自然の中をただ歩く
未来のためにできること。
慌ただしく過ごしていた夏休み
やっぱりこれだ、と確信したことがある。
それは、子どもたちと自然に飛び込み、自然をまるまる感じること。
娘が1歳過ぎの頃、
最初に話すことが多い言葉である「まんま」や「わんわん」の中に、「ちれい(きれい)」という言葉があった。
花を見ては「ちれー」
月を指差して「ちれー」
確かに綺麗なものに向けて発していたので、親バカながらこの感受性を大切にしなくてはと思ったことを覚えている。
下の子が産まれると一緒になって散歩をし、自然の中に連れ出しては落ち葉を踏んだり実や木を集めたり、虫を見つけたりしてきた。
都会や人混みが苦手な夫婦の元に産まれた子どもたち。
小学生になった2人もまた、人混みは苦手なようだ。
たまに行く都会やショッピングモールではげっそりとした顔をしている。笑
夏の長野旅で、滝を目指して森の中を歩いたときの2人の表情はキラキラしていて、渡していたわたしのスマホにはいろんな植物や苔の写真が増えていた。
2泊したホテルが自然を感じるというコンセプトで、部屋にはクーラーもテレビもなかった。
初日は手持ち無沙汰になり、テレビを見たいやらゲームをしたいと言っていた子どもたちも諦めたようだ。
夜は窓を開けたまま川の流れる音や虫の声を聴きながらぐっすり寝た。
朝は朝日を浴びて鳥の声で目が覚めた。
クーラーにあたっていないので身体がすごく軽い。
激務と長時間の運転で疲れているはずの夫も身体がすごく元気だと言う。
せっかくだしみんなで読書でもしようと、家族で近くにある書店に行った。
わたしはたまたま目に入った本「センス・オブ・ワンダー」を購入した。
自然を「知る」より「感じる」ことの大切さが書かれたこの本。
それは、たいして知識のないわたしが、子どもたちと自然の中で共にしてきたことを優しく褒めてくれたような気がして嬉しかった。
(たまたまこういう本に出会えたことも奇跡)
いつか大人になり自然から離れストレス社会に疲れたとき。
幼い頃に詰め込んだたくさんの自然の感触や匂い、そのときの気持ちを思い出してくれたらと願う。
旅の途中、娘がわたしに聞いてきた。
「みんながクーラー使うから温暖化になるん?」
パワーや癒しを与えてくれる自然を守るための小さな気づきがあれば、何か行動を起こせるのではないかと思った。
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