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小脳を活性化!運動能力を高める方法評価〜テストと機能アップトレーニング〜

大脳の下に存在し、カリフラワーのような形をしている小脳。私たちの運動機能のコントロールでとても重要な役割を担っており、小脳の機能が低下したり小脳にダメージがあったりすると、細かな動きが難しくなったり歩いている時にふらついたりしてしまいます。今回はそんな小脳の構造や役割を詳しく知りつつ、小脳の機能を高めてパフォーマンスを上げる方法を解説します。

小脳の構造と役割

小脳は脳全体の大きさの15%ほどとやや小さめですが、この中に脳全体の神経細胞の約半数が存在すると言われるほど、神経が集中している場所でもあります。大脳と同様に外側の皮質(灰白質)と内側の髄質(白質)に分けられ、左右一対の「小脳半球」と中心部の「虫部」、後方に「片葉」があります。

脳科学辞典より

「大脳小脳」「脊髄小脳」「前庭小脳」

小脳は各部で別々の役割を担っていますが、それを大まかに「大脳小脳」「脊髄小脳」「前庭小脳」で分類していいます。

①大脳小脳(新小脳)
小脳半球の中間部や外側部にあたります。大脳皮質と密接な関係を持ち、四肢の運動機能や言語調節の機能があります。

②脊髄小脳(旧小脳)
虫部にあたります。脊髄と密接な関係を持ち、姿勢制御や血圧や循環調節などの自律神経機能の調節を担っています。

③前庭小脳(原小脳)
片葉、小節葉にあたります。前庭系と強い関係を持ち、身体の平衡調節に関係する場所です。

()内の名前からも分かるように、小脳が形成される過程で、最も早くできたのが前庭小脳であり、その後脊髄小脳、大脳小脳の順でヒトの小脳は形成されていきました。

「上小脳脚」「中小脳脚」「下小脳脚」

小脳の構造でもう一つ知っておきたいのが、「上小脳脚」「中小脳脚」「下小脳脚」です。この3つはそれぞれ、上小脳脚が中脳、中小脳脚が橋、下小脳脚が延髄とそれぞれ連結しています。

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