2019年 九州へ登山旅 九重連山編、3日目
阿蘇と坊ガツル
いつもはメモ帳に旅の思い出をメモする。でもこの日のメモは「阿蘇と坊ガツル」としか書いてなかった。
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この旅から気がついたら旅から一ヶ月…
今月は九州から東京行ったり、note本社でお茶したり、猟に行ったり、フォトウォークを企画したり、参加したり…色々と遊びまくってました。
デス・ストランディングも楽しい…
今月はすごく慌ただしく楽しかった。
野宿から目が覚めた。
夜明けは夜よりも寒い。
野宿の場合は迷惑をかけない様に、夜遅くに寝て朝早く起きて撤収するのが僕なりの野宿ルールだ。
昨日の夜は雲がでてきて星が見えなくなった。
この朝も薄曇りだった。
でも東の空は晴れてるみたいで空は薄明るくなりつつあった。
あまりにも寒くて缶コーヒーを買った。
この日何をするか考えてなかった。
ただ夕方までには九重連山のテント場の「坊がつる」にたどり着きたい。
ここは南阿蘇。南阿蘇は湧き水がそこら中に湧いているらしい。朝は登山用に湧き水を汲もうと思って湧き水巡りをした。
まだ地震の影響でトロッコは一部しか走っていないとのこと。3年経過した今も復旧できていない現状に被害の大きさを察する。
その線路の横に湧き水湧いていた。
それ以外にも町のあらゆる場所から湧き水。湧き水には小魚や沢蟹が住み着いていた。
そんな湧き水から水を汲んだり、そのまま飲んだり。町内の生活の源のような存在だった。
塩井社水源というところは地震の後に湧き水が枯れた場所でしたが、2年程経過してから再び湧き出したそうです。
今は凄い水量。小川ができるほどありました。
この近くに日本一長い駅名の駅があるらしく行ってみた。「南阿蘇水の生まれる里白水高原駅」
列車が来ていないので人は誰も居ない。
なんとなく景色が良さそうなところを探してあてもなく走った。
そのままののんびりと阿蘇大社へ向かった。
途中の牛が草原で寝転がっていたり、馬が牧草を食べていたり、雄大でのんびりとした時間が流れる景色をバイクで走り抜ける。
人も車も信号もない。それに見晴らしもいい。ついついスピードが出てしまう。
通り過ぎるのが勿体なくてスピードを落としたりして走った。
阿蘇大社は地震で大部分が全壊し、建物が撤去された直後で復元工事の真っ最中だった。
そんな中七五三で子供たちがいっぱいいた。
阿蘇大社にも湧き水が湧いていた。
富士山の麓の三島も湧き水の街。僕は湧き水の街がすごく好きだ。
岐阜の田舎に住んでた時は裏山から湧き水が流れ、よく散歩がてら水分補給をしていた。
阿蘇大社を後にして外輪山を超える。
阿蘇の外に出るためにはこの外輪山を超えなければならないから面白い。峠道が大体絶景だ。
そういえば今はもうお昼だ。せっかくだし阿蘇牛が食べたい。
人気店は行列の嵐らしい。三連休だった。
Google mapで検索して一番近くの焼肉屋に入ったら最高に美味しい阿蘇牛丼が食べれた。客は僕だけ。
確かにわかりにくい場所だけど、ここを見つけてよかった。早く食べたくて雑にiPhoneで撮った。雑な写真が恥ずかしい…でもサラダのハムやベーコン、そして牛ガラのスープが美味しい。。
食欲があるのみで写欲は捨てた。僕は阿蘇牛に用がある。
醤油をかけたり、塩をかけたり、胡椒をかけたり、ゆっくり食べて色んな味を楽しんだ。
阿蘇牛は美味かった。赤身が多くてくど過ぎず、さっぱり。無限に食べられそうだ。ビールが飲みたいが我慢した。ノンアルコールビールを注文したけど。
腹ごしらえを終えて九重連山へ向かった。
行く途中の道では紅葉が真っ赤に染まる。
駐車場に原付を止めて、鍵でガッチリとバイクを止めた。
登り始める前にトイレに行くとスマホを拾う。ビジターセンターへ届けると管轄外なので…と離れた交番へ向かい落とし物の手続き…交番に持ち主がちょうど現れて返せたけど落とし物の手続きってかなりめんどくさい…
落とし主「よく落としちゃうんですよね〜」
僕「それは大変でしたね(自覚あるならもっと気をつけてくれ…)」
気を取り直して長者原ビジターセンターを出発して登山を始める。
ついに待ちに待った九重連山の縦走開始。
天気は曇り。
昨日の方が天気が良かったかも。
そしてこの曇は今思えばこれは寒波の予兆だった。
ススキが綺麗だ。この辺にいる観光客はススキを目当てに来たんだろう。
観光客の中に大荷物の僕が入ると、モーゼが海を割った様に人が避けてくれて歩きやすかった。
ススキを抜けると登山届ポスト。そこからすぐに山道だった。
登山届を出して本格的な登山スタート。
今回はYAMAPの見守り機能を使ってみた。
まり子も安心して山旅行の知らせを受け取れたとの事。
こういうサービスが利用できる幸せ。ソロ登山の大きな味方です。
三連休の真ん中といのもあり、沢山の人とすれ違う。
紅葉が見頃だ。曇っていて山が色濃く見える。
落葉の道を歩くと落ち葉がサクサクと音を立てて歩くのが楽しい。
1時間半登ると峠を越えてススキの生茂る平原に出た。
目的地の坊ガツルかと思ったたら、登山客に「まだまだ先だよー」って言われた。
地図を見るとここは雨ヶ池越という場所だった。
ここからはテント場のある坊ガツルまで下り坂らしい。
僕は下り坂は得意だ。
得意だから走って降った。下り坂は走って下った方が楽で早いのだ。転ばないように注意だけど。
紅葉が綺麗なところで立ち止まったりして紅葉狩りをしたりした。
グラデーションでまとめてみた。
途中に展望台のように坊ガツルを見渡せる場所があった。
坊ガツルはススキが穂を開き黄金色になっていた。
テント場も見える。テントがいっぱい貼られてカラフルになっていた。いつもより張り数も多そうだ。
下り坂の終点は坊ガツルに到着した。
ススキが生い茂る林道を通り抜けて目的地へ向かう。
ススキが僕の身長以上に伸びて綺麗だ。坊ガツルには歌がある。
この坊ガツルだけでもかなり満足度が高い。
景色も雰囲気もよい。
坊ガツルにテント場が二箇所にある。
上からカラフルに見えた坊ガツルの真ん中のテント場。
法華院温泉のテント場。
雰囲気は自然の中に入り込む坊ガツルの真ん中のテント場がいい。でも結局同じお金がかかるし温泉と水場の近い法華院温泉のテント場にした。(下の写真のちょっと先)
ちょっと高台にあって景色が良い。
法華院温泉は九州で一番高い位置に湧く温泉で、歴史は約500年も続く。
もともとは、修験道場として県立された山籠りの修行の場所だったとのこと。
到着して、入山料やテント場代と温泉代を日数分支払った。
モンベルクラブだから半額になった。割引率がすごいからカードを忘れずに。
早速テント場を確保してテントを組み立てる。
ちなみにテントは中国から輸入した激安軽量テント。1万円で買った。
軽いけどかなり狭い。ちょっとキワモノ過ぎた気がする。珍しがられて色んな人にジロジロ見られる…w
テントを立てて荷物を整理したら温泉に向かった。
温泉は三連休ということもあり激混みだった。
色は少し白濁して、透明。黒い湯の花が浮き、硫黄の匂いがした。
膝を抱えて縮こまって入った。
山の温泉は基本洗剤は使わない。湧き出る温泉と冷たい水で頭と体の汗を洗い流す。それで十分だ。
温泉から上がって、山小屋でビールを買って贅沢をした。
この日のご飯は我が家でミックスした、サラダ用パスタとインスタントポタージュのミックス。お肉は大豆の乾燥肉。山なら何を食べても美味しかった。
大豆肉の匂いがちょっと癖があるかも。
味が大豆肉になる。
テントからの景色が贅沢だ。
やっと山に来れて嬉しい。
日が暮れるまでテントのフライシートを開いてのんびりと本を読んだ。
明日は天気が晴れるといいなー
明日は目の前の山に登る予定だ。
YAMAPのログを載せてみる。
ログの消費電力が心配だったが、かなり消費電力が少ないことがわかった。これなら毎日登山でも使っても大丈夫そうだ。それにみまもり機能も賢い。
山は早寝早起き。
明日は4時にはもう行動をはじめようかな。
そう考えながら8時にはもう寝てしまった。
おやすみ。
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