾向がある。(Ep.9)
 獣人たちの神は「黒の森の王」だが、信仰心の厚さは種族によってまちまちである。

・ドワーフ……
 物作りに長けた種族。全体的に小柄で逞しい体つきをしている。
 エルフほどではないが寿命が長く、壮年期がとても長い。(#2)
 「山の神」を信仰している。

※『獣使い』……
 主に獣人が持つスキル。このスキルを持つ者が集団のリーダーになると集団の能力がアップする。その効果で、獣人の『獣戦士』の攻撃力を上げることが出来るので、獣人の参加するパーティーのリーダーは『獣使い』スキルを持つ者が良い。獣人以外でも『獣使い』スキルを取得する事は可能。その為には「獣人とつがいになる(関係を持つ)」などの方法がある。(公にはあまり広められていない)

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◆王族について(まとめ)
 毎回魔王討伐隊には王家の者が英雄のリーダーとして参加している。

・先々代の王族の英雄……ケヴィン(先代の王)
 同じ代の勇者と想い合っていたが、想いを告げる事も出来ず離れ離れになってしまった。
 その後王位を継ぎ、結婚した他の女性と二人の息子をもうける。
 しかし、王妃はケヴィンの全ての愛を得られない事で、代わりに長男を溺愛し、その分次男を突き放して育てた。

・先代の王族の英雄……クリストファー(ケヴィンの次男)
 母親(王妃)の愛情を得られずに育ったクリスは、代わりに父親(ケヴィン)に懐いた。
 そして、父親と同じ様に英雄になる事を望み、兄を差し置いて英雄の座に付いた事で王妃と兄から疎まれるようになってしまう。(#55)
 さらに父親からも英雄になる事を反対された事で、溝が出来てしまい、家族から孤立してしまう。
 (本当は、父ケヴィンは討伐隊のつらさを味合わせなくなくて、反対していた)
 そして、その溝を埋める事が出来ぬまま、魔族の呪いで命を落とした。

・現在の王……(ケヴィンの長男)
 ・第一王子……ルーファス
 ・第二王子……ウォレス

・クリストファーの息子……ニコラス(ニール)

王族系図

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◆小ネタ解説

※(#37)
『従兄殿は会った事もないうちから、俺の事が気に入らなかったらしい。その理由は俺自身なのか、俺の父なのか、それとも田舎で療養している俺の母なのか。
 毎回のように、勉強会が終わるとわざわざ俺の横に来てイヤミや悪口を言っていくのだ。やれ、田舎者だとか、素質のない奴は山に帰れだとか、人殺しの息子だとか……』

 世間の噂の一つに「アシュリーが死んだのは、英雄の座を欲しさにアレクサンドラ(ニコラスの母)が突き飛ばした(盾にした)から」というのがある(#56)。(「人殺し」)
 アレクサンドラはその噂を払拭する事もせず、黙して田舎町に身を隠した。さらに、クリストファーの呪いの一部が息子のニコラスに受け継がれてしまった為に、それを『肩代わり』する為に自らの身に移した。(「療養」)

※(#40)ニールのセリフ
「俺の……知り合いだった……」
「でもあいつ、顔と外面は良いから……」
 どちらも、第二王子ウォレスの事。
 だが、この時ニールは自身の正体を皆に隠しているので、この二つのセリフはどちらも言ってはいけない事だった。
 この後に「リリアンがウォレス王子からお茶に呼ばれるかもしれない」との流れがあり、リリアンがウォレス王子と会った時点で、「ウォレス王子の知り合いで、彼の事を『あいつ』呼ばわりできる人」は絞られてしまうので。

 ちなみに、ニールが家名を明かしていない事は、冒険者としては特別な事ではない(#78)

※王都にあるニールの家(#41)
 中央エリアにある、庶民にしてはちょっと大きい家。実はケヴィンの元隠れ家(#64)。
 談話室にあった本棚には、ケヴィンの蔵書がそのまま収められており、その中に先々代勇者の日記が紛れ込んでいた。

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◆過去話流れ

Ep.10 家族/サム(1)① …サムが故郷の国を出る

(Ep.12 暗闇/クリス(シアの過去語り+α)…シア&アッシュの出会い)

Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(前)…デニスの少年時代&アッシュの冒険者時代
Ep.15 知らないところ/ルイ…ルイの召喚前&勇者の召喚

Ep.2 ラントの町/シア…魔王討伐隊の初めての夜
Ep.4 朝の鍛錬/クリス(前)…朝の鍛錬(ラントの翌朝)
Ep.3 酒と花/メル(前①)…メルとアッシュの夜飲み~一軒目~
Ep.3 酒と花/メル(前②)…メルとアッシュの夜飲み~二軒目~
Ep.7 髪が乾くまで/シア…シアがアッシュの髪を乾かす(二軒目の後)
Ep.3 酒と花/メル(前③)…メルとアッシュの夜飲み~三軒目、一緒に飲む~

Ep.4 朝の鍛錬/クリス(後)…朝の鍛錬、回復魔法に気付く
Ep.13 勇者の剣/ルイ(前、中)…ハルピュイア狩り他

Ep.3 酒と花(中)…アッシュとシアが貴族に呼ばれるが、怒って帰って来る
Ep.3 酒と花(後)…アッシュとメルが二人で部屋飲みをする

Ep.10 家族/サム(1)②…シアが告白にまた失敗する
Ep.10 家族/サム(1)③…サムの内緒がアッシュにバレる

Ep.9 好みのタイプ/ルイ…種族毎の好みの違いなど

Ep.10 家族/サム(2)(前)…ナインテールの最期に立ち会う

Ep.11 神器/メル…アッシュがアレクの身代わりになろうとする
Ep.12 暗闇/クリス…シアがアッシュとの出会いを語る

Ep.10 家族/サム(2)(後)…メルが教会に行かなくなる
Ep.6 仲間/クリス…『樫の木亭』での宴の後でアッシュの家に行く

Ep.13 勇者の剣/ルイ(後)…ヒュドラ狩り

Ep.8 隣/アレク…クリスとアレクが互いの気持ちを確認する

Ep.5 命をかけた望み…アッシュが魔族に捕らえられ、生を終える

Ep.1 冒険者に憧れた少年の話(後)…デニスの少年時代、アッシュの葬式

Ep.14 傷/デニス…デニスSランク時代


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