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若くて多彩なスタッフが活躍中!のらくら農場に行ってみた!

「のらりくらり、野良で暮らそう」が名前の由来の、のらくら農場。

アイチョイスでは2024年6月に、のらくら農場をはじめとする中庭farmersのもとで3日間の研修を実施。

野菜の収穫、除草作業の実習や講義などを通じて、農業の大変さや魅力を実感しました。

のらくら農場の魅力についてお伝えします!

のらくら農場って?

のらくら農場は1998年から始まりました。

当時お付き合いしていた現在の奥様が「農業やってみたい」と言い始めたのがきっかけで農業に興味を持ち、埼玉県で11か月間の農業研修へ。

研修中に長野県を訪れた際、あまりの涼しさに感動し移住を決めたんだとか。

「当時の僕は、冬に栽培できないことがどれだけ大変か、考える力もなく直感で選びましたね(笑)」と萩原さん。

試行錯誤を重ね、現在は冬に漬物づくりや野菜スープの販売を行っています。

萩原 紀行(のりゆき)さん

のらくら農場の代表。
中庭farmersの一員でもあります。

脱サラして、長野県北八ヶ岳に位置する、標高1,000mの場所で農業をスタート。
スタッフからは「のりさん」と呼ばれています。

年間で約60品目の野菜を栽培

のらくら農場の特徴はなんといっても、栽培している品種の多さ!

約9.0haの面積で年間50~60品目を栽培する「多品目中量栽培」を行い、常に出荷できる野菜を15~25品目揃えています。

のらくら農場の特徴3つ

BLOF理論&土壌分析で正確な土づくり

BLOF理論を提唱する小祝さんに「本当に畑に必要な肥料の種類や散布量は土壌分析をしないとわからない」と教えられたことをきっかけに土壌分析を始めました。

土壌分析の検査項目は硝酸体窒素、アンモニア体窒素、カルシウム、マグネシウムなどの10項目。

毎年冬にすべての畑の土壌分析を行い、結果を元に肥料の種類や散布量などを決めています。

土のメカニズムや菌の動きだけでなく、「夏の暑い時期に肥料をまくのは大変だったから、今年は春に多めに入れておこう」といった経験も加味しながら計算しているそうです。

メンバーの経歴が多彩

のらくら農場のスタッフは実家が農家ではない人が多く、元料理人や管理栄養士、巫女さん、漫画家など多彩なんですよ。

出身地も南は宮古島から北は北海道まで、日本各地からのらくら農場に集まっています。

みなさんに共通しているのは農業を楽しんでいること。
休みの日にも家庭菜園をしている人がいるほどの農業好きが揃っています。

お昼ごはんは「まかない」!

本日の担当はタカさん
料理を取り分ける様子

時間がないからとお昼ごはんにカップラーメンを持参しているスタッフを見て、「お昼ごはんで1日分の野菜が摂れるように」とまかないを始めました。

料理は生きていくために必要な技だからと、料理が苦手な人や萩原さんも含めた当番制。
何と20人分のお昼ごはんを1時間でつくるんです!

取材した日の担当はタカさん。
カブのアヒージョ、春菊サラダ、ねぎとしらすのサラダ、大根と鶏肉の炒め物など手際よく6品を完成させていました。

おすすめの野菜

栄養価コンテストでグランプリ受賞の「レッドケール」

食が細くなった母親のために「一口でとんでもない栄養が摂れる」をテーマに栽培しているのがケールです。

栽培開始2年目でオーガニックエコフェスタの栄養価コンテストに出品し、グランプリを獲得。

市販のにんじんと比較すると、12月に旬を迎えたケールの抗酸化力は100倍以上もあるそう!

おすすめなのが「たくあんケールごはん」。
たくあんをさいの目に切って、塩もみしてちぎったケールとごはんに和え、ごま油を少し垂らすと絶品です。

茎が甘くて生で食べられる「春菊」

春菊のテーマは「鍋用の春菊を苦味なくつくる」。

春菊といえば鍋のイメージですが、のらくら農場では6~8月・9月~11月上旬に出荷しています。

香りが強いのが特徴で、畑に訪れた料理人さんが一番感動した野菜が春菊だったそう。

最初はまったく売れずに苦労しましたが、現在では10万パックを超えるほどの人気ぶりです。

ざく切りした春菊をチョレギサラダ風にするのが、まかないの定番なんだとか。

まるでフルーツのような「かぶ」

就農したときから栽培しているカブは、栽培方法で味が変わる野菜のトップクラスだと話す萩原さん。

BLOF理論で栽培した野菜は細胞内に水を貯える力が強化されるため、「カブの唐揚げ」は小籠包のようなジューシーさが楽しめます。

もちろん生でも◎
フルーツのような味わいが特徴の「カブの生ハムのせ」は子どもたちに大人気です。

のらくら農場・萩原さんに聞いてみた!

中庭farmersについて

もえぞー:中庭farmersとしての活動は?

萩原さん:5農家でグループを組んで活動しています。

タイプとしては内側に情熱を秘めた人が多いかな。
全員で土壌分析や施肥設計を共有できるのでが強みで、5倍のスピードで成長し合える場だと感じています。

今までで一番難しかったこと

もえぞー:今までで一番難しかったことはありますか?

萩原さん:資材高騰の影響が大きく、今が一番難しいと感じています。

もちろんチーム一丸となって対策を練っています。
2023年度にはみんなで改善案を460個集めて、1~3月に取り組みました!

スタッフの顔つきがいいと、いいことが起きるんです。
こんだけしんどい状況でみんなが笑っていたらのらくら農場最強でしょ!(笑)

組合員さんへのメッセージ

もえぞー:組合員さんへのメッセージをお願いします。

萩原さん:僕らのらくら農場は楽しんで農業をしています!

大変なことも多いですが、農家ってめちゃくちゃおもしろいって思ってもらいたい。

これからもおもしろい職業であり続けようと思っているので、今後ともよろしくお願いいたします。

失敗も「ちょうどいい」!笑顔あふれるのらくら農場

のらくら農場は「怒るの禁止」というルールがあります。
問題が起きたら「ちょうどいい!(これを機会に改善しよう)」を合言葉に日々取り組んでいるそう。

改善策がすぐに思い浮かばないときには「ちょうどいい、ちょうどいい・・・」なんて言いながら、うろうろすることもあるそうです。

失敗しても「ちょうどいい!」と言い合えるからこそ、前向きに取り組めるのだと思いました。

農業の高齢化が深刻化する中、若い世代がこんなにもたくさんいるのは萩原さんの素敵な人柄あってのこと。

毎日畑に行くのは、野菜も見るけどスタッフの顔が見たいからとおっしゃっていたのが印象的でした。

これからも応援しています!

👇この記事を書いた人

※こちらの記事は、2024年8月23日「みっくすなっつ」に投稿された内容です。

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