今日の気分は？　202401022　No.354

三羽　烏

2024年10月22日 07:06

アイコンがハロウィン仕様に替わりました

今朝の京都は曇り空です。１日を通しては曇りのち雨の予報です。午前７時の気温は18℃。日中は25℃予報で夏日になるようです。雨の降り出しは夕方の予想で、18時以降降水確率が上がります。

『先程の呪と同じで、例えばその辺にある葉っぱを旨い食い物に見せて主に食わすことはできるぞ』

「まずはワテのことをお伝えしときまひょか。ワテの親父様はあんさんもご存じの大国主命どす。おっかさんは神屋盾比売命カミヤタテヒメノミコトといいまんにゃけど、ご存じですかいな？」

「すみません。存じ上げません。初めてお聞きしたような気がします」

「そうでっしゃろなあ、地味なおっかさんやもんなあ。ワテには優しいんどすけどなあ。ほなワテの娘の話しまひょ。ワテの娘は初代神武天皇の妃きさきですねん。名前を媛蹈鞴五十鈴媛命ヒメタタライスズヒメノミコトっていいますのやけど、知ってはりますか？」

「お名前だけはお聞きしたことがあります。娘さんが初代皇后なんですね。ということは事代主さんは初代天皇の義理のお父さまじゃないですか。すごいですね。これは自慢できますよ」

「何でワテが事代主やと知ってはんのや」

「ご祭神の三神のうち、二神は既に知り合いですから、残った神があなた」

「ワテのことを残り福みたいに言わはって、あんさんは面白おすなあ」

「それにしても神武天皇の義理の御父上とは、末代までの自慢ですね」

「そうでっしゃろ？　わても鼻が高たこうおます。ほんなら嫁はんのことはご存じどすかいな？」

「多分お名前くらいは。玉依姫タマヨリヒメでしたっけ？」

「惜しい。それは日本書紀だけどすわ。古事記では玉櫛媛タマクシヒメって言いまんねん。ほんで、お恥ずかしい話どすけど、ワテが通い詰めてようやっと妻になってくれはった、最愛の嫁はんどすわ。別に何をやったちゅう訳やおへんのやけど、初代皇后の母として有名ですねんて。ワテは初代皇后の父として全然有名やおまへんのになあ」

「すみません。奥様の名前を間違ってしまって申し訳ありません。それにしても記紀の問題がここにもあるんですね」

「何ですの、そのキキの問題っちゅうのは？」

「記紀で事代主さんの奥様のように同じ人の名前が変わっていたり、そもそも全然違っていたりするんです。どちらも書かれたのが相当古い時代のことですから、今更間違いを指摘してもどうにもならないのですが、私のように歴史好きからすると、どうにも困ってしまうことが多々起こるんです」

「半分は当たってんのやさかい、そんなこと気にせんでもええやんか。それよりお参りがまだでっしゃろ。先にそれを済ませまひょか」

「そうですね」

「先に説明させてもらいたいんですけど、拝殿の天井に招福龍が墨一色で描かれてますのや。結構の迫力がありまっさかい、よう見とくんなはれ」

「どなたの作なんですか？」

「ワテはよう知りまへんにゃけど、堂本印象て言わはるそうでっせ」

「ああ、立命館大学の衣笠校舎の前に堂本印象美術館があります。その方ですね」

「ようご存じですなあ。ほなゆっくり参拝しとくんなはれ。ワテはあの石像のとこで待ってますわ」

ご本人が石像の所で待っておられるのに、拝殿に参拝するというのも変な感じだけれど、ここの神社は一風変わった参拝の仕方をするようだ。

「お待たせしました」

「ほんならそろそろここの話し始めまひょか」

「はい、お願いします」

「西宮のえべっさんと、大阪の今宮はんと、ウチを合わせて日本三大ゑびすといわれとるらしいどす」

「全部関西。それも京阪神なんですね」

「そうどすなあ、西宮のえべっさんが総本社になってますさかい、一番なんでっしゃろなあ。今宮はんも立派なお社やしろやさかい、ウチが三番目どすわなあ。知らんけど」

「他の地域ではゑびす様の信仰は薄いのでしょうか」

「そんなことはありまへん。ウチより大きいゑびす神社はいくらもありまっせ。何で京阪神なんかは分かりまへんけど、やっぱり京都は王城の地やし、それと同じように大阪も神戸も発展してきたしとちゃいますか？　まあ厳密には神戸やのうて西宮どすけどな」

恵比寿神社は全国に千五百社ほどあるといわれています。その頂点が『えびす宮ぐう総本社の西宮にしのみや神社』通称、『西宮のえべっさん』です。

「これは言うてええのかどうか分かりまへんけどなあ、西宮の総本社にはありますのやけど、今宮はんにもウチにも御祭神の中にえべっさんの名前はありまへんのや。驚きますやろ。今宮はんもウチも事代主がえべっさんの代わりやそうでっせ。ワテのことどすけどな」

「ゑびす神社にはゑびす様がいらっしゃるものと思っていましたが、そうではないのですね」

「普通はそう思いますわなあ」

「主祭神のお名前を見てもゑびす様のお名前がなかったので不思議だったんです」

「ウチはちょっと特殊なケースかもしれまへんなあ」

「特殊なケースといいますと？」

ゑびす神社はちょっと不思議な構造になっているようです。

ゑびすを祭神とする神社より、ゑびすの代わりに事代主を祭神とする神社の方が圧倒的に多く、少数ですが少彦名神や彦火火出見尊ヒコホホデミノミコトをゑびすの代わりとする神社もあります。

『西宮のえべっさん』が余りにも有名なので、ゑびす神社にはゑびす様がいらっしゃると思い込んでいる方が多いかもしれませんね。

「これも言うてええのかどうか分かりまへんけどなあ、ゑびすは古事記にも日本書紀にも登場しまへんのや」

「そうなんですか？　ちゃんと登場されている印象がありますけどねえ」

「それは多分ヒルコのことやおまへんか？　あんさんの中でヒルコとゑびすは同じもんやと認識されとるちゅうことですわな」

「えっ？　ゑびす様と事代主さんが同一視されている、というお話しでしたよね？」

「そうどす」

「そこにヒルコも加わるわけですか？」

「そうどす」

「三位一体さんみいったい？」

「うまいこと言いますなあ。けどキリスト教の話やおまへんで」

三位一体とはキリスト教において父 (神) と子 (イエスキリスト) と聖霊の三つが一体であるとする教えのことです。英語ではトリニティ。

カトリック教会・プロテスタントを始め、多くの教会がこの教えを共有しています。
『父と子と精霊の聖名において』有名は一節ですね。

説明が簡単すぎましたか？

つづく

◆新規掲載の企画 (今日のみ)

10/22 20:00～10/23 20:00

10/21～12/22

◆近々最終日を迎える企画 (今日＋７日)

10/22まで　本日最終日です。

10/22 20:00～10/23 20:00

10/25まで

10/27まで

◆最終日までしばらく時間のある企画 (今日＋30日)

10/31まで

10/31 23:59まで

10/31まで

10/31 20:00まで

◆最終日までずいぶん時間のある企画 (今日＋30日以上)

11/30まで

10/21～12/22

2025/7/5まで

◆期限なし企画が新しい順に並んでいます。

※投稿された日付より15日間で削除されます。ただし、削除されてもイベントが終わったわけではありませんのでお間違いなく。

11/3で削除します。

11/2で削除します。

10/27で削除します。

本日 0:00 から『Doudoitu de Rennka 200』が始まっています。

ルールは今まで行ってきた連歌と同じです。

お題は前回「Doudoitu de Rennka」の最終の作品になります
今回は縛りなしとします
最初の方はお題の前半または後半を利用して都々逸を創っていただきます
次の方は最初の方の作品の前半または後半を利用して都々逸を創っていただきます
日付が変わっても新しいお題にはならず、そのまま続きます
今回は作品数ではなく、予定日時に達した時点で終了とします

▼都々逸今後の予定
　　10/22 00:00～10/26 23:59　Doudoitu de Rennka 200
　　　　※作品数ではなく、予定日時に達した時点で終了とします
　　10/27 00:00～10/31 23:59　Halloween de Doudoitu
　　　　※riraさまが主宰されるハロウィン企画とのコラボになります

ご投稿いただいた方々の作品です(投稿順・敬称略/2024.10.22. 06:00現在)

Kei
　　子供が生まれ　夫は父に　　破顔一笑　慈しむ
sanngo
　　貴方の為に　着替えた仮装　　破顔一笑　慈しむ
たつきち
　　貴方の為に　着替えた仮装　　これでいいかと　首傾げ
ムーンサイクル
　　貴方の為に　着替えた衣装　　どうせ脱がすと　知りながら
青豆ノノ
　　貴方のために　着替えた仮装　　やすいものだわ　愛なんて
sanngo
　　スマホに映る　模倣の言葉　　やすいものだわ　愛なんて
三羽　烏
　　あなただけよと　口つく言葉　　やすいものだわ　愛なんて