コーヒー日記-たかがコーヒー、されどコーヒーライフ-
〈この記事は2,900字〉
この4月から私のコーヒー人生に激動が起こった。
こだわりを持たず、固執を嫌う私は、コーヒーといえば、手軽なインスタントコーヒー、UCCの「117」が定番で、たまにドリップを入手したり、カフェ、コンビニコーヒーで他の味を嗜む程度。
元々コーヒーを水代わりに飲んでいるくらいのコーヒー好きで、一日に3、4杯、あまり濃くせずに飲んでいた。コーヒー中毒かもしれないが、睡眠間際まで飲んでいる。何故コーヒーを飲むと眠れなくなるのか、私から見れば不思議なくらいだ。
しかし、こだわりを持たない私でも、コーヒーに於ける「その世界」があることは知っていた。(産地、焙煎方法、挽き方、抽出方法等)…それらは、こだわりを持ってしまった為の成れの果てと横目で見ていた。
それで良かったのだ。
横目で見ていたくらいが十分だったのだ。
「その世界」に入り込んでしまう「その性」を私は持っていた。自分にある「その性」のことも、実は既に知っていた。
故に、横目で見ているだけで良かったのだ。
「その性」とは、「その世界」に於ける全ての詳細を理解するため、自らその世界に入り、詳細の全てをこの身体でもって経験しないと済まされなくなる、性。
さが、性、これが非常に面倒だと、
もうひとつの自分が言う。
「面倒だからやめて、横目で見てるだけにしときぃ」
嗚呼、、この嘆きの無意味さ。
私は、そして、”意味のある「その世界」“ へと没入して行ったのだった。
後でわかったのだが、産地や、豆の種類、コーヒーの入れ方も知らない私は、そのとき「グァテマラ産の有機栽培」を入手してしまっていたのだった。初めは、挽いてある豆が粉状の、ドリップ用のコーヒーをいただいた。
私の人生は一変した。
今まで自分が飲んできたコーヒーの概念を軽く超えていた。
そのコーヒーは苦味が全くない、香ばしくフルーツのような芳醇な風味。これはコーヒーなのか?と私は驚いた。コーヒーの効能は勿論十分にある。見事な香りと風味があるのに関わらず後味がスッキリしている。それとともに頭もスッキリしていく。
とても素晴らしかった。
その辺のコーヒー店にはもう行けない。
コンビニコーヒーも117ももう飲みたくはない。
今後もずっとそのコーヒーを飲んでいたいと思ってしまった。嗚呼。。
ドリップ用の挽いた豆だと劣化が早いということで、その後は、焙煎した豆の状態でいただくことになった。
故にコーヒーミルが必要となり購入。購入の際も色々と悩み、購入する一台に精査していくために費やした時間もかなりあった。
ドリッパーもだいぶ古かったので新たに購入した。
確かに、豆は生き物だと思う。
いただいたばかりの最初の味と、2週間くらい経ったときの味では違いがあると知った。それでもこの豆は美味しかった。後に市販の豆を購入して気づいたのだった。
しかし、その豆は、常に用意されているワケではなく、珈琲工場の都合によって、分けて貰える時があるということで、それまでは他のコーヒーで凌がなければならない。
インスタントの117へと直ぐに戻れなくなってしまった私は、市販の豆を探す放浪の旅に出ることになった。
探している道中で、ブルーマウンテンを飲んでしまったときの感想がこちら。
珈琲という存在はどこまで私に呪いを架けるのか。ブルーマウンテンの奴隷になりそうだ。いや、奴隷でもいい。いやダメだ。と、それ以後ずっと自問自答を繰り返す日々。
これは呪縛以外のなにものでもない。
意識を逸らすことができない私はもはやブルーマウンテンの奴隷である。
もう一つ気づいたことがある。
市販の豆の殆どに苦味があるということ。
117にはこの苦味は見られなかった気がするが、4月以降いただいた素晴らしいコーヒーしか飲んでいなかったからか、長年飲んでいたその味も覚えていないのか…でも後味にこんなエグ味はなかった。
私の味覚は研ぎ澄まされてしまったのか?
ブルーマウンテンは全ての味が超越しているため、その特有の苦味がわからない。もしかしてブルーマウンテンは有機栽培なのかもしれない。その辺りは良くわからないが、
この苦味(エグ味)は農薬の味ではないかと思う。
野菜などの農作物に同じ味を見かける時がある。
いただいていたコーヒーはグァテマラ産ということだが、後味にも苦味が一切なかったので、有機栽培若しくは無農薬ではないかと思ったのだった。
工場からのお裾分けがなくなってしまったため、同じグァテマラ産有機と孤高のブルーマウンテンを探す日々が始まったのだった。
ブルーマウンテン以外、いただいたコーヒーと同等か、またそれを超えるコーヒーが未だ見つかっていない。
因みに価格対価のことを考えると、「117」の頃は月に1瓶半くらいだったので、600円くらい。
いただいたコーヒーに変わってから、コーヒーミルとドリッパーの購入で、1万円を超えた。
市販で売られている、ソコソコの豆を購入した場合、月換算すると3,000円。しかし、こちらは苦味(エグ味)が気になる。
有機栽培を購入した場合、インスタントなら2,000円、コーヒー豆だと4,000円。
更に更に、ブルーマウンテンを考えた場合、、色々あって、もはやどのブルーマウンテンがいいかわからないし、(ゲイシャってなに?)、、。大体一番安価な価格帯のものだと月7,000円
月600円だったのが7,000円てなに?
それにしても、4月以降コーヒーに対する人生観が激変したと、この時気づく。
これまでコーヒー即自だった自分と、今現在対自してる自分がいるが、ブルマンの奴隷になりつつある自分もいる。嗚呼。。
(-_-)ウーム
しかし、私は毎日ブルマンを飲めるような貴族の身分ではない。
調べていくうちに、焙煎後の保存は味や風味が劣化するが。焙煎前の「生豆」は保存がきくらしいという情報を入手。
また、有機栽培でないと、豆の場合はダイレクトに苦味(エグ味)を抽出してしまい、それがあると私は気持ち悪くなってしまう。飲んだ後も舌にエグ味が残り続ける。
きっとインスタントのUCC117は、製造の過程で農薬の除去や苦味が除去されていくのではと思う。長年愛飲していてこのエグ味はなかった為、そのように思う。
コスパとタイパを考えつつ、とことん追求して、それで納得出来なかった場合には、お裾分けをいただくまで117に戻ろうと思う。
ということで、自家焙煎を必要とする生豆を購入。
所謂、「こだわる人」に変貌を遂げたのである。
「チャフがー」とか「中深煎り、細挽き」とか「抽出時間」とか「焙煎指数」までやるのか?
落花生はよく煎っていたので、コーヒーも大体同じでしょ?という安易な考えでいる。
試行錯誤で自分に合った味を出せるまで挑戦してみようと思いますです。
次回の記事は、
「精神界から珈琲界へ転身⁈-家庭で自家焙煎編-」
記事題名の付箋回収を忘れていた。
珈琲界に身を投じても、私の精神がなくならない限り、精神界には居続けることにはなる。転身というより分身。珈琲界の集合意識にチャンネル合わせてみようかな。。
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