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きよしこ/重松清

3/20にスペシャルドラマとして『きよしこ』が放送されていたのをたまたま見て、原作は数年前に読んでいたのでやっぱり良い作品だったなぁと改めて思いました。


ざっくりとあらすじ。吃音症によるいじめや、言いたいことが言えないもどかしさに悩む少年が、ある年の聖夜に不思議な少年「きよしこ」に出会ったことで、一歩踏み出す勇気を取り戻していく。


重松清さんは直木賞も受賞されている、言わずと知れた超有名作家ですね。映像化された作品も数知れず。私は日本文学はどちらかというと最近のものより昔のものが好きで、芥川龍之介や夏目漱石、遠藤周作あたりの教科書に載るような作家さんをよく読むのですが、重松さんは一度読んでからその優しい世界観が好きになり、何冊か読んでいます。


ドラマの主演の安田顕さんも大好きな俳優さん。NACSの皆さんは大泉洋さんはじめ本当に魅力的な方ばかりで、つい「見てみようかな??」と思わされる演劇集団ですよね。一度舞台を見てみたいんだけど、いつになることやら。


作品の内容としては、あらすじにも記した通り吃音症がテーマで、重松さんご本人がモデルだそう。吃音症の原因はハッキリ特定されていないらしく、2〜4歳頃の発達過程に見られ成長と共に改善されていくと言われているものや、心因性のもの、遺伝的なものなど、いろいろあるそうです。

メンタルの不調やストレスと言われることもあるようですが、どうだろう??...というのも、私の元上司にも吃音症の人がいましたが、めちゃくちゃメンタル強かったんです。笑 吃音の件に限らず、誰に何を言われてもぜーんぜん気にせず我が道を行く人でした。まあ、人によりますよね。


難しいテーマではあるけれど、お話の中で淡々と描かれている日常が、重松さんの優しい文章によって身近に感じられ、決して特異なことではないと実感できます。ご本人がモデルということですから、読み手もよりリアルに思えるのでしょうね。読めば胸の内側があたたかくなる、素敵な作品です。



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