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中小製造業の営業DXについて

大塚商会が、AIを活用した営業サポートシステムを導入して成果を出しているそうですね。

営業マンが、日報を入力して、上司は、アドバイスを入力する。
それを商談データとしてAIに学習させると、AIが受注確度の高い訪問先を
各営業マンの空きスケジュールに自動入力する。

さらに、上司のアドバイスデータから、自動でアドバイスするそうです。

結果はどうなったか。

全社の商談件数が2.3倍に増加。
受注成功の比率は5%上昇。
システム導入当初は、AIが提案する訪問先に訪問するのは6%でしたが、21年には、約3割にまで拡大。

なかなか良い結果を出してますね。

だからといって、このようなシステムを中小製造業が直ちに取り入れて結果を出すことは難しいでしょう。

でも、参考にできることは多いですね。

一番大きいところは、訪問管理機能の一部を営業マンから分離させた点です。

人は易きに流れます。
営業マンは、長い目で見ると、訪問しやすいところに訪問します。
訪問しやすいところというのは、必ずしも会社の利益に直結するとは限りません。

ですので、営業マンが訪問すべき先を会社側が決める、ということは重要なポイントです。

かといって、全ての訪問先を会社側が決めるというのは現実的ではないですね。
まずは、営業マンを管理する営業マネージャーを決めましょう。
そして、主として営業マンが訪問先を決めつつ、一部を営業マネージャー側が決定するという方が良いでしょう。

大塚商会のシステムの良いところは、AIが自動的に空きスケジュールに訪問先を入力するところです。
これだと、営業マンとしては、反論しにくい。

中小製造業で営業マネージャーが訪問先を決定する場合、この仕組みを応用するのは良いですね。

つまり、営業マンのスケジュールを共有して、その空きスケジュールに、会社要請訪問先を事前に入力してしまう。
所定のルールを決めて公開しておき、営業マンとしては、訪問せざるを得ないようにしていく。

これから競争が激化していく中で、アナログ営業に力を入れている中小製造業にとっては、訪問管理機能の一部を営業マンから分離させるというのは、挑戦してみる価値は大いにありますね。


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